ジェニファー・ロペスが語る! セレブ歌手の“結婚”ロマコメ『マリー・ミー』 「内面の痛みをさらけ出すのは難しい」

ジェニファー・ロペスが語る! セレブ歌手の“結婚”ロマコメ『マリー・ミー』 「内面の痛みをさらけ出すのは難しい」
『マリー・ミー』© 2021 Universal Pictures

■ジェニロペ入魂のロマコメ

祝・リアル『マリー・ミー』! 先頃、ベン・アフレックとの20年ぶり2度目の婚約を発表したジェニファー・ロペス。彼女の主演最新作『マリー・ミー』は、ジェニファー自身を思わせる大スター、キャットが、赤の他人である数学教師チャーリー(オーウェン・ウィルソン)といきなり結婚をするというハッピーな王道のロマンティック・コメディで、ジェニファー自ら製作を手掛けた思い入れたっぷりな作品だ。

アメリカでのプレミアにはベンと二人で登場し、バレンタインデー映画として大ヒット。その幸せオーラはオンライン取材でも十分に伝わってきた。

■「主人公と自分が近いからこそ、内面の痛みをさらけ出すのが難しかった」

―キャットは音楽界のスーパースターです。なぜ彼女はいきなり、見知らぬ人と結婚してしまうのでしょうか?キャットはベテランのアーティストで、音楽業界でのキャリアにはとても自信を持っています。ところが彼女のパーソナル・ライフは正反対。でも、オーウェン・ウィルソンが演じるチャーリーが彼女の人生に現れたことで、大きく変わる。それは人生が永遠に変わるような出会いであり、彼女の価値観も変えてしまう。とても美しい旅が始まるんです。それまでの彼女はセレブではあるけれど、出口を見失った状態で、どうしたら幸せになれるのかわからずにいた。キャットが求める幸せとは、愛する人と暮らすこと。とても普通のことだったのだけれど、もう手に入らないと思っていたんです。でも、オーウェン演じるチャーリーは「それは可能だよ」と教えてくれる。キャットが今まで手にしたことのない真実の愛を、そして本当の“ホーム“を持つことはできるんだ、って。

―キャットとあなた自身のキャラクターは近いのでしょうか?かなり重なっていて、分けるのが難しいほど。キャットを演じるためのリサーチは必要ありませんでした。人気アーティストで、ブランディングをして……というのは、ぜんぶ経験済みだから(笑)。一方で近いからこそ難しかったのは、自分の内面の痛みをさらけ出すこと。つまり、この映画みたいに世界中が見ている前で失恋をして、傷ついた時、私がベッドルームで何を考えているのか。メディアに攻撃され、笑いものにされている時、どんなふうに感じているのか。そこをリアルに表現したかった。チャーリーに「ぜんぶ捨ててしまえば?」と言われても、彼女には哲学があるからそれはできないんです。キャットの気持ちはよくわかるから、実感を持って演じました。

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■「(劇中歌は)私自身の人生をも表すような歌」

―あなたはマルチな才能の持ち主ですが、何かできないことはあるんですか?もちろん、たくさんあります(笑)。挙げたらキリがないほど。でもラッキーだと思うのは、自分がやりたいことを実現できたこと。今、キャリアで一番良い時点にいると思います。自分の持つ能力を見抜き、自信を持ち、そこに邁進する。若いころはもっと危なっかしかったし、手探り状態でした。でも今は、はっきり自分というものがわかっているし、自分が信頼できる。そういう地点に立っているって素晴らしいと思いますね。ただ何が苦手かといえば、バスケなんかの球技は全然ダメ(笑)。

―音楽についても教えてください。あなた自身、アーティストでもありますが、映画とアルバムを同時に作ったのは初めてですよね?映画と音楽という、私がやってきた2つの世界が一緒になるなんて、心から嬉しく感じています。どの曲をどういう場面で使うかを任せてもらえたので、キャットの心情のカーブに合わせて選んでいきました。歌手であるキャットの気持ちを、私以上に理解できる人はいないはずだから。それに加えて、婚約者のバスティアンを演じたマルーマが、彼の心情を表す曲を作ってくれました。彼は素晴らしい仕事をしてくれましたね。破局した後で「セカンドチャンスをくれ」と歌うところは、特に。もちろん、私が歌う「オン・マイ・ウェイ」や「マリー・ミー」も、みんなキャラクターの気持ちをとてもよく表しています。特に、あらゆる失敗が今の素晴らしい人生へ導いてくれた……と歌う「オン・マイ・ウェイ」は、私自身の人生をも表すような歌になっています。
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■「私とパートナーの二人だけで静かに過ごすのが理想」

―『ウェディング・プランナー』(2001年)をはじめロマンティック・コメディへの出演が多いですが、このジャンルに思い入れがありますか?とっても! 映画ファンとして、昔からロマンティック・コメディが大好きで、それで育ってきたようなものです。私の最愛の映画の一つである『恋人たちの予感』(1989年)をはじめ、『キスへのプレリュード』(1992年)など一連のメグ・ライアン作品や、あの時代のロマコメが大好き。ジュリア・ロバーツの映画もね。ひさしぶりにロマコメに出演できて、まるで実家に帰ってきたような気分です。でも、実はこの後もう一本ロマコメ(『ショットガン・ウェディング(原題)』)があって、もっと出たいと思っています。ただこのジャンルで難しいのは、毎回、何か新しいアイデアを発明しないといけないところ。最後には結ばれることがわかっている二人の、そこに至る過程をいかに面白くできるか、それが勝負なんです。お互いにどう惹かれ合い、相互作用が生まれるか……。その点がよくできている作品を、今後もぜひやりたいですね。

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……2000年代はじめ、ジェニファーとベン・アフレックのカップルは“ベニファー“と呼ばれ(“ブランジェリーナ”より先だ)、大衆に支持されていた一方で、パパラッチの格好の餌食となった。メディアは彼らを、特にジェニファーを揶揄することが多かった。“プエルトリコ系のラティーナであるJ.Loが、有望な白人男性を堕落させた”というような人種差別、女性差別に基づく誘導が、メディアによってなされていたのだ。また、本作には「ラテン系はラテン系同士の方が良い」というバスティアンのセリフがあるが、これはおそらくジェニファー自身が散々言われてきたことなのだろう。ロマンティックな中にも、彼女が味わった苦労を感じさせるシーンが多々ある。それに負けず、52歳でキャリアの絶頂期を迎えたJ.Loのなんとかっこいいこと!この映画が愛されると共に、今度こそジェニファーとベンの幸せが長く続くよう心から祈っている。

取材・文:石津文子『マリー・ミー』は2022年4月22日(金)より全国公開

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