矢野聖人「王道イケメンも演じてみたかった(笑)」人気ドラマの映画化『劇場版ラジエーションハウス』で意識した“変化”とは
2022年04月28日 11時30分 BANGER!!!
■「ドラマからの勢いのままに撮影ができた」
―ドラマ版に続き、劇場版に出演されていかがでしたか?『ラジエーションハウス』と『ラジエーションハウスU』の2本のドラマ作品があって、こんなにすぐ映画化されるのかと、そのスピード感に驚きました。しかもドラマと映画の撮影期間がほぼ一緒だったので、ドラマからの勢いのままに撮影ができました。―劇場版の撮影は、ドラマ版の延長線上だったわけですね?そうですね。スタッフさんは変わってしまうんですが、キャストメンバーは一緒です。ひさしぶりの再集合だと役作りに時間がかかりますが、今回はスムースに演じられました。照明が映画仕様になったことで、いつもの『ラジエーションハウス』のセットとはまた少し違った側面が見え、新鮮でした。映画ならではの緊張感もありました。■「台本を読んだときに、自分でも“悠木、どうした?”って(笑)」
―矢野さんが演じる技師の悠木は、機械オタクというキャラです。ドラマ版では徐々に無愛想な悠木の態度がほぐれていきましたが、劇場版で再び悠木を演じて、改めてどんなキャラクターだと思いましたか?『ラジエーションハウス』ではずっと不器用な感じでしたが、『ラジエーションハウスU』でようやく笑うことを覚えますよね。“ロボット悠木”が人間になるんです(笑)。劇場版では、ドラマのファンの方も悠木がさらに人間らしくなっていること、キャラクターの成長を分かってもらえるように演じました。―ドラマと映画では相当表情が変わっていましたが、変化のメリハリはどんなふうに役作りされたんですか?役作りとしては、『ラジエーションハウスU』で悠木のメイン回があったときに、表情を意図的に柔らかくしたり、できるかぎりくだけたアドリブを入れて、もっと悠木の人間の部分が垣間見えるように意識しました。そしてドラマから映画にかけて、そういう部分を周りが受け入れていくようになって、徐々に周りからいじられたり、つっこまれたりするキャラクターに変化していったんだと思います。■「放射線技師の役目を伝えなくては」
―遠藤さん演じる小野寺技師長の「目の前にいる患者に向き合うだけ」という台詞が印象的だったんですが、劇場版では生と死のコントラストがより強調されていますね。印象的な台詞です。お腹の中に子どもがいる人だから助けるのではなくて、その場で何を一番優先しなければならないのか、ということが問われますから。技師の人たちもはがゆさを感じていますが、それを表に出せない職業です。感情が見えないように努め、たとえそれを観た方から冷たいと思われても、それが現実だと伝えることが大事だと思います。■「小栗旬さんとの共演が、役者としての自分を実感させてくれた」
―別の作品についてもお聞きしたいのですが、『シャーロック アントールドストーリーズ』(2019年:第4話)でのボクサー役、『SUPER RICH』での若手社長役など、話題のテレビドラマ作品での演技が印象的でした。矢野さんの演技には、何か芯の強さのようなものが一貫して感じられるのですが、演じる上で一番大切にされていることはなんですか?ひとつだけ心掛けていることがあります。それが芯の強いイメージに結びついているのかもしれませんが、演じるときに“まばたき”をしないこと。寄りのカットになったときや、真剣なシーンや人が泣いているシーンのリアクションを撮っているときに瞬きが多いと、見ている人の心が離れてしまうと聞いたことがあって。―確かに目力が強いですね。まばたきをしないと言えば、アル・パチーノを思い出します。ぼくは市村正親さんですね。昔なにかの番組で、CM中にまばたきをしないトレーニングをしていると仰っていて、僕も始めました。■「殺す役も死ぬ役もやってきたから、次は宇宙人とか(笑)」
―今後、どのような役柄に挑戦してみたいですか?最近は諦めているところもあるんですが(笑)、ずっと「花より男子」の花沢類みたいなキャラクターを演じてみたいと言っていました。でも30歳になりましたし、もういいかなと。戦略的なところで、新たなファンの方を獲得できたらいいなとは思っています(笑)。犯人役やサイコパスの役は、だいたい演じてきましたから(笑)。むしろ“王道”をあんまり演じていなくて。―エキセントリックなキャラクターは、ほとんど演じられてきたんですね。人を殺める役も、死ぬ役もやってます(笑)。コメディも多いですし、時代劇も経験があります。ないとしたら人間じゃない……宇宙人の役なんていいんじゃないですか(笑)。―では最後に、映画の見どころと読者へ向けてメッセージをお願いします。ラジエーションハウスを飛び出し、劇場版ならではの事件が起こります。内容はとにかく盛り沢山なので、観た方のお楽しみにして頂きたいんですが……。こういう時代だからこそ、医療現場に対して私たちが身近に感じられるようになったこともたくさんあると思っていて、観てくださった方々は、何か心に残して帰ってもらえると思います。ぜひ劇場でご覧ください。ブログ更新しましたぜ 矢野聖人 公式ブログ : 闇金ウシジマくん https://t.co/MzibehldHz pic.twitter.com/ANSJH9v9w9
— 矢野 聖人 (@yanomasato) October 7, 2016
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