今度は殺人が無限に合法化!?『フォーエバー・パージ』監督インタビュー!「ホラーにも美はある」【前編】

今度は殺人が無限に合法化!?『フォーエバー・パージ』監督インタビュー!「ホラーにも美はある」【前編】
『フォーエバー・パージ』©2021 UNIVERSAL STUDIOS
マイケル・ベイとジェイソン・ブラムがプロデュースを手掛ける超ヒットスリラー『パージ』シリーズの最新作、『フォーエバー・パージ』が2022年5月20日(金)より公開となる。

一年に一晩(12時間)だけ殺人を含むあらゆる犯罪が合法になる法律<パージ法>が施行された狂気のアメリカを舞台に、市民たちが犯罪者から逃げ惑うという斬新な設定が衝撃を呼んだ『パージ』(2013年)は、公開されるや全米初登場No.1の大ヒットを記録。その後、パージ法が施行された街で極限状態に陥った人々の群像劇を描いた『パージ:アナーキー』(2014年)、パージ法を廃止しようとする大統領候補がパージに乗じて殺害を目論む政府の刺客からの逃走劇を描いた『パージ:大統領令』(2016年)、パージ法の“はじまり”を描いた『パージ:エクスペリメント』(2018年)と続々シリーズ化され、さらにテレビシリーズも制作されるなど世界中で社会現象を巻き起こしている。

そんな『パージ』シリーズの待望の最新作『フォーエバー・パージ』では、絶対のルールであったタイムリミット=12時間がついに破られ、最終形態<無限パージ>が解禁されてしまう。マスク姿の過激派集団による終わることのない破壊と殺戮に支配され、崩壊寸前の危機を迎えるアメリカ。突如として安全地帯を失った人々は6時間に限り国境を解放することを発表したメキシコへと向かうことになるが……。今回は、シリーズ初となる“エクストリーム・サバイバル・アクション”を手掛けたエヴェラルド・ヴァレリオ・ゴウト監督のロングインタビューを前後編でお届けする。

もし世界が「一晩だけ全犯罪が合法」になったら!? 『パージ:エクスペリメント』は予想外の社会派ブラックムービーだった!

■「黒澤明は僕にとって最高の巨匠のひとり」

―監督は現在どちらにいらっしゃるのでしょうか?ニューヨークだよ。僕は日本に大切な友達がいるんだ。日本は大好きだよ。―日本に行かれたことはありますか?ああ、幸運にもね。僕の最初の映画で、日本人の優れた作曲家・梅林茂さんとコラボレーションをしたんだ。彼はウォン・カーウァイのためにも曲を書いている巨匠で、僕の友達でもある。―好きな日本の映画監督はいますか?たくさんいるよ。黒澤明の大ファンで、彼は僕にとって最高の巨匠のひとり。良いと思った監督はほかにもいるよ。日本にはすばらしい映画があって、とても正確で緻密。僕は『ザ・テラー』(2018〜2019年)というテレビシリーズを2話くらい監督したことがある。キャストは日本人/日系アメリカ人メインで、セリフも日本語。僕は日本語が喋れないけれど、日本語で監督しなければいけなかったんだ。彼らのテクニックを見るのは面白かったよ。彼らはとても精密で、こうやると決まったら俳優はきっちりと同じ動きをして、顔も同じ角度で見せるんだ。セリフもね。だから、そのうち彼らが何を言っているのか僕もわかるようになった。時計のように正確なんだ。
カルテルにアディオスせよ!デルトロ&ブローリンが暴力度増量で再びメキシコ麻薬戦争へ!『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』

■「違う文化に触れたことがないから、シャットアウトしてしまう人たちもいる」

―『フォーエバー・パージ』も素晴らしい作品でした。ありがとう。―この人気シリーズに、新鮮で画期的な方向からアプローチしていますね。その通り。声をかけてもらった時、僕もそこに惹かれたんだ。それに、これは『パージ』シリーズの最後の作品になるということだった。僕はただの『パージ』シリーズのひとつだったら興味はなかったけれど、最終章ということで強い興味を感じたんだよ(※注)。ジェームズ(・デモナコ:シリーズ3作の監督、本作の脚本を手掛ける)はビジョンのある人。大胆な発想を持つ人で、自分が作ったルールを壊すことも恐れない。そこから何が起こるのかを見ようとするんだ。僕はそんな大胆さ、粗野な感じが好きだった。(※注:全米公開前直前にデモナコ氏が続編の可能性を示唆している)

関連記事(外部サイト)