現実の「トップガン」を 戦闘機目線で徹底解説!『トップガン マーヴェリック』 Gがキツくて寿命が縮む?

現実の「トップガン」を 戦闘機目線で徹底解説!『トップガン マーヴェリック』 Gがキツくて寿命が縮む⁉
『トップガン マーヴェリック』 © 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

■「トップガン」とは

カタパルトから漏れるスチームの幻想的映像のオープニング、コックピットに鳴り響く警告音、身をよじって敵機を見るパイロット……。1986年に映画『トップガン』を観た時の衝撃は忘れられません。「トップガン」とは、戦闘機の能力を100%引き出し、ミサイル主体の空対空戦闘を実戦的に訓練するためにアメリカ海軍が1969年に創設した「NFWS/海軍戦闘機兵器学校」のこと。ちなみに映画タイトルは「TOP GUN」と表記されますが、正式には「P」と「G」の間に隙間のない「TOPGUN」で、現在の正式名称は「NAWDC/海軍航空戦闘開発センター」となっています。もうひとつちなみに、アメリカ海軍では操縦士を「アビエイター」と呼んでいます。
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ここで大事なことをひとつ。「トップ1%のエリート・パイロットのための……云々」は映画用のフィクションです。飛行隊から送られてきたパイロットの技術を座学と飛行訓練で引き上げるのが、トップガンの目的。そして部隊に戻ったパイロットは自分の技能を周囲に伝え、部隊全体の戦力を向上させるわけです。50機を撃墜できる1人のパイロットがいるより、1機を撃墜できる100人のパイロットを揃えたほうが戦力的に有効だからです。ですから、「壁に飾られた成績優秀者のネームプレート」も「トップガン・トロフィー」も、ナンバーワンを目指せ! というハリウッドならではの演出であって、現実には存在しません。
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■ド迫力のエア・アクション

現実的問題はさておき、『トップガン マーヴェリック』ではスーパーホーネットがベイパーを引き、コブラ機動、フレア(熱囮弾)連射などなど、一瞬たりとも目を離せない超絶的な高機動運動を見せてくれます。それは、観ていて体が浮いてスクリーンに引き込まれるような迫力で、またS-125「ネヴァー」(NATO名称SA-3「ゴア」)地対空ミサイルがマーヴェリックらを追い詰めるシークエンスは思わず手に汗を握ります。

ここではS-125地対空ミサイルが、旋回して躱そうとするF/A-18E/Fの前方にまわり込むように飛んでくるのに注目してください。ミサイルは目標機の後を追い掛けるように飛ぶのではなく、目標機の未来位置を目掛けて飛んでくるものなのです。とにかく、飛行機ファンやミリタリーファンならば「F-35Cが!」「※※※も!」「###かよ!」と鑑賞後に盛り上がっちゃうこと間違いなしです。前作『トップガン』(そしてOAV『マクロスプラス』[1994年])で予習のうえ、ぜひ劇場に足を運んでいただければと思います。

文:大久保義信『トップガン マーヴェリック』は2022年5月27日(金)より全国公開中

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