復讐の暗殺者マギー・Q!『マーベラス』 はクールなエレクトロ・スコアも必聴!! ドラムンベースの鬼才フォーテックが音楽担当
2022年06月26日 11時30分 BANGER!!!
■マギー・Q×マイケル・キートン×サミュエル・L・ジャクソンが体現する“超一流の美学”
香港映画『レディ・ウェポン』(2002年)で注目を集め、『M:i:III』(2006年)と『ダイ・ハード4.0』(2007年)で本格的にハリウッド進出を果たしたマギー・Q。テレビシリーズ『NIKITA/ニキータ』(2010〜2013年)やトーリ・ウーを演じた『ダイバージェント』シリーズ(2014〜2016年)も終了し、彼女のアクション映画での活躍を待ちわびた方も多かったと思われる。2022年7月1日(金)公開の『マーベラス』は、彼女が主演を務めるキリングアクション最新作である。■英国クラブミュージック/ドラムンベース界の鬼才アーティストが音楽を担当
監督を務めたマーティン・キャンベルは『007/ゴールデンアイ』(1995年)と『007/カジノ・ロワイヤル』(2006年)で有名だが、「アジア系主人公のリベンジアクション」ということで、本作は『ザ・フォーリナー/復讐者』(2017年)の流れを汲む作品と言えるだろう。音楽についてもその傾向が見られ、シンセスコアを作曲した『ザ・フォーリナー』のクリフ・マルティネスに続いて、今回はドラムンベース界の鬼才“フォーテック”ことルパート・パークスが音楽を担当している。■登場人物の日常やアクションシーンを彩った楽曲たち
サウンドトラックアルバムには未収録だが、劇中では既存のポップミュージックもいくつか使われている。“ブカレストの殺人王”ドン・プレダの暗殺ミッション完了時に流れるのは、カリフォルニア出身のソウル/ロック系シンガーソングライター、ドラン・ダノフの「So Bad」。ちなみにダノフは「ナオミの夢」のヒットで知られる往年のフォークデュオ、<ヘドバとダビデ>のヘドバ・アムラニの息子である。アンナの日常を描いたシーンで聞こえてくるのは、伝説的ジャズ・シンガーのニーナ・シモンが歌う「Feeling Good」と、シアトル出身の7人組ソウル/ファンクバンド、ザ・ディップの「She Gave Me the Keys」。ニーナの歌は『トーマス・クラウン・アフェアー』(1999年)や『Mr.ノーバディ』(2021年)など映画のサウンドトラックでも人気だが、やはりブリジット・フォンダが暗殺者を熱演した『アサシン』(1993年)が印象深い。ムーディの自宅で流れているのは、ザ・ビーチ・ボーイズの初期メンバーだったデヴィッド・マークスの「You Can’t Talk to Me」。アンナからプレゼントされた1958年製ギブソンのフライングVを手に取って、「アルバート・キングも弾いたギターだ」と満足げに語るムーディらしい選曲だ。
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