超巨大古代ザメまさかの復活!『ザ・メガロドン 怪獣大逆襲』は“いつものアサイラム”炸裂の大作便乗第2弾

超巨大古代ザメまさかの復活!『ザ・メガロドン 怪獣大逆襲』は“いつものアサイラム”炸裂の大作便乗第2弾
『ザ・メガロドン 怪獣大逆襲』© 2021 Acme Holding Company, LLC. All Rights Reserved.

■大作便乗サメ映画、の続編

皆様は、『MEGALODON ザ・メガロドン』(2018年)というサメ映画をご存じだろうか。毎度おなじみの低予算映画スタジオ、アサイラム社が『MEG ザ・モンスター』(2018年)公開に便乗して世に送り出した、いわゆるモックバスター作品である。また、かの有名な『メガ・シャーク』シリーズ(2009年ほか)などに続く“アサイラム製メガロドン物サメ映画”であり、だからといって中身はさほどでもないが、一般的な知名度はさておきその手のジャンル映画マニアにはそこそこ知られている一本でもある。
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そんなつくづく微妙な立ち位置のサメ映画が、3年の歳月を経てまさかの復活を果たす。かねてよりほのめかされていた『MEG ザ・モンスター』続編の製作決定に触発されたのか、それとも単なる気まぐれか、ほかになにかしらの事情なり商業的な目論見なりがあったのか(実は売れてた?)、いずれにせよアサイラム社は、このパチモン『MEGALODON ザ・メガロドン』の続編製作に踏み切った。その名も『ザ・メガロドン 怪獣大逆襲』(2021年)。原題は『MEGALODON RISING』で、はっきり前作『MEGALODON』とストーリー上の接点も設けられた、まごうことなき正統続編である。まあ内容的にやってることは前作とそう大差ないのだが、ともかく今回はアサイラム製サメ映画のニューフェイス、『ザ・メガロドン 怪獣大逆襲』を紹介していこう。

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■サメだけじゃない! ギスギスした人間たちの駆け引き

駆逐艦ショーと古代生物“メガロドン”との戦いから、月日は流れ現在。アメリカ合衆国海軍キング号を率いるリンチ艦長は、太平洋で沈没した中国の船から生存者を救出する。黙秘を貫く中国人漂流者リー博士に手を焼きながらも、事故原因の調査を進めるリンチ艦長。が、その沈没の原因は、複数匹の“メガロドン”の生き残りの襲撃によるものだったことが判明。巨大ザメの再来に、一同は騒然とする。

なにかを企んでいるらしき中国軍と、血に飢えたメガロドンたちの出方を伺いつつ、リンチ艦長は任務を遂行せんと奮闘。各陣営の思惑が錯綜し、なかなか事態が進展しない中、特に大きく厄介なリーダー格のメガロドンが人類に牙を剥く……。というのが本作の概要である。『MEGALODON ザ・メガロドン』の正統続編ということもあり、ヒロインは前作主要人物の姉という設定。前作ではロシアがアメリカの足を引っ張る憎まれ役だったが、本作ではその役回りを中国と、外交問題に及び腰らしき政府と軍の上層部が担当。アサイラム作品にはアメリカの時事ニュースや社会問題が反映されることが多いが、本作は特に思想が強い部類になるだろうか。そのため、本作は主にギスギスした人間模様と駆け引きで物語が進行する。

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■アサイラム社らしい、いつもの戦艦・いつもの潜水艦・いつもの事務室

登場する巨大ザメ“メガロドン”の品質は、前作に引き続きこの手の低予算映画としては悪くない。しかし、『メガ・シャーク』シリーズのようなケレン味に乏しく、全体的に地味な点も前作からそのまま引き継いでいるため、同社他作品に比べるとあまり記憶には残らない。一応、それでもクライマックスにはビームで巨大ザメを迎え撃つ展開のような見所は存在するのだが。

その他、撮影現場がアサイラム社いつもの戦艦、いつもの潜水艦、いつもの事務室であり、かつおおまかな筋書きが前作から変わり映えしないため、個人的には『MEGALODON ザ・メガロドン』の焼き直しではないかという思いは拭えない。

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一応、人食いザメの数が増えていたり、敵国といがみ合うばかりではなく共闘する展開など、多少変化球を投げようとした痕跡は見受けられる。ヒロインの主義主張に反発していた黒人兵士が、それでも後半には歩み寄りの姿勢を見せるシーン、そしてラストの爽やかさやノリの軽さも、ド定番であるがゆえになかなか楽しめた。

なお本作には、『ワイアット・アープ』(1994年)や『プライベート・ライアン』(1998年)で知られるトム・サイズモアが出演している。『モンスターハントレス』(2020年)や『デイ・アフター・トゥモロー2021』(2020年)に続き、彼もすっかりアサイラム作品の常連だ。

文:知的風ハット『MEGALODON ザ・メガロドン』『ザ・メガロドン 怪獣大逆襲』はCS映画専門チャンネル ムービープラス「メガロドン イッキ観!」「サメフェス2022」で2022年7月放送

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