遂に完結編! 恐竜と共存する新世界『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』クリス・プラット主演

遂に完結編! 恐竜と共存する新世界『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』クリス・プラット主演
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』©2021 Universal Studios. All Rights Reserved

■恐竜が“当たり前”になった世界

『ジュラシック・パーク』。そのタイトルに、パブロフの犬のように肉体が反応し、映画館へ向かった人は数知れず。『ジュラシック・ワールド』と名前が変わった後も、その現象は続いた。これほど劇場の大スクリーンで体験することに意味があるシリーズも珍しい。

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1993年に公開された、スティーヴン・スピルバーグ監督の『ジュラシック・パーク』は、CGとアニマトロニクス(生物を模したロボットによる撮影手法)でパーフェクトに再現された恐竜たちの映像が、映画の歴史でも“革命”レベルだった。それから30年近くの歳月が流れ、今ではCGと実写のボーダーもほとんど消え失せた。恐竜が暴れ回っても、サプライズを味わうというより、映画の“日常”風景となった。この日常感覚が、最新作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の設定とリンクする。これまでのシリーズ5作では、たとえば2作目の『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997年)では、船でサンディエゴに連れて来られたTレックスが、街で大暴れ。つまり人間の日常に恐竜が入り込むパートがあった。これは例外的ケースであり、作品は基本的に「パーク」や「ワールド」、あるいは近隣の島など、基本的に限定空間が舞台だった。
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5作目『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018年)でも、終盤で火山の爆発を逃れて運び出された恐竜が、アメリカ本土に渡るものの、地下の施設で管理された。しかし『新たなる支配者』では、恐竜たちのいる光景が、一般市民にとって“日常感覚”になっている。恐竜は世界中に解き放たれたという現実がオープニングから次々と紹介され、観ているこちらは一気に別世界へ連れて行かれる。日々の生活を送っているだけで、恐竜に遭遇するかもしれない……。これが最新作の基本設定だ。

“ジョーカー”のような存在の恐竜が登場!?『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』監督やキャストが語る製作へのこだわりとは?

シリーズのファンにとっても新鮮なビジュアルはいくつも挙げられる。人間と恐竜の共生社会ということなら、巨大恐竜が大都市を破壊するといったモンスターパニック映画的アクションも可能である。しかしコリン・トレボロウ監督は、そうした描写を極力抑えた。過去の作品の既視感を避けたかったのだろう。『ジュラシック・ワールド』の主人公、オーウェン(クリス・プラット)が雪原で馬に乗り、恐竜たちと疾走するシーンなど、明らかに観たことのないビジュアルへの野心が感じられる。

また、恐竜の闇取引が行われる地中海、マルタ島でのシークエンスは、中世の名残がある世界遺産の風景に、オーウェンと恐竜たちのチェイスが展開し、こちらも斬新なアクション映像が完成。ちなみにマルタ島は、ミュージカル映画『シラノ』(2021年)も撮影され、その独特の街並みから近年の注目のロケ地でもある。

『ジュラシック・パーク』&『ロストワールド』で映像技術の進化と恐竜のロマンを再確認!!

■『ジュラパ』レジェンドキャスト&“あの博士”も大集合!

恐竜に関しては、過去のシリーズで何度か登場の噂もあった、最強種のギガノトサウルスが満を持して姿を現すし、オーウェンの“盟友”でもあるヴェロキラプトルのブルーが、親子として物語の重要ポイントを託されるなど、見せ場を用意。しかし、この最新作で最もシリーズファンの胸を熱くさせるのが、レジェンド3人の再会なのは間違いない。

第1作『ジュラシック・パーク』のマルコム(ジェフ・ゴールドブラム)、グラント(サム・ニール)、サトラー(ローラ・ダーン)の3人が、キャストもそのままに再登場。マルコムは、1作目の後、直近の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』で復活。またグラントとサトラーは『ジュラシック・パークV』(2001年)にも出ていたが、3ショットの実現は29年ぶり。それぞれの空白期が語られ、たがいへの思いも明かされたりと、彼らの人間関係は本作で心がホッコリする瞬間となる。何より3人が、アプローチは違うとはいえ、恐竜関連の研究者として仕事を続けていた事実に素直にうれしくなる。

しかしシリーズ全体を俯瞰すると、「パーク」と「ワールド」の各3部作をつなぐキャラクターとして、地味な存在ながら最も重要な人物が浮かび上がる。ヘンリー・ウー博士だ。『ジュラシック・パーク』で遺伝子学者として登場し、『ジュラシック・ワールド』(2015年)では新たなテーマパーク建設の際に呼ばれ、研究チームのリーダーを務めた。『炎の王国』でも遺伝子組み換えの新種恐竜の創造に挑みつつ、つねに彼のその後の運命は謎めいていた。今回の『新たなる支配者』でも1作目からの意思を全うするかのような役割で再登場するが、よく考えれば、このヘンリーのキャラクターこそ、スピルバーグからコリン・トレボロウに至るまで「ジュラシック」シリーズのクリエイターたちを体現しているように感じられる。
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新たなテクノロジーに魅了され、最高の結晶を生み出し、それを人々に知らしめる。そして、その自身の仕事を世に問う……。ヘンリー・ウー博士の『新たなる支配者』での運命の到達点は、ついにシリーズ最終章を迎えるとあって感慨深いものがある。そしてこのヘンリー役を、中国系のB・D・ウォンが任されたことは、早くからのダイバーシティへの意識の現れでもあり、このあたりにも『ジュラシック・パーク』の先見性を感じさせるのだ。

文:斉藤博昭『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は2022年7月29日(金)より全国公開

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