『フッド:ザ・ビギニング』アメコミ俳優陣が大量参戦!知られざる “ロビン・フッド伝説”と”アメコミ”の因果関係とは?

『フッド:ザ・ビギニング』アメコミ俳優陣が大量参戦!知られざる “ロビン・フッド伝説”と”アメコミ”の因果関係とは?

 

レオナルド・ディカプリオ製作、タロン・エジャトン主演で話題の中世ヒーローアクション『フッド:ザ・ビギニング』の日本最速試写会が先日、都内某所で開催された。2019年10月18日(金)から公開となる注目作ということで試写会には多くの映画ファンが詰めかけ、スペシャルゲストとして登壇したアメキャラ系映画ライター・杉山すぴ豊氏のトークショーも大いに盛り上がった。ということで、これまで幾度も映画化されてきた英雄ロビン・フッドとアメコミの“なるほど納得!”な蜜月の関係性について、杉山すぴ豊氏による特別講義の内容をお届けする。

主要キャストにアメコミ勢が大量参戦! ロビン・フッドの因果関係とは

これまで数多くの“ロビン・フッド映画”が生み出されてきましたが、近年のアメコミ映画ブームの文脈の中で新しいロビン・フッドの映画を作ろうとしたのが『フッド:ザ・ビギニング』です。なぜ、本作がアメコミ映画の文脈にあるかというと、まずは主要キャスト陣にアメコミ映画で活躍する俳優を揃えているからです。

ロビン・フッドを演じるのは 『キングスマン』シリーズ(2014年)のタロン・エジャトン。ロビンの師であり相棒・ジョンを『アメイジング・スパイダーマン2』(2014年)でスパイダーマンの敵・エレクトロを演じたジェイミー・フォックスが、フッドの敵役を『キャプテン・マーベル』(2019年)で長い耳と緑色の肌を持つスクラル人・タロスとして出演していたベン・メンデルソーンが演じています。

そして『フッド:ザ・ビギニング』は、DCコミックス原作の人気の海外ドラマ『ARROW/アロー』(2012年〜)の影響を受けています。弓矢を使ったアクションシーンの作り方に近しいものが見受けられます。そもそも、昔からロビン・フッド伝説はアメコミに多大な影響をもたらしているんです。ロビン・フッド伝説とアメコミには因果関係があると言えるでしょう。

グリーンアロー&ホークアイの原型もロビン・フッド! 西洋で愛される健全なヒーロー

アメコミ作品の中で弓矢を使うキャラクターといえば、まずは“グリーンアロー”です。1941年にDCコミックスでデビューしました。もしロビン・フッドが(コミックのリリースされた当時に)蘇ったら? という設定で、弓矢を使って悪党をやっつけていきます。

そしてマーベル・コミックは、1964年に“ホークアイ”をデビューさせます。『アベンジャーズ』シリーズ(2012年〜)でジェレミー・レナーが演じた人気ヒーローですが、実は最初のホークアイは、アイアンマンを弓で攻撃し窮地に追い詰めるヴィラン(悪役)でした。

子供向けに作られたアメコミでは、銃は殺伐としているので、武器としてあまり好まれていません。特にアメリカ人は自分の肉体を使って戦うことをリスペクトする傾向にあり、弓矢は飛び道具ではありますが自身の肉体の延長線上にあるものとして考えられるので、健全かつ真っ当で、ロマンがあることから、アメコミの世界では銃よりも好まれる武器となっています。そういった背景もあり、弓矢のヒーローは長年愛され続けているわけです。

アメコミ映画の隆盛がフッドを呼び覚ました!? コスプレでも大人気の“弓”キャラクター

アメリカで開催されているポップカルチャーの祭典<コミコン>では、弓矢をモチーフにしたキャラクターのコスプレが人気です。ジェニファー・ローレンスが演じた『ハンガーゲーム』シリーズ(2012年〜)のカットニス・エバディーン、『メリダとおそろしの森』(2012年)のメリダ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(2001年〜)でオーランド・ブルームが演じたレゴラス、シルヴェスター・スタローンの『ランボー』シリーズ(1982年〜)、そして『ARROW/アロー』のグリーンアローと『アベンジャーズ』のホークアイなどのコスプレが人気です。

弓矢を使ったキャラクターは武器を構える姿が美しいため、女性のコスプレイヤーにも人気があります。ただしコスプレするには難易度が高く、スタイルに自信があって姿勢が良くないと、なかなか決まらないコスプレでもあります。

ロビン・フッドによって生み出された、弓矢を持つ美しいシルエットや華麗な戦い方は、アメコミの中でも脈々と引き継がれています。西洋人にとってロビン・フッドは伝説的な存在で、色んなサブカルチャーに多大な影響を与え続けています。

反対に、映画界における近年のアメコミブームもあって、『フッド:ザ・ビギニング』はアメコミ的な要素も多く取り入れています。長年、常にその二つが因果関係にあるのが面白い点です。フッドはある種、ヒーロー物語の原点でもあるので、ヒーローものがブームになるとフッドも必ず復活する、と言えるでしょう。

『フッド:ザ・ビギニング』は2019年10月18日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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