配信時代の怪作! Netflix『土と血』の徹底してシンプルだからこそ脳にこびりつくザラついた暴力

配信時代の怪作! Netflix『土と血』の徹底してシンプルだからこそ脳にこびりつくザラついた暴力
Netflixオリジナル映画『土と血』独占配信中

■上映時間きっかり80分の潔さ!

Netflixオリジナル作品『土と血』の作品情報を見て、まずインパクトがあるのが上映時間だ。

なんと80分。2時間超えの映画が珍しくない今、破格の短さと言ってもいいだろう。長編としてギリギリの短さというか。

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実際、『土と血』は徹底的にシンプルな映画だ。主人公は製材所を経営する初老の男。病気で残された時間が長くないことを知り、製材所を売却して耳の不自由な娘と静かな暮らしを送ろうとしている。

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そこにトラブルが降りかかる。従業員の1人が麻薬強奪事件に巻き込まれたのだ。製材所はギャングたちのターゲットに。娘を守り、製材所を守るため、主人公の決死の闘いが始まる。

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内容としては、基本的に以上だ。あとはギャングたちと主人公との攻防戦。たとえば主人公の過去の因縁とか、親子の愛を物語るエピソードとか、そういった“ドラマ性”を強化するような描写はまったくない。

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■必要最低限のキャラクター作り、ぶっきらぼうな語り口、生き残るための暴力!

必要最低限のキャラクター作りがあり、あとは「見たら分かりますよね」とでも言いたげなスタンス。なんというか、ぶっきらぼうなのだ。そのぶっきらぼうな中で、暴力が炸裂する。相手の背中から銃で撃ち、首をへし折り、さらにはスプラッター映画ばりの残酷さも。

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ぶっきらぼうな語り口に生き残るための暴力がかけ合わさって、見終わった時には脳にザラッとした感触が残る。娯楽アクション作品の爽快感とはまったく違う後味だ。

もっと登場人物を掘り下げることはできたはずだし、そのことで生まれる説得力もあるだろう。だから『土と血』を傑作とは言わない。快作、佳作ともまた違う。やはり一番しっくりくる表現は“怪作”だ。

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レンタルビデオ全盛期のオリジナルビデオ作品のようなものか。今は配信サイトに映画もドラマシリーズも山ほどあって、その中から自分の感覚を頼りに再生した作品が妙に記憶に残ったりもする。今の時代ならではの映像との出会いだ。悪くない。

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文:橋本宗洋

『土と血』はNetflixで独占配信中

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