東京藝大声楽科卒デュオSiriuSがデビュー公演 圧巻の美声でホールを満たす

東京藝大声楽科卒デュオSiriuSがデビュー公演 圧巻の美声でホールを満たす

サントリーホール ブルーローズでデビューコンサートを開催した男性ボーカルデュオ・SiriuS(シリウス)

東京藝術大学出身の男性ボーカルデュオ・SiriuS(シリウス)が7日、東京・サントリーホール ブルーローズでデビューコンサートを開催した。

 SiriuSは、ともに東京藝術大音楽学部声楽科を卒業したテノールの大田翔(32)とバリトンの田中俊太郎(36)によるユニット。大学卒業後はオペラやミュージカルの舞台で音楽活動をするなか偶然に再会し、ユニットを結成。クラシックの枠を飛び越え、ミュージカル、映画音楽、ジャズなど古今東西の名曲を歌いあげる。

 本公演は当初、2月19日に発売されたデビューアルバム『MY FAVORITE THINGS』のリリースを記念し、4月18日に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。再度の延期も想定していたが、この状況下でできる方法を検討。客席数を会場の50%以下に絞って間隔を確保し、スタッフはフェイスシールドを着用するなど最大限配慮。ライブ配信も取り入れ、全国のファンにも視聴可能な環境で実施された。

 オープニングはオペラの実力を存分に披露。ヴェルディの歌劇『ドン・カルロ』の二重唱「われらの胸に友情を」や、大田ソロによるプッチーニの名アリア「星は光りぬ」、田中ソロによるワーグナーの「夕星の歌」などをマイクを持たずに歌唱。体という楽器を十分に活かした発声法で、ホールを美声で満たした。

 コロナ禍でコンサートを開催できたことに対する感謝を伝えると、坂本九さんの「上を向いて歩こう」をカバー。不安が続く世の中とあり、この名曲の歌詞はポジティブなメッセージとして響いた。圧巻のオペラメドレーも披露され、1部を終えた。

 2部は、デビューアルバム『MY FAVORITE THINGS』収録曲「ビー・マイ・ラヴ」で幕開け。結成当初から歌唱している思い入れの強い楽曲を、美しいハーモニーで魅了した。医療従事者応援ソングとしても注目されている「一人きりじゃない(You'll Never Walk Alone)」は、2人のメッセージを込めて熱唱した。

 振り付けにも挑戦し、事前にSNSなどで振り付け動画を公開していた「チキ・チキ・バン・バン」が始まると、客席も手振りを真似し、会場は一体感に包まれた。続くミュージカルの名曲「雨に唄えば」では傘を使ってダンスを披露。本編最後は「ア・ミリオン・ドリームズ」を重厚に歌い上げ、クラシック発エンターテインメントを追求するSiriuSならではのステージングを見せつけた。

 鳴り止まないアンコールに応え、ゴダイゴの「銀河鉄道999」を披露。YouTubeライブでユニット名にちなんで星にまつわる曲を募集した際、多数寄せられたリクエストの中からこの楽曲が選ばれた。2人ならではのアレンジを効かせて会場が喝采に包まれるなか、ラストは「天国への階段」で締めくくった。

■SiriuSデビューコンサート セットリスト
▽1部
1. もう帰らないミミ 〜オペラ『ラ・ボエーム』二重唱
2. われらの胸に友情を 〜オペラ『ドン・カルロ』二重唱
3. 星は光りぬ 〜オペラ『トスカ』 大田翔ソロ
4. 夕星の歌 〜オペラ『タンホイザー』 田中俊太郎ソロ
5. 上を向いて歩こう
6. オペラメドレー
 『コジ・ファン・トゥッテ、ドン・ジョヴァンニ、愛の妙薬、微笑みの国より』
▽2部
1. ビー・マイ・ラヴ 〜ニューオリンズの美女
2. 魅惑の宵 〜南太平洋
3. 私のお気に入り 〜サウンド・オブ・ミュージック
4. チーク・トゥ・チーク 〜トップ・ハット
5. セイリング 〜ニュー・ブレイン
6. 一人きりじゃない 〜回転木馬
7. チキ・チキ・バン・バン 〜チキ・チキ・バン・バン(日本語歌唱)
8. 雨に唄えば 〜雨に唄えば 
9. ア・ミリオン・ドリームズ 〜グレイテスト・ショーマン
【アンコール】
1. 銀河鉄道999
2. 天国への階段 〜巴里のアメリカ人

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