K-POP界に“BTS級”グループ「X1」誕生、現地ソウルの熱気と日本からの期待

『PRODUSE X 101』から誕生したX1(エックスワン)。活動期間は5年間の期間限定グループ/著者撮影

 IZ*ONE(アイズワン)を輩出した韓国発のアイドルオーディション番組『PRODUCE 101』(プロデュース ワンオーワン)シリーズ。日本版の『PRODUCE 101 JAPAN』が9月25日から放送されることも決定し、ますますアツい注目を集めているこの番組。韓国ではこの夏に放送された最新シリーズ『PRODUCE X 101』からボーイズグループのX1(エックスワン)が誕生し、8月27日にデビュー公演『X1 PREMIER SHOW-CON(プレミアショーコン)』をソウルで開催した。

 BTS、EXOなど、ひと握りのトップグループしか立てない、韓国初のドーム式球場、高尺(コチョク)スカイドーム。その大舞台で、いきなりのデビュー公演を成功させたX1。デビューを目指す練習生と、再起をかけた現役アイドルがミッションに挑み、視聴者投票でデビューメンバーが選出される『PRODUCE X 101』を通じ誕生した11人組アイドルだ。

 年齢も経歴もまったくバラバラだが、激しい戦いを勝ち抜いてきたメンバーだけあり、実力、ビジュアル、アイドル性のいずれにも死角なし! ■番組放送中から熱狂的ファン層が形成され、定価44000ウォン(約3900円)の公演チケットは、発売と同時に1万8000席がソールドアウト。公演日に発売したデビューミニアルバム『飛翔:QUANTUM LEAP』も記録的ヒットを飛ばし、とにかくいまK-POPシーンでいちばんホットなグループなのだ。

■韓国人ファンの“熱狂的ヲタ活”とは?

■ 公演当日の正午、スカイドームに到着するとグッズ販売ブースは長蛇の列。これは国を問わず、アイドル公演あるあるの光景だが、目を引いたのがドーム向かいの河川敷でうごめく1000人規模のファンの集団。現場をのぞいてみると、メンバーの名前が書かれた紙のスローガンや、顔写真をデザインしたうちわなど、さまざまな応援グッズの配布会が繰り広げられていた。

ファンが自主制作&販売しているセンターのキム・ヨハンのグッズ/著者撮影

 ■韓国では、ファンがアイドルの活動を物資面などでサポートする文化があり、自主制作したグッズの無料配布もそのひとつ。著作権などは完全スルー状態だが、“宣伝”になるということで事務所側も暗黙の了解という状況だ。

 お金と情熱を惜しみなく投資する韓国人ファンのアツさに圧倒されつつも、フェスのような盛り上がりにテンションが上がらないわけがない! 筆者も地元女子に交じり、スローガンを求めて汗だくになって河川敷を走り回ってしまった。

■デビューステージに大絶叫

 いよいよドーム内に足を踏み入れると、最上階までびっしり超満員。客層は10代半ばから20歳前後の若い女性が圧倒的だが、上の世代や男性ファンもちらほら。番組を通じて幅広い層の人気を得ていることを実感する。

 夜8時、照明が消えると同時に、「X」をモチーフにした巨大な花道がライトアップされ、『Stand Up』『MOVE』のオープニングナンバーで華やかに。この日の公演は、トークコーナーを交えつつ、デビューミニアルバムの楽曲パフォーマンスを中心に展開され、あらゆる角度からX1の魅力を見せる構成に。

『Like always』『Pretty Girl』では、ショートパンツやセーラー服姿でわちゃわちゃとキュートな姿を見せたかと思えば、シルキーな衣装に身を包んだ『U GOT IT』『少年美』では、セクシーでカリスマあふれるパフォーマンスを展開。また、真心を込めたという癒し系のバラード曲『I'm here for you』では、感性豊かな歌声をドームに響かせ、ファンと心を通わせた。デビューステージとは思えぬ堂々たるパフォーマンスに、ファンの悲鳴が止まない。

 公演のハイライトとなったのは、アルバムタイトル曲の『FLASH』。「11人の魅力が集まり、弾ける様子を振り付けに取れ入れた」(キム・ヨハン)という激しいダンスナンバーで、次々と変化する華やかなフォーメーションも大きな見どころ。

■「Fly High(高く飛べ)」というサビのフレーズは、まさにいま、歌謡界に大きく羽ばたこうとするX1の姿と重なり胸アツ! 難易度の高いパフォーマンスにもかかわらず完璧な舞台を披露し(それも1か月ちょっとの準備期間で!)、選ばれし11人であることを実感した。

■日本でも早くもデビューに期待の声

 公演ラストに『PRODUCE X 101』のテーマ曲『X1-MA(ジマ)』を笑顔いっぱいに披露した11人。これで終わりかと思いきや、サプライズ企画でファンが『Dream For You』を大合唱すると、11人が感動の表情を浮かべながら再登場。幸せムードに包まれながら、2時間半にわたるデビュー公演が終了した。

■ 実はデビュー前、成功は難しいという声も少なくなかったX1。というのも『PRODUCE 101』シリーズに、得票数の操作疑惑が持ち上がり、警察が捜査に着手。その騒動の最中、デビューを迎えることになったのだが、フタを開けてみればデビュー公演は超満員。

会場周辺でミニ気球を飛ばしデビューを祝うファンも! 応援方法がとにかくアツい/著者撮影

■ またデビューミニアルバムは発売1週間で約52万枚を売り上げ、新人グループとしては史上初のハーフミリオンセラーを達成。'19年に発売されたアルバムのうち、売り上げ枚数はBTSに次ぐ2位をマークするなど、社会現象的な人気を巻き起こしている。

 その人気は日本へも早くも飛び火し、各地のCDショップでデビューミニアルバムの品切れが続出しているほか、9月16日に札幌、同月22、23日に東京で行われる初来日イベントのチケットも即、完売。水面下ではレコード会社各社がX1の争奪戦を繰り広げているという噂もあり、今後、日本でもX1の“飛躍”が見られることを期待したい。

■11人が語った感動コメント

写真左からイ・ウンサン、ハン・スンウ、チョ・スンヨン、イ・ハンギョル、キム・ウソク、キム・ヨハン、ソン・ヒョンジュン、ソン・ドンピョ、チャ・ジュノ、カン・ミニ、ナム・ドヒョン (C)Stone Music Entertainment

 最後の挨拶では、ひとりずつ笑顔と涙を見せながらコメント。(全員分を掲載)

■みんなを癒す天使キャラ
イ・ウンサン(16)「今日はとても貴重な日になりました。幸せでしたし、この瞬間を忘れないと思います。ONE IT(X1ファンの呼称)、愛しています」

■リーダーでセクシー担当
ハン・スンウ(24)「本当に感謝しています。僕らをまた舞台に立たせてくださって…。(涙をこらえながら)みなさんに恩返しします。この先もみんなと一緒に花道だけを歩いていけたらと思います」

■万能キャラ兼ムードメーカー
チョ・スンヨン(23)「今日のショーコン、とても楽しく、上手にできたのはONE ITのおかげですし、今日舞台に立てたのは、いちばん近くで応援し、愛してくれているメンバーたちの家族のおかげです。今日来てくれた1万8000人余りのONE ITのみなさん、ありがとうございます。愛しています」

■男っぽさNo.1のワイルド担当
イ・ハンギョル(19)「今日は楽しかったですか? これからも一生懸命、頑張ります」

■純情セクシー&ビジュアル担当
キム・ウソク(22)「楽しかったですか? 忘れられない舞台になったと思います。僕にとっては初めてのコンサートですが、楽しい公演になりました。ONE IT愛しています」

■テコンドー選手出身、さわやかさが魅力のセンター
キム・ヨハン(19)「X1という名前で舞台に上がるのがこんな気分なのかと、たったいま感じました。こうやって数多くのONE ITの拍手を受け、愛情をいただいていますが、いつ恩返しすればいいでしょうか? 実はメンバーに言いたかったことがあります。本当にお疲れさま、(公演が)終わったらひとりずつ抱きしめたいです。(スンヨンが「何で終わったあと? 今しなきゃ!」と11人が抱き合う)。ONE IT愛しています」

■キュートなダンス番長
ソン・ヒョンジュン(16)「(涙を浮かべながら)ONE ITのみなさんは最高だと思います。いつも僕らの味方でいてくれて、心強い存在でいてくれて感謝します。ずっと一緒にいましょう!」

■超小顔の愛きょう担当
ソン・ドンピョ(17)「今日は熱い声援を送ってくださりありがとうございます。ここにいるファンだけでなく、(公演の)生中継を見ているファン、遠くにいるけれど心は一緒にいる海外のファンにも感謝しています。これから会える日が多いのは、ご存じですよね。いつも僕たちのそばにいて、手を絶対に離さないでくださいね」

■イケメンの天然キャラ
チャ・ジュノ(17)「2時間ちょっと公演をしてきましたが、ヘトヘトじゃありません。ONE ITのみなさんは僕らのビタミンで、疲労回復剤です。僕らもみなさんのビタミン兼疲労回復剤になれるように一生懸命、頑張ります」

■スタイル抜群の金髪美少年
カン・ミニ(16)「今日は大きな舞台に立ち、1万8000人のONE ITと一緒にいられて幸せです。苦労して足を運んでくれたONE IT、そしてスタッフさん、MCさん、僕のお父さんに拍手!」

■英語&日本語が得意な天性のラッパー
ナム・ドヒョン(14)「ONE ITのみなさんは、僕らに花道を歩かせてくれると言ってくれたじゃないですか。でも、X1とONE ITが歩く道こそが花道です。一緒に歩いて行きましょう。今日は本当にありがとうございます」

<取材・文/新森実夏>

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