映画『散歩する侵略者』黒沢清監督と原作者の前川知大氏がトークセッション「一番うまく映画にできるのは僕しかいない」

映画『散歩する侵略者』黒沢清監督と原作者の前川知大氏がトークセッション「一番うまく映画にできるのは僕しかいない」

Today at Apple Apple 銀座 (c) Kensuke Tomuro

映画『散歩する侵略者』の黒沢清監督と劇作家で原作者の前川知大氏によるトークセッションが開催、戯曲の映画化や製作秘話などがたっぷりと語られた。

映画『散歩する侵略者』は主人公の加瀬鳴海(長澤まさみ)の夫・真治(松田龍平)が数日間の行方不明の後、「侵略者」に乗っ取られて別人のようになって帰ってくるというストーリー。夫の異変に戸惑いながらも再生のために奔走する奮闘が描かれており、黒沢監督が劇作家・前川知大氏率いる劇団『イキウメ』の人気舞台を映画化したもの。

まず黒沢監督は前川氏の原作小説を読み映画化を熱望したことを振り返り「小説の次に舞台を観て、とにかく劇団『イキウメ』のファンになってしまいました」「ごく当たり前の日常があって、そこにそれって本当?っていうようなありえないような起こる」と絶賛。

前川氏も黒沢監督作品のファンで、自身の作品が黒沢監督の手により映画化されることを知った時は「前から自分が影響を受けたものとして、黒沢監督の名前を常に挙げるほど大ファンだったので、それですごくびっくりして」と振り返り、大学時代に自主映画の制作を始めた時期にも黒沢映画に影響を受けていたことも明かした。

続けて、黒沢監督は映画化に際し「侵略者のありようはほとんど演劇と変えませんでした」と語る一方で、「侵略者が概念を奪う仕草は、前から決めていたのではなく、ついやってしまいました(笑)」と明かすと前川氏は、俳優の松田のことを「普段から宇宙人っぽいですよね(笑)」とコメント。「侵略者に乗っ取られてしまって真っ新な状態で世の中を見るとということを演じないといけないので、俳優本人の何かが出るという感じがしていて。松田龍平さんの真治は面白かった」と松田は侵略者である真治役に適任だったと語った。

会場から本作はサスペンスとロマンチックな要素の両方が兼ね備えられているように見えるとのコメントに黒沢監督は「そういう風に観ていただけるのは嬉しいです。前川さんの原作がホラーと夫婦の愛の両方を描いていて、これを一番うまく映画にできるのは僕しかいないと思っていました」と再び原作への強い思いを語った。

映画『散歩する侵略者』は全国公開中。 スピンオフドラマ『予兆 散歩する侵略者』は毎週月曜深夜0:00よりWOWOWプライムにて放送中。

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