斎藤工インタビュー「結婚したとしても別居婚から始めます」恋愛観を告白

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2014年夏に放送され、社会現象を起こしたフジテレビ系連続ドラマ『昼顔?平日午後3時の恋人たち?』は、上戸彩演じる平凡な主婦・笹本紗和が、高校教師・北野裕一郎と「禁断の恋」に落ちてしまう様子を描いたラブストーリー。同ドラマで、真面目だけど、どこかセクシーな北野を演じ、ブレイクしたのが俳優の斎藤工。いまもっともセクシーな俳優と名高い彼に6月10日(土)に全国ロードショーとなる映画『昼顔』のこと、そして男女関係の在り方について語ってもらった。


■作品が持っている贖罪は誰かが背負わないといけない

ーー映画化のことは、いつ頃知ったのでしょう?

斎藤:前々からドラマのキャスト・スタッフの間での噂で聞いてはいたのですが、最終的に僕がお話を頂いたのは撮影が始まる半年くらい前ですね。


ーー映画化と聞いたとき、驚きはありましたか?

斎藤:驚きはなかったのですが、紆余曲折あって台本が完成していったのが印象的でした。ドラマ版でもそうだったんですけど、いつも良い意味で彷徨う時間がある。それぞれが感じたことを融合させて着地するチームです。


ーーでは、現場で追加されたシーンなども?

斎藤:出来上がった作品を見て、初めて知った上戸さんのシーンもありました。現場に落ちている気持ちをすくい上げてくださるのは、西谷監督のたくましい部分であり、信頼できるところです。


ーーそうして意見を出し合いながら出来上がった作品ですが、斎藤さんは本作の結末をどのように捉えましたか?

斎藤:僕はドラマの終わり方がすごく好きだったんです。人間は生きて行く上で、「諦める」という選択を嫌でも選んでいかないとダメじゃないですか。北野は、それを早い段階で決断できる人。そういう意味でもドラマの終わり方は、彼にとって明日を迎えやすいのかなと思っていたんです。


ーーなるほど。

斎藤:映画の結末は、この2?3年で『昼顔』という作品が持っているテーマ性と、世の中のできごとが連結しているのではないかという思いもあって。その末路というのは、作品の中でしっかりと提示するべきだと感じていました。作品の持っている贖罪は、誰かが背負わないといけない。僕はその大役を担う存在なのかなと。


ーー確かに、『昼顔』が放送されてから、それまで以上に「禁断の恋」について報じられる機会が増えた気がします。

斎藤:メディアの1つの大きなソースになっていますよね。『昼顔』は着火剤になっているともよく言われるんですけど、『昼顔』から何かが変わったというよりかは、秘めごとを露わにするということがムーブメントのようになっている気がします。その中でも、「禁断の恋」というものの効力が非常に大きいなと、ドラマから映画化に至るまでの期間で強く感じました。


■紗和との出会いが北野を狂わせた

ーー映画の中で、北野と紗和が再会したように、斎藤さんご自身も北野という役と久しぶりに再会したわけですが、役にはどのように入っていきましたか?

斎藤:リアルタイムでも同様の月日を経ていたので、いろいろなことが自然でした。無理になにかを起動したわけではなく、不思議と準備というものが要らなかったんです。なので、映画化までに自分が過ごした時間、上戸さんや伊藤さんや監督がそれぞれ過ごした時間というのが必要だったなと。直後の続編ではなく、寝かせるべくして寝かせた期間だったなと感じました。


ーー斎藤さんから見た北野はどういった人物ですか?

斎藤:彼が信じているものって、昆虫を含め人間以外の生命体なんです。男女の関係に対しても、いやらしさの前に、子孫を反映するという本質的な部分で理解しようとしていて。要は、理論的な人間なんですよね。


ーーそんな理論的な人間が、紗和と出会うことで変わっていきます。

斎藤:紗和と出会うことで、北野は理屈を超えてしまう方向へ誘われていく。彼の生態系が狂った瞬間が紗和との深みだったんじゃないかなと思います。だからこそ、余計肉感的というか。彼の中にある、ある種対極にあるものが、すごくアンバランスに見えるバランスで保たれていて、そこがリアルな人だなと思いました。


■共存は「ネガティブな部分を共有していくこと」

ーー北野に共感できる部分はありますか?

斎藤:北野が持っている生々しさだったり、彼が選択する優先順位のもどかしさだったり、ネガティブな部分はすごく共感します。短所がいっぱい転がっているような人間ですけど、不思議と憎めない部分があって、そこが彼の最も罪深いところじゃないかな。


ーー映画の中では、北野と紗和が衝突してしまうシーンもあります。北野が抱いた嫉妬心などには共感しますか?

斎藤:「自分は我慢しているのに…」と、自分が基準になっているときにあのような感情が生まれるんだなと思いました。対等じゃないことに関して溢れ出る感情が、ジェラシーの1つの形なんだなと。


ーーちなみに斎藤さんは、どこからが浮気だと思いますか?

斎藤:極端な話、価値観が違う国は一夫多妻制だったり、男の土量に比例して奥さんの数といった文化もあったり。北野じゃないですけど、動物界をみると子孫繁栄という目的のための様々な男女の形があって、そういう理論的には、1対1のパッケージで全てのペアが幸せになる確率が低いということも証明されているんですよね。


ーーでは、生物学的にはしょうがないことだと?

斎藤:だけど、僕は日本という国の法律のもと生まれているので、無理が生じたものを、どう自分で持ち直して、共存していくかを考えなければいけない。でも、浮気か浮気じゃないかという以前に、どっちかの我慢の比率が大きくなるとフェアじゃないなとは思います。一緒に生活をするということは、幸せな側面よりも、むしろネガティブな部分を共有していくものだと思うので、その比重が偏ってしまうとバランスが崩れるだろうなと感じます。


■女性のことは「信用できない」

ーー浮気を疑ってしまうような女性の行動はありますか?

斎藤:女性は、常に疑われないフォーマットで接してくるじゃないですか。クレバーだなと思うのは、何か起きたときに動揺するんじゃなくて、なにか起きる可能性を秘めた耕し方をしてくるところ。男性はひまわり畑みたいな平和な景色を提示しすぎるから、急にイレギュラーな環境になったときに明らかに景色がおかしくなるんですけど、女性は平面じゃなくて多くをちゃんと考えている。その花園には太刀打ちできないなと思います。


ーー(笑)。女性の攻略は難しいですか?

斎藤:難しいです。「あなただけよ」というタイプの女性も信用できない(笑)。でも、紗和を演じた上戸さんは、すごく正直でまっすぐな人で、こんなに素敵な女性もいるんだなと感動しました。


ーーどのようなときにそう感じたのですか?

斎藤:びっくりするくらい裏がないんですよ。キャストとかスタッフという垣根もないし、みんなを照らして下さる方。一緒に仕事をする人たちにとって太陽みたいな存在です。


ーーでは、撮影現場はとても良い雰囲気だったのですね。

斎藤:はい、とても。ただ、彼女が役のうえで背負うものは大きな十字架でもあります。上戸さんは、子育ての期間も経て、覚悟を持って紗和を演じている。この作品には、そんな見たことのない紗和の表情がたくさん詰まっていると思います。


ーーますます強くなった上戸さんの紗和が見られると?

斎藤:強いというか、深いです。スクリーンで久しぶりに紗和を見たときに、彼女が皮膚感覚で放っているものが、この作品には必要なものだったなと感じましたし、一緒に化学反応みたいなものを起こせたことがすごく幸せでした。


■「結婚したとしても、別居から始めます(笑)」

ーードラマ『昼顔』で紗和のマンションに住んでいる隣人がブログを始めたら…という設定で「昼顔公式ブログ?平日午後3時の隣人日記?」をアメーバブログで書いていただいています。そこには多くの昼顔妻から旦那さんへの不満なんかがコメントで寄せられているのですが、斎藤さんが結婚したら、自分の奥さんが昼顔妻にならないようにどんなことをしてあげますか?

斎藤:結婚をしないことですかね(笑)。


ーーそれは、斎藤さんのファンが喜びますね(笑)

斎藤:じゃあ、結婚しようかな(笑)。でも、やっぱり自分が浮気しないことじゃないでしょうか。どうしても、共存する人は合わせ鏡になると思うので、善と悪の境目ができてしまう原因をお互い作らない。あとは、逆に一緒に居過ぎないこと。僕が結婚したとしても、別居から始めます。だって、トイレとかも気を使いませんか?


ーーたしかに。トイレは気を使います。

斎藤:そうやって、気を使いすぎて見えない上積みのようなものが溜まっていったら相手のせいにしてしまうかもしれないと思って。だったら、自分の時間と空間を確保しながら、お互いを尊重して、共存してったほうがいいなと思うんです。その間、相手がなにをしているかは見えないけど、人と共存することって見えない時間を思い合うことだと思うんです。なので、見えない時間に臆さない。


ーー素敵な考えですね。

斎藤:ただ、蓋を開けたときになにがどうなっているかというのは分からない(笑)。そこの蓋はまず、開けないことじゃないですかね。お互い、開けさせない関係性でいる。携帯をこっそり見るとかもそうですけど、手をかけさせなければいいと思います。

映画『昼顔』は6月10日(土)全国ロードショー。

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