井上真央、ドラマの難しさを吐露「リアルとフィクションのバランスもある」

井上真央、ドラマの難しさを吐露「リアルとフィクションのバランスもある」

新ドラマ『明日の約束』で高校のスクールカウンセラーを演じる、井上真央(C)カンテレ

 「いよいよ始まるんだなという思いがしています」と井上真央が身を引き締める。NHK大河ドラマ『花燃ゆ』以来の連続ドラマ主演作となる『明日の約束』が10月17日よりスタート。高校のスクールカウンセラーをしているヒロインの藍沢日向(あいざわ・ひなた)が、ある生徒の不可解な死の真相に迫っていくヒューマン・ミステリーだ。井上は、感触を「とても難しい」と繰り返しながら、自身の言葉を噛みしめるように思いを語った。

 「題材はちょっと重いものですけれど、あまり暗くならないように、色々な悩みを抱えている人たちに寄り添える作品にしていこうと思っています。ひとつひとつの言葉がすごく難しいと感じていますが、ちゃんとそこに希望も描いていけたら」という井上。

 プロデューサーからの「とにかくいいドラマが作りたい。野武士集団が、(共に戦えるように)刀を磨いて(井上の参加を)待っています」という熱い手紙に心を動かされたといい、原作ものではない、オリジナル脚本で描かれる本作で、脚本作りの初期段階から携わった。

 「やるからには、みんなと同じ気持ちで進んでいきたいなという思いがあって、私の考えも伝えさせていただきました。たとえば、最初は専門的な言葉が多く入っていましたが、医者の話ではないですし、そこを伝えるドラマではないので、専門用語はなるべく使わないようにしたいといったことをお伝えしました」。

 一方で臨床心理学に関する本を読むといった準備も行っている。「カウンセリングって本当に難しい立場だなと。素人の目から見ても、ここまで踏み込んではいけないんじゃないかとか、ここまで言ってもいいものなのかとか。監修の方はいらっしゃいますが、現実世界でのリアルとフィクションとしてのドラマのバランスもありますし、参考になりそうな本は読んでいますが、本当に難しいです」。

 難しいと感じる真摯な姿勢は、着実に役への理解を深めている。「カウンセリングというと、どうしても何か問題を抱えている人の、その問題を“直す”という感覚がありましたが、直すのではなくて、その人が本当に望む生き方に進めるように、あくまでも援助するということなんだと。とても腑に落ちましたし、常にそのことを心に留めておきたいと思いました」。

 仲間由紀恵、及川光博、工藤阿須加ら豪華な共演陣も期待を高める同ドラマ。井上も「及川さんとは少しだけお仕事しましたが、ほとんど初めましての方ばかりなんです。本読みをやってみて、自分が脚本を読んでいた印象と違ったりしていて楽しみです。人のイヤな部分や汚い部分も描かれていくと思いますが、そうしたことを、みなさんがどう表現されるのか、私自身も楽しみですし、勉強したいです」と笑顔を見せた。そして自分自身にも言い聞かせ、奮い立たせるように決意を語った。

 「ミステリーでもありますが、ヒューマンのほうを大事にしたいと思っています。どんな立場の人でも常に葛藤しながら生きていることが伝わって…。うん。観ている方が、何かちょっとでも楽になるような部分が、1話に何シーンかあれば…、いや、あります! 自分のことのように“あっ”と思う方たちの気持ちがふっと軽く、楽になるように。正直、地味めなドラマかもしれません。でも、いい作品作りを諦めずに、地味でもいいドラマだったねと言ってもらえるような、丁寧な描き方をしていけたらと思っています」。(取材・文:望月ふみ)

 連続ドラマ『明日の約束』は、カンテレ・フジテレビ系にて10月17日より毎週火曜21時放送(初回20分拡大)。

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