<17年4月期ドラマ総括>天海祐希主演『緊急取調室』が高視聴率! 『あなそれ』東出昌大の“怪演”も話題に

<17年4月期ドラマ総括>天海祐希主演『緊急取調室』が高視聴率! 『あなそれ』東出昌大の“怪演”も話題に

<17年4月期ドラマ総括>『緊急取調室2』『小さな巨人』など警察物のヒット作の中で、『あなそれ』が尻上がりに視聴率上昇 クランクイン!

 2017年の春ドラマ(4〜6月)は、ラブストーリーよりも推理、サスペンスもののドラマが好評を博した。天海祐希が主演を務めた『緊急取調室2』(テレビ朝日)は、最高視聴率17.9%(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)を記録し、クール1位を獲得。『相棒』『ドクターX』に続く、「テレビ朝日・安定の人気作」に名乗りをあげた。

 『緊急取調室2』は、2014年1〜3月に放送された『緊急取調室』の第2シーズン。天海演じる叩き上げの取調官・真壁有希子が、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チームのメンバーとともに、凶悪犯と一進一退の心理戦を繰り広げる。前作に続き、言葉の応酬によって犯人を追い詰めていくという新しい警察ドラマのスタイルが多くの視聴者の心を掴んだ。また、クールなルックスと、男顔負けのかっこよすぎる刑事を演じきった天海はもちろん、脇を固める田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、大倉孝二という実力派俳優たちの安定した演技が素晴らしく、落ち着いて観られる良作ドラマに仕上げたことが、安定した人気に繋がったのだろう。

 続く、視聴率2位に輝いたのは、警視庁と所轄の確執や警察内部の戦いを克明に描いた、警察エンターテインメントドラマ『小さな巨人』(TBS)で、最高視聴率は16.4%。長谷川博己、岡田将生、芳根京子、安田顕、香川照之と、こちらも演技派をずらりと揃え、警察内部の人間ドラマを骨太に描いた。警察を舞台にした人間ドラマといえば、2016年に公開された映画『64‐ロクヨン‐』が思い浮かぶが、いずれも警察という巨大組織の中で生きる難しさや苦しさを描き、男たちの熱い“戦い”が見るものを釘付けにした。

 警察ではなく、探偵を主人公にすえて、謎解きを繰り広げた月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ)は、最高視聴率11.8%を記録。2016年は視聴率が伸び悩んだ「月9」枠だったが、相葉雅紀が紳士で貴族、推理をしない探偵という、これまでのイメージを覆すかのような役どころで、多くの視聴者を獲得した。トリックを暴き、謎を解くという本格ミステリードラマを、インパクトある作品にしたのは、ド派手な衣装やセットの中、執事やメイド、運転手に証拠集めを任せ、優雅にお茶をするという、時代錯誤ともいえるファンタジー溢れた設定さゆえ。貴族というイメージとはかけ離れていそうな相葉だったが、「意外にハマってる」「かっこよすぎてドキドキする」と視聴者からは好評。相葉は、本作で優しく穏やかで憎めない貴族という、新境地を切り開いた。

 そんな警察もの、推理ものが花盛りの春ドラマにあって、波瑠が不倫妻を演じた『あなたのことはそれほど』(TBS)は、回を重ねるごとに話題を集め、視聴率も上昇。最終回で最高視聴率14.8%を獲得した。これまで、爽やか、清純なイメージが強かった波瑠がゲスすぎる不倫を行う妻を演じることから、放送前から注目が集まっていたが、蓋を開けてみれば、波瑠の夫役を演じた東出昌大の“怪演”がSNSを中心にネット上で話題に。笑顔で、優しい言葉を吐きながら妻を追い詰める東出の姿は、まるでホラー映画。SNSには、「怖すぎる」「これは褒め言葉だけど…キモくて怖い」と東出の演技に絶賛の声が集まり、大きな話題となった。東出はこれまで、その甘いマスクとスタイルの良さから、イケメンな役どころが多かったが、このドラマで実は“危ない男”もハマり役だと証明した形だ。ぜひとも、別の作品でも「危ない東出」を見たいと願ってやまない。

 4月期にはほかにも、湊かなえの原作を藤原竜也主演でドラマ化した『リバース』(TBS)、亀梨和也と山下智久の約11年ぶりのタッグも話題となった『ボク、運命の人です。』(日本テレビ)、小栗旬と西島秀俊のアクションシーンも注目を集めた『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(カンテレ・フジテレビ)などが評判となった。

 また、脚本家・倉本聰が書き下ろした『やすらぎの郷』(テレビ朝日)もスタート。往年の大スターが顔をそろえ、昼の帯ドラマとして半年間放送するという新たな試みが反響を呼んだ。(文:嶋田真己)

関連記事(外部サイト)