着物姿が色っぽい! 主演・武井咲が前評判を覆す“悪女ぶり”を見せ好発進!『黒革の手帖』第1話

着物姿が色っぽい! 主演・武井咲が前評判を覆す“悪女ぶり”を見せ好発進!『黒革の手帖』第1話

テレビ朝日系『黒革の手帖』番組公式サイトより

 社会派ミステリーの大家・松本清張の不朽の名作『黒革の手帖』。これまでに幾度となく映像化された作品ですが、今回は武井咲が歴代最年少となる23歳でヒロイン・原口元子役に挑むということで、今クールのドラマの中でも話題性は抜群。その第1話がテレビ朝日系で20日に放送され、平均視聴率11.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好発進しました。

 放送前から注目度が高かった同ドラマですが、武井が主演を務めることに疑問を投げかける声は少なくありませんでした。というのも、原作の元子は銀行に長年勤める30代の独身女性で、同僚が次々と結婚してしまい、いつの間にか最古参となった、いわゆる売れ残りという設定だったからです。

 また、元子は見た目も性格も地味なため、男性行員たちからは異性として見られず、積もりに積もった不満が爆発するカタチで銀行から大金を横領するのですが、今作では派遣として銀行に勤め、同じ業務をしているのに正行員との処遇に差があることに憤りを感じているという設定に変更されています。

 主演が武井だからそうせざるを得なかったのか、現代社会を反映するための設定変更で、そこに武井がキャスティングされたのか。恐らく前者でしょう。2004年に同じ枠で放送された同ドラマで元子役を演じたのが、武井と同じ芸能事務所・オスカープロモーションに所属する米倉涼子だったからです。

 同ドラマがヒットしたことで、米倉は人気女優へと躍進。それを武井にも期待して、今回のドラマに無理やりねじ込まれたのではないか。そんな臆測が流れたこともあって、余計に武井に対する前評判は良くありませんでした。

 そんな厳しい視線が集まる中、武井は元子をどう演じたのか。感想を書く前にざっと第1話の流れを記したいと思います。

 ドラマ冒頭、元子が勤める東林銀行に、お笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤司が本人役で登場します。窓口で横柄な態度を見せるのですが、その姿を行員の誰かが携帯電話でこっそり撮影。それをネット上に投稿してしまい、炎上騒ぎが起こってしまいます。

 画像をアップした犯人は、元子が教育係を務める新入行員・丸山聖華(ほな・いこか)だと判明。しかし、聖華はコネで入行したため、その身代わりとでもいわんばかりに、元子と、同じく派遣行員の山田波子(仲里依紗)の契約が突然切られてしまいます。これに憤った元子は、銀行への復讐を企てます。

 元子はまず、以前から“黒革の手帖”にメモしていた脱税者の口座から、自身の口座へと1億8千万円を送金。そして、手帖に書かれた情報を週刊誌に流すと銀行側を脅し、“1億8千万円の返金を要求しない”という念書を書かせることに成功するのです。

 まんまと大金をせしめた元子は、銀座の一等地にクラブ『カルネ(フランス語で手帖の意)』をオープンさせます。地味な銀行員の制服姿から一転して、高価な着物を着た姿を見せたところで第1話は終了となりました。

 さて、感想ですが、前述したように武井の前評判は決して芳しくありませんでした。事務所からゴリ押しされていることもあり、演技力にも疑問の声が寄せられていました。しかし、今回のドラマでは実力不足は感じられませんでした。

 甲高い声が欠点に挙げられることも少なくない武井ですが、今作では声のトーンを抑え気味にし、悪女の雰囲気をうまく作り出すことに成功。また、ラストで見せた白地の和服もよく似合い、登場した瞬間に画面がパッと華やぐような存在感を放っていました。思いのほか、色気のある姿に驚かされもしました。

“今回の元子”を演じた評価としては、武井は十分に及第点に達していたと思います。不満はありません。不満があるのは、元子の設定そのものです。派遣行員が正行員との処遇の差に不満を募らせて銀行から大金を横領するというのは、かなり無理があると思うんですよね。また、横領するのは親の遺した借金500万円を完済した後というのも、違和感を覚えました。そんな度胸があるなら、とっくに金を奪って借金返済に充てていたのではないでしょうか。

 論点は結局、設定を変えてまで武井をねじこんだ意味があったのか、ということに帰してしまいます。ラストの着物姿を見る限り、武井は今後さらに色気が増して女優としても成長していくように思えました。それだけに、せめて米倉が元子役を演じた29歳ぐらいまで待ち、原作の設定通りに演じさせた方が良かったのではないでしょうか。

 まあ、将来的にもう一度演じることがあるかもしれませんし、とりあえず今の武井の演技を見守っていくしかありませんね。次回は、元子を追ってホステスになった波子が頭角を現し、反旗を翻して“女のバトル”が勃発。夜の銀座を舞台にどのような人間模様が描かれていくのか乞うご期待です。
(文=大羽鴨乃)

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