「強引なキスは暴力」『PRINCE OF LEGEND』白石聖の“媚びない”演技と演出で乙女系作品の概念を覆し、女性視聴者から賞賛の声!

「強引なキスは暴力」『PRINCE OF LEGEND』白石聖の“媚びない”演技と演出で乙女系作品の概念を覆し、女性視聴者から賞賛の声!

『PRINCE OF LEGEND』公式サイトより

 深夜のトンチキ胸キュンドラマとして放送中の『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ系)。10月31日深夜放送の第5話では、鈴木伸之くん演じる「京極兄弟」の兄・尊人が大暴れし、パワーワードが炸裂! まずはあらすじから振り返っていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■Episode5「奴は唇を殴られた!! 王子倒れ野望果てるか!?」

「俺は自他共に認める兄貴を愛しすぎている弟だ」という、「京極兄弟」の弟・竜(川村壱馬/THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)のとんでもない独白から始まった第5話。「兄貴は俺にとって絶対的エース」「“かっこいい”って言葉は兄貴のためにある」そうです。

 前回、果音(白石聖)のことを好きになったフラグが立った竜ですが、何でも兄貴のマネをしたくて「兄貴が持ってる物はみんな欲しい」ため、果音が好きなわけではなく、兄・尊人(鈴木伸之/劇団EXILE)のマネをしたくなっただけみたい。

“ヤンキー王子”尊人のほうはというと、果音が通う聖ブリリアント学園に乗り込み、デートの約束を取り付けることに成功して大喜び。しかし、果音がOKしたのは、大好きな兄のために、竜が再び頼み込んだ結果。前回同様、果音様は無言の圧力をかけ、竜の財布から福沢諭吉を巻き上げます。

 その後、京極兄弟に振り回されてお疲れの果音様は、体育館の倉庫の陰に隠れてこっそりタバコに火を点けようとするのですが、彼女のストーカーと化した尊人が「やめとけ」と制止。ヤンキーのくせに、根は真面目のようです。

 しかし、これにイラッとした果音様。「台本がないと無理……」と小声でつぶやくと、通常モードにスイッチを切り替え、竜から巻き上げた福沢諭吉を片手に、「さっきあなたの弟に頼まれました」と、お金で雇われ演技をしていたことを明かすと、一年前に尊人が見た不良たちをやっつけた自分の姿は、映画研究部の撮影のワンシーンだったと、とても冷たい目と声色であっさりバラします。そして、

「男の妄想、押し付けるのやめてもらえますか?」

 と、第1話で「セレブ王子」奏に言ったセリフを、尊人にも浴びせました。

 天使だと思っていた果音が本当はとんでもない堕天使だったと知り、頭を抱える尊人。彼女の豹変ぶりは、ドン引きしてもおかしくないほどですが、「お前、嫌な女だな……でも、悪くねえ」と、惚れたら負け状態の尊人にはダメージゼロで、尊人は果音に近寄り、そのままキス(!)した挙句、ギュッと抱き寄せ、「好きだ。お前は俺がもらう」と、大胆告白。果音様は走り去ってしまいました。

 後ろで2人の様子を見ていた、果音に想いを寄せているらしい「Team ネクスト」の赤髪の“ダンス王子”天堂光輝(吉野北人/THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)は、思わず尊人に殴りかかるものの、下町最強のヤンキーが集う「玄武高専」のトップにに勝てるわけもなく、秒殺。

 同じく、大好きなお兄ちゃんのラブシーンを見て呆然としていいた竜。お金で果音を雇ったことを怒られるのかと身構えていましたが、「お前のそういうとこ、俺は大好きだ!」と手を横に大きく広げる尊人に喜んで飛びつき、熱いハグを交わします。とんだ兄弟愛です。

 その後、すっかり果音にメロメロの尊人は、「玄武魂捨てんのかよ」という弟の言葉に「だって果音のそばにいたいじゃん?」と、仲間意識の強いヤンキーらしからぬ発言で、聖ブリリアント学園への転校を宣言。一方、尊人に秒で倒されてしまった天堂は、「果音さんは誰にも渡さねえ……!」と復讐心を燃やすのでした。

■「あれはキスじゃねえ。果音さんは唇を殴られたようなもんだぞ」

 この天堂のセリフの通り、今話のタイトルは彼のことを指していることがわかります。確かに果音にしてみれば、よく知らなければ好きでもない他校のヤンキーに強引に唇を押し当てられたわけだし、好きな女の子と他の男のラブシーンを目の前で見せられた天堂にとっても、頭を殴られたような衝撃が走ったはず。

 乙女系作品には“あるある”な一方的なキスを、「暴力」と表現し、美しく描きすぎないLDHさん、さすがだなあと思いました。ネット上でも、女性陣たちから「キラキラ恋愛ものと見せかけてそれらの展開に正面からツッコミをいれてくるプリレジェ」「強引なキス=暴力ってまさにその通り」「ストレスなく観られる、あれは暴力だよな」「プリレジェは信用できる」などと賞賛の声が。

 公式サイトで「“胸キュン”の時代は終わり、“新時代”が幕を開ける――」とうたっているくらいですから、この作品は、これからもそういった概念をことごとくつぶしていってくれるのかもしれません。

 

■白石聖の“媚びない”演技

 前シリーズ『HiGH&LOW』(以下、ハイロー)では、ヤンキー同士の勢力争いが大きなテーマで、鈴木伸之くんが演じていたヤマトの幼馴染み・ナオミ(藤井萩花)や、窪田正孝くん演じるスモーキーの血の繋がらない妹・ララ(藤井夏恋)などの女子メンバーも登場したものの、特にこれといったラブシーンはありませんでした。

 今作は乙女系作品だけあって、5話までで2度のキスシーンがあったわけですが、大勢のファンを抱えるLDHのタレントを相手にする果音役の白石聖ちゃんは、さぞかし大変なことだろうと思うのですが、ネット上のファンの反応をみても、そこまで批判な声はあまり聞かれず、むしろ好意的な声が多いイメージです。

 それにはきっと、果音のキャラクターが大きく関係しているんだと思います。清純でかわいらしいルックスで、演技モードに入ったときの果音は、女の子オーラ全開で、キラキラしているのに、素の彼女はとっても冷めていて、ツンケンしている。おまけにタバコまで吸っちゃう。女の子女の子していない、そういう媚びていないキャラクターが、女子たちにウケているんでしょう。もちろん、白石聖ちゃんにそれを演じ切れる力がなければ、成り立ちません。

 彼女は2016年に『AKBラブナイト 恋工場』(テレビ朝日系)でデビューを果たし、『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)や数々のCMに出演。今春放送のドラマ『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日本テレビ系)では、Sexy Zone・佐藤勝利くんの同期役を務め、「かわいい!」と話題になりましたが、映画とドラマの撮影は今年の1月から3月に行われたそうですから、世間から関心を向けられるようになるかなり前から、ヒロさんは彼女に目をつけていたのでしょう。さすがです。

 ドラマは、来年3月公開の映画でなぜ14人の王子たちが「伝説の王子」を目指しバトルをすることになったのか、その前日譚となる、彼らと果音の出会いが描かれているわけなのですが、ここまで王子たちの目線でしか語られていないので、今後、果音ちゃん視点で彼女自身について何か明かされることを期待したいです。

 今回、喫煙者であることを匂わすシーンがあったため、「タバコを吸おうとしたつまり成人しているということは、本物の成瀬果音は別にいる説も成り立つ」と、考察する人もいるようですが、果たして……。

 

■すでに渋滞気味の王子たち

 さて、過去の同枠のドラマは全10話編成でしたから、プリレジェも同じと考えると、残りは5回。まだちゃんと登場していない「先生」「3B」「理事長」の3チームがあるわけですが、今夜放送の6話のメインは、尊人にライバル心を燃やす“ダンス王子”天堂光輝。

 果音の名前は覚えていないくせに、奏のことはしっかり覚えていてやけに彼に執着する、生徒会長王子”綾小路葵(佐野玲於/GENERATIONS from?EXILE?TRIBE)や、“金髪SP王子”ガブリエル笹塚(関口メンディー/GENERATIONS from?EXILE TRIBE、EXILE)、それに側近でラップ&ボイパ担当のアゴボーイ(森本壱星)やアンディー(久保田賢治)など、気になる人物もまだまだいるのですが、果たして残り5回でどこまで消化することができるのか……。

 5話ではあまり出番のなかった“セレブ王子”奏(片寄涼太/GENERATIONS from?EXILE?TRIBE)の顔芸にも期待しつつ、とりあえず、今夜もテレビの前に待機したいと思います。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

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