ディーン・フジオカの連ドラ“単独初主演”作『モンテ・クリスト伯』、どう考えても「爆死濃厚」な数々のワケとは?

ディーン・フジオカの連ドラ“単独初主演”作『モンテ・クリスト伯』、どう考えても「爆死濃厚」な数々のワケとは?

「Let it snow! (通常盤)」(A-Sketch)

“逆輸入俳優”ディーン・フジオカが4月期にフジテレビ系「木10」枠でオンエアされる『モンテ・クリスト伯−華麗なる復讐−』で、単独では初の連ドラ主演を務める。

 ディーンは、昨年10月期に、日本テレビ系の日曜ドラマ『今からあなたを脅迫します』で、武井咲とダブル主演しており、1クール間を空けただけで、立て続けに大役へ臨むこととなった。

「『今から――』は、武井とのダブル主演だったにもかかわらず、クランクイン直前に武井がデキ婚。つわりなどの体調不良により、武井はベッドに寝たきりの演出が多くなるなど、出演シーンも大幅に減っていきました。おまけに武井の代役とばかりに、途中から松下奈緒がヒロイン同然で登場したりと、脚本の大きな変更を余儀なくされたようです。全話平均視聴率は6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と大爆死で、同枠史上ワースト。武井のせいで、ディーンは低視聴率の責任を一身に浴びることになり、大迷惑を被ってしまいました。連ドラ初主演作で大コケしたのですから、所属事務所(アミューズ)としては、早々に汚名を返上する必要に迫られたのでしょうね」(テレビ誌関係者)

『モンテ・クリスト伯−華麗なる復讐−』の原作は、フランス人作家アレクサンドル・デュマの小説『モンテ・クリスト伯』(1841年刊)で、日本では『巌窟王』の名で親しまれている。

 ドラマ版の展開はというと、主人公の柴門暖(ディーン)は、愛する女性・目黒すみれ(山本美月)との結婚が決まり、幸せの絶頂にいた。そんな中、婚約者を奪おうとする恋敵・南条幸男(関ジャニ∞・大倉忠義)、出世をねたむ同僚・神楽清(新井浩文)、ある事情を抱えた警察官・入間公平(高橋克典)の保身によって、異国の地の監獄に送られてしまう。無実の罪で15年間もの間閉じ込められ、婚約者との未来を奪われた柴門は、思わぬ幸運で獄中生活から逃れ、巨万の富を手に入れ、別人となって舞い戻る。柴門は、その知力と絶大な財力を駆使し、かつて自分を陥れ、人生を狂わせた3人の男たちに対して、大胆かつ緻密で華麗な復讐劇を見せていく。また、単なる復讐劇にとどまらず、仇敵に制裁を下していくたびに良心と葛藤し、次第に人生とその人間性を取り戻していくヒューマンストーリーであり、一人の女性に対して一途に貫かれた純愛を描いたラブストーリーでもあるという。

 ただ、『今から――』のリベンジをもくろむディーンにとっては、数々の難題が待ち受けているようだ。まず、フジの「木曜劇場」は、“爆死枠”と呼ばれており、視聴率を挙げるのが非常に難しい枠なのだ。

 同枠で、最後に全話平均視聴率が2ケタに乗ったのは、2014年10月期『ディア・シスター』(石原さとみ、松下ダブル主演)の11.3%で、それ以来、3年以上、1ケタ台が続いている。近年では、篠原涼子、松嶋菜々子、天海祐希らが主演に起用されても爆死を遂げて、大物女優たちの“黒歴史”となってしまった。

 昨年は、1月期『嫌われる勇気』(香里奈主演)、10月期『刑事ゆがみ』(浅野忠信主演)の平均6.5%が最高値。今期の『隣の家族は青く見える』(深田恭子主演)も、5〜7%台に低迷しており、もはや誰が主演を務めても、数字を取るのが難しい状況だ。

 次にディーン自体が、完全に失速してしまった点が挙げられそうだ。周知の通り、ディーンは15年後期のNHK連続ドラマ小説『あさが来た』(波瑠主演)で、薩摩藩士・五代友厚役でブレークした。役の上で亡くなった後は、ファンから悲鳴が上がり、“五代ロス”なる言葉も生まれたほど。

 その後、16年1月期『ダメな私に恋してください』(深田恭子主演/TBS系)に準主役で、同10月期『IQ246〜華麗なる事件簿〜』(織田裕二主演/同)に俳優2番手で出演したが、勢いがあったのは、そのあたりまで。それ以降、人気に陰りが見えていたが、『今から――』の大コケで、人気降下があらわになってしまった。単独での連ドラ初主演といっても、「今さら」感が強い。

 そして、メインキャストの大倉、山本が数字をもっていない点も、かなりの不安要素。大倉は民放連ドラ初主演となった、14年1月期『Dr.DMAT』(同)が平均6.9%と壮絶爆死。準主役で出演した、15年4月期『ドS刑事』(多部未華子主演/日本テレビ系)も、2ケタに乗せることはできなかった。

 美形かつ、清楚イメージの強い山本は、ドラマ界で重宝されているが、ヒロインで出演した、16年7月期『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』(Hey!Say!JUMP・中島裕翔主演/フジテレビ系)、『刑事ゆがみ』は、ともに6%台に終わっており、2人とも、とても潜在視聴率が高いとはいいがたい。

 最後に、脚本を担当する黒岩勉氏に、最近ヒット作がほとんど出ていないことも心配だ。プライム帯では、15年4月期『ようこぞ、わが家へ』(嵐・相葉雅紀主演/同)こそ、平均12.5%をマークしたが、それ以外はさっぱり。13年1月期『dinner』(江口洋介主演/同)、同10月期『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』(関ジャニ∞・錦戸亮主演/同)、14年10月期『すべてがFになる』(武井、綾野剛ダブル主演/同)、16年4月期『僕のヤバイ妻』(伊藤英明主演/同)、17年4月期『貴族探偵』(相葉主演/同)と、いずれも1ケタ台に甘んじている。

 総じて、明るい材料が乏しく、数々のネガティブな要素を抱える『モンテ・クリスト伯』だけに、“爆死濃厚”といわれても致し方ないところ。主演のディーンには、前評判を覆してヒットさせ、“復活”を果たしてほしいものだが……。
(文=田中七男)

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