広瀬すずの名演技冴えるも……日テレ『anone』深田恭子ドラマを下回る4.4%の衝撃

広瀬すずの名演技冴えるも……日テレ『anone』深田恭子ドラマを下回る4.4%の衝撃

広瀬すず

 今クールで最もスッテンコロリンしている連ドラ『anone(あのね)』。14日に放送された第9話の平均視聴率は、自己最低となる4.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。どうやら、ここ15年の「水曜ドラマ」枠の単話において、2008年放送の深田恭子主演『学校じゃ教えられない!』第5話の4.7%を下回り、ワースト記録のようです。あー……。

 とはいえ、ニセ札を中心としたストーリーが盛り上がりを見せる同作。前回は、元祖色男・火野正平が瑛太に思いっきり首を絞められるという衝撃的な絵面でフェードアウトしましたが、火野は殺られてしまったのでしょうか? さっそく第9話のあらすじを振り返ります。

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■ロマンチックが止まらない回

 ニセ札工場が弁護士の花房(火野)に見つかり、咄嗟に首を絞めてしまった中世古(瑛太)ですが、周囲が止めに入り大事には至らず。花房は中世古や亜乃音(田中裕子)らに対し「嘘はね、嘘で隠すしかないんですよ。嘘に終わりはないんですよ。嘘で守った嘘が、結局、君たち自身の心を壊していく」と説教しますが、どこまでもニセ札LOVEな中世古が「仲間に入りませんか?」と勧誘したため、さらに花房を激怒させます。

 そういえば、歌手の浜崎あゆみ大先生も先月、自身のSNSで「ひとつ嘘をつくと、その愚かさを隠すための嘘をまたつく事になる。やがて気が付いた頃には、数え切れない程の嘘に塗り固められる。でもね、メッキはいつか必ず剥がれるものだから」とか投稿していましたね。何か嘘でもついておられるのでしょうかね?

 それはいいとして、前回、中世古がミスってATMに吸い込まれたニセ1万円札が発見され、警察が動き出す事態に。世間に防犯カメラの映像が公開された中世古は追われる身となり、持本(阿部サダヲ)たちも大慌てで証拠隠滅を図ります。

 一方、愛しの彦星くん(清水尋也)といつものようにチャットを楽しむハリカ(広瀬すず)は、彦星くんから「会いたい」と言われ、ドキッ。ハリカは早速、亜乃音にプレゼントされた花柄ワンピースを着て、彦星くんが入院している病院へ。しかし、再会直前に2人の恋路をジャマする香澄(藤井武美)が立ちはだかり、父親に頼んで重粒子線治療にかかる費用を融資しようとしたところ、彦星くんから「好きな人がいるから」と断られたとハリカに告げます。

 彦星くんを助けたいハリカは、病室まで行くも、仕切りカーテン越しに「君のこと、めんどくさくなっちゃった」「変な知り合い作るの好きで、彦星くんもそのひとり」などと冷たい言葉を連発。初対面を果たさぬまま、別れを告げます。

 ハリカと彦星くんがそれぞれ号泣しているその頃、末期がんの持本とるい子(小林聡美)は、お互いの愛情を確認。ラストは、自宅からニセ札の破片が発見された亜乃音が警察に連れていかれ、第9話は終了です。

■『カイジ』っぽい?

 回によっては登場シーンが少なく、名ばかり主演にも思えた広瀬ですが、今回は実力派女優の力量を存分に見せつける長尺のお別れシーンが。声だけは気丈に冷たい言葉を発しながらも、表情は号泣しているという彼女の名演技に、心を持っていかれた視聴者も多いのではないでしょうか? これまで正直、“彦星”といういかにもな役名がムズ痒くてブツブツが出そうなときもありましたが、今回は素直に「わかりやすいって、いいな」って思いました。

 きっと病院前に流れる川や、病室の水色の仕切りカーテンが天の川のイメージなんでしょうね。同作を手掛ける坂元裕二さんという脚本家は、なんてロマンチックなおっさんなんでしょう。妻で女優の森口瑤子も、そんなところに惹かれたのかもしれませんね。大きなお世話ですね。

 また、今さらながら、登場人物のニセ札作りに対する思いがひとりひとり異なる点は、よく練られているなと。ハリカは好きな男の子を助けたい一心、中世古は“完璧なニセ札”に魅せられて、亜乃音は子と孫を守るため仕方なく、持本は創作意欲や生きてる実感を求めて、るい子は亜乃音の金を盗んでしまった負い目などから。複数人が金をめぐって同じ作業をしながらも、抱えるものが異なる点は、『賭博黙示録カイジ』(講談社)の人間模様にもつながるような気がします。いや、あれは大多数が“欲”と“働きたくない”という理由だから、違うか……。ただ、中世古と持本は、普通に『カイジ』のキャラにいそう!

 というわけで、物語が盛り上がるにつれ、視聴率が下がっていくという残念な結果を見せている『anone』。正直、暗い話ではありますが、みんな、最終回はオンタイムで見ようよ!
(文=どらまっ子TAMOちゃん)

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