『あなたの番です』原田知世&田中圭がウソをつくときの癖を踏まえ、初回からの動作を検証

『あなたの番です』原田知世&田中圭がウソをつくときの癖を踏まえ、初回からの動作を検証

日本テレビ『あなたの番です』

 4月28日に放送された『あなたの番です』(日本テレビ系)の第3話。

 昔から恨んでいたタレント医師の山際祐太郎(森岡豊)を“殺してもらった”藤井淳史(片桐仁)の自宅乾燥機から、山際の生首が見つかった。驚いて部屋を出た藤井が戻ると生首はなくなっており、代わりに“交換殺人ゲーム”で藤井自身が「山際祐太郎」と書いて投じた紙が残されていた。

 手塚菜奈(原田知世)は榎本早苗(木村多江)から、山際を殺したのは藤井というウワサが広がっていると聞かされる。マンションでは臨時の住民会が開かれ、藤井に脅迫状が来ていることを早苗が明かすと、住民たちはさらに不安を深めた。

 その頃、藤井は今度は自分が誰かを殺す番だと思い詰め、精神状態が不安定になっていた。ついには、シンイー(金澤美穂)が働くブータン料理店の客に声をかけ、住民会で渡されたメモに書かれていた“タナカマサオ”の正体を探す始末だ。そんな中、藤井の元にタナカマサオが患者として現れる。行きつけのブータン料理屋の店長・ドルジはブータン人のふりをしており、彼は本名が“田中政雄”だったのだ。

 プータン料理店へ忍び込んだ藤井は、大きな包丁を手に田中を殺害しようとする。翌朝、シンイーが目を覚ますとベランダの植木鉢に大きな包丁が刺さっていた。シンイーがその包丁を引き抜くと、そこには「あなたの番です」と書かれていた。

 第3話を見終わって、真っ先に疑問に思ったのは「田中政雄を殺したのは本当に藤井なのか?」ということ。藤井の挙動に気になる点があったのだ。

 殺意を持ってプータン料理店へ忍び込んだ藤井。ターゲットの店長はすぐそこにいる。厨房に身を潜める彼はそのとき、口を抑えて唐突にえづいた。人を殺す緊張感が理由と思ったが、別の考え方もできる。田中はガス漏れした厨房でタバコを吸おうとし、大爆発を起こした。実は、藤井が忍び込んだときはすでにガスが漏れていて、それを理由に彼はえづいたのかもしれない。 

 真相はまだわからない。でも、藤井が田中殺害を本当に実行に移したかは不明である。あの大爆発で田中が死に至ったのかもまだ不明だ。

爆発の被害に遭った田中と、爆発させて作る雷おこし

 尾野幹葉(奈緒)は手塚翔太(田中圭)を狙っている。尾行しては、偶然会ったかのように翔太の前に現れたりもする。妻の菜奈が大好きなのに、翔太は尾野を邪険に扱わない。そういえば、第2話で翔太は「真犯人は301号室の尾野さんです!」と断言していた。疑っているからこそ、尾野に接触しているのかもしれない。

 翔太へのプレゼント攻勢が凄い尾野。第2話では手作りのウエハースを、第3話では雷おこしを手渡していた。あまりにも独特なセレクトである。実は、これらは何かを暗喩している気がするのだ。

 第2話で殺害された山際の遺体は、首から上が切断されていた。そして、第2話で尾野がプレゼントしたウエハースは大きな板状のものだった。手渡すときに彼女は「カットしてないんでちょっと食べづらい」と一言付けている。第3話で尾野がプレゼントしたのは雷おこしだ。お米を蒸して干し、水につけ、煎って爆発させて作るお菓子である。“交換殺人ゲーム”のターゲットになった田中も大爆発に巻き込まれている。

 翔太は、ミステリー小説の結末をいきなり明かしてしまう悪癖を持っている。軽い気持ちで彼がぶち上げた“尾野真犯人説”も、実は当たっているかもしれない。彼の読みは馬鹿にできない。

 手塚夫妻の間で気になるやりとりがあった。ウソをつくときの癖に関しての会話だ。菜奈は翔太の癖を指摘した。

「翔太君、必ずウソつくとき、右の胸を掻くから」(菜奈)

 そう言う菜奈も、独特の癖を持っている。翔太は菜奈が話すとき、彼女の指に注目している。ウソをつくときに菜奈は、いつも両手の指を組んでいるのだ。

 これらを踏まえ、今までの2人の動きを確認してみた。まず、第1話。自宅内で鍵が見つかり、管理人室に鍵を返しに行った翔太。しかし、管理人は不在だった。

「ドアが開いてたから閉めてこようと思ったけど、どっちとも合わなかった」(翔太)

 いや、管理人室に鍵穴はない。でも、このときの彼は右胸を掻いていないのだ。ウソをついていないということになる。一体、翔太はどこに鍵を刺したのだろう?

 第1話での住民会で、問題の“交換殺人ゲーム”は行われた。帰宅後、翔太に「どうだった?」と聞かれた菜奈は「特に何事もなく……」と返答している。と同時に、彼女は指を組んでいるのだ。菜奈の癖を見抜く翔太は、この時点で妻のウソに気づいていたことになる。婚姻届を出そうと翔太に促され、「埋まらない年の差があるのが怖い」と返答したときも菜奈は指を組んでいる。

 明らかに、手塚夫妻は“交換殺人ゲーム”のキーマンだ。2人を観察する上で、これらの癖は重要なフィルターになるだろう。……いや、ウソをついていると印象づけるためわざとやっている可能性も否定できない。何せ、ミステリー好きの2人である。特に、不用意に癖の動作を見せる菜奈は逆にあやしい。

あまりにも多い伏線と匂わせ

 伏線や匂わせが多いこのドラマ。情報過多ゆえに“交換殺人ゲーム”の輪郭はまだ掴めていない。そんな現状において気になる点は以下だ。

・生首に驚き部屋を飛び出た藤井と出会った佐野豪(安藤政信)。彼が持っていたクーラーボックスは生首と関係があるのだろうか?

・久住譲(袴田吉彦)がエレベーター内でドライバーを持っていた目的は?

・なぜ、菜奈は翔太との婚姻届の提出を拒むのか。

・翔太につきまとう尾野が手作りの食べ物をプレゼントし続ける理由は?

・住民会で「山際の名前を書いた」と宣言した藤井の声を録音していたのは誰?

・ジムに入会した細川朝男(野間口徹)が翔太に接近する理由は?

・赤池美里(峯村リエ)が姑の幸子(大方斐紗子)にいびられているのは何かの伏線?

・田中政雄を殺したのは本当に藤井なのか?

・田宮純一郎(生瀬勝久)がマンション内に仕掛けた監視カメラに映っていた映像は?

 あまりの多さから取捨選択は必要だが、これまでの情報は参考になる。それらを材料に、各住人の家庭事情や関係性など見えないものがぼんやり見えてきた。自ずと、ドラマからだんだん目が離せなくなってくるのだ。まんまと思うツボにはまっている気がして、悔しくもあるのだが。

(文=寺西ジャジューカ)

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