視聴率2ケタ回復で有終の美! 高畑充希『メゾン・ド・ポリス』役得だったのは、野口五郎と竜星涼か

視聴率2ケタ回復で有終の美! 高畑充希『メゾン・ド・ポリス』役得だったのは、野口五郎と竜星涼か

TBS系『メゾン・ド・ポリス』番組公式サイトより

 15日についに最終回を迎えた高畑充希主演『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)。視聴率は10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回から0.8ポイントアップ! 初回で12.7%の高視聴率を記録したものの、その後は徐々に下がり続け、第7話では8.3%まで転落してしまいましたが、最後の最後で2桁台に返り咲き、全話平均視聴率は10.3%と、有終の美を飾りました。

 前回、元警察OBで高遠建設渉外部部長兼常務取締役の野間仁(佐野史郎)の策略により、バラバラになってしまったおじさんたち。絶体絶命のこのピンチをどう乗り越えるのか、まずはあらすじから振り返っていきましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

いよいよラスボス戦!

 上層部から自宅謹慎を命じられ、誰もいないメゾンにやってきたひより(高畑)は責任を感じて落ち込みますが、野間とのチェスから帰ってきた伊達さん(近藤正臣)は、「年をとると諦めが悪くなる」「みんな 久しぶりに燃えている」とひよりを慰めつつ、闘争心を燃やします。

 すると、娘・小梅ちゃん(水谷果穂)の無事を確認した高平さん(小日向文世)が両手に買い物袋を抱えてメゾンに帰ってきます。「こういうのはしっかり腹ごしらえをしないと勝負にならないの!」と、野間と戦う気マンマン。

 それは他のおじさんたちも同じでした。夏目さんは警察から逃げながら、野間と繋がっている青戸組の大黒(中野英雄)が部下の若林(笠松将)を殺した証拠となる血が付着した靴を押収したり、野間が出入りしていたバーの店長を力ずくで押さえ込んで情報を収集。

 若林殺しの罪を着せられ、警察に捕まった迫田さんは、かつての部下である新木(戸田昌宏)に警察内部の裏切り者探しを頼み、爆発に巻き込まれ怪我を負った藤堂さんは病院を抜け出し、夏目さんがコッソリ届けてくれた大黒の靴底を調べます。

 ひよりも、夏目さんが集めた情報と、野間によって殺されてしまった市野沢和子(宮地雅子)が最後に残した言葉をヒントに、死んだ父の遺品の中から、野間と大黒の癒着の証拠となる不正会計の裏帳簿を発見。ジャーナリストの館林真琴(東風万智子)に頼んで、世間に公表しようと試みます。

 しかし、真琴を裏で脅していた野間は、メゾンに集まったおじさんたちやひよりを捕らえ、証拠隠滅のために真琴から預かった裏帳簿ごとこの世から消し去ろうとします。揚げ句、「ちっぽけな正義で私の邪魔をしたんだ」と、不正会計の口封じのためにひよりの父を殺したことをペラペラと自白。

 すると、メゾンに仕掛けられていた盗聴器で全てを聞いていたメゾンの三河屋兼人事一課の草介(竜星涼)が、ひよりの合図に合わせてSITともに現れ、野間や大黒を確保。SITの隙をつき、野間が銃を構えたところを、「一度ぶっ放してみたかったんですよ」と、意外にも銃撃が得意だった高平さんが野間の腕を撃ち抜き、何事もなく、事件も無事幕引きに。

 後日、強引な独自捜査を進めていた夏目さんには、傷害罪や器物損壊罪で逮捕状が下り、

「最強の刑事になるんだろ。頑張れよ」

 と両手を突き出す夏目さんに、ひよりが涙ぐみながら手錠をかけます。

 その後、捜査一課に異動を命じられたひよりが事件現場に向かうと、保釈中の夏目さんを含めた、見覚えのあるおじさんたち5人の姿が。チームメゾン・ド・ポリスの捜査は、まだまだ続きそうな予感です――。

 全ての黒幕は野間であることはすでにわかっているし、この手のドラマの性質上、だいたいは主人公側が勝つことが大前提にありますから、最終回は絶体絶命のピンチからどうやって野間を追い詰めるかが鍵となりました。

 間宮警視正が警察内部の裏切り者だったことはなんとなく予想がついたし、草介が後々味方につくことは、9話でのひよりの「信じてます」発言からわかりきっていた展開だと言えるでしょう。

 でもだからこそ、助けに駆けつけたときは、“待ってたよ〜!”という気持ちになれたし、「ちわ〜っス! 極上SIT一個小隊お持ちしました〜」と、いつもの口調でやってきたことも、警察としてではなく、三河屋としてメゾンのおじさんたちを助けに来たことがわかって、戦隊モノでいう、追加戦士が現れたときのようなワクワク感がありました。おじさんたちが草介の正体に気がついていなかったことは意外でしたが……。

 意外といえば、最後に夏目さんがひよりに逮捕されたこと。視聴者たちも「えぇ? この展開は想像してなかったぞ……」などと驚きの声を上げていました。

 ただ、あのシーンがあったおかげで、ハッピーエンドだけの、ただの予定調和にならず、ドラマ全体を通しても、緩急のメリハリが効いたドラマになったんだと思います。

 そういえば、作中、エプロン姿で家事をする西島さんが「PanasonicのCMに見える」との声が上がっていたことを受けてなのか、今回、ひよりが堂々とPanasonic製品のアイロンを使うシーンが。同社のお偉いさんに、このドラマのファンがいたんですかね。シャレが効いた楽しいシーンでした。

 

続編の可能性は……?

 今回のツッコミどころとしては、

・メゾンで爆発が起きた時、草介が仕掛けていた盗聴器はなぜ壊れずに無事だったのか

・真琴の娘・桃香役の子役がシーンごとに替わっていたのはなぜか(スケジュールの問題なのか、季節柄インフルエンザにでも罹ってしまったのかもしれませんが)

 この2点が気になりましたが、全体的に視聴者の評価は高め。「オチに捻りがあって良かった 」「最近のドラマの中では久々にスッキリしたラストだったなぁ」「みんなかっこよくてスッキリ終わる最終回とか最高」「またメゾンドポリスのみなさんに会いたい」などなど、好意的な声が寄せられています。

 加藤実秋さんの原作小説はシリーズ化されていますから、今後コンテンツに困ったら続編製作の可能性もあるかも!? その際は、ぜひともキャストはそのままでお願いしたいところです。

 

役得だったのは、野口五郎と竜星涼

 ありきたりな脚本&設定に粗さはあったものの、このドラマが視聴者に支持されたのは、誰一人として役に合わない、無理している感のない見事な配役と、役者陣の演技力あったからこそだと思います。

 主人公でヒロインの高畑充希ちゃんは、初回のレビューで、「『過保護のカホコ』(日本テレビ系)の箱入り娘や『忘却のサチコ』(テレビ東京系)の鉄の女編集者に比べると印象が薄い」と書きましたが、ラストで涙ぐみながら夏目さんを逮捕するシーンや、捜査一課に配属されたシーンでは、初回のオドオドした雰囲気とは比べ物にならないくらい、自信に満ちた凛々しい顔つきになっていましたし、おじさんたちにもまれて一人前の刑事へと成長する過程を、全10話の中でよく表現されていたなぁと思います。最初は不気味に見えた彼女の黒目がちの瞳も、すっかり気にならなくなりました。あの大御所の中で堂々とヒロインを演じきれる女優さんは、なかなかいないんじゃないでしょうか。

 しかし、そんな高畑充希ちゃん以上に絶賛の声が上がっていたのが、最終回でいいところをかっさらっていった草介役の竜星涼と、今回、久々の民放連ドラ出演となった藤堂さん役の野口五郎。

 8話のレビュー(記事はこちらから)で書いた通り、二面性ある役を好演した竜星くんについては、草介の登場シーンで、「あの登場の仕方はズルい」「三河屋とヒトイチの時のギャップ…SITを従えてきたのかっこよすぎて全てをもってかれた……」「こんなスタイルのいいSIT極上にも程があるのでは?」「メゾンドポリス観てから、竜星涼くん好きになった」と女性視聴者から黄色い声が。

 女好きのチャラ男・藤堂さんを演じた野口五郎には、「西島秀俊より野口五郎の方に魅せられてしまった 」「コメディもシリアスもいけるのね!ってびっくり」「藤堂さんでスピンオフ作って欲しい(笑)」「もっとドラマ出た方が良いわ」「あんなに芝居が上手いの知らなかった」と、今後を期待する声が多数上がっています。

 野口さん、昨年12月に食道がんの手術を受けられたそうで、病気のことで迷惑をかけないか不安を抱えながらの撮影だったそうですが、そんなことを一切感じさせない明るくお茶目なキャラクターを魅力たっぷりに演じていらっしゃいました。若い世代には、俳優としてのイメージはあまりなかったかもしれませんが、今作でマルチプレヤーぶりを如何なく発揮し、名俳優たちの中でも存在感を放っていたように思います。

 2人にとって、この作品は間違いなく、代表作の一つになったんじゃないでしょうか?

 最後に、一つ欲を言うなれば、メゾンに草介や藤堂さんの元妻である杉岡さん(西田尚美)とかを呼んで、お決まりのカラオケ大会でどんちゃん騒ぎするシーンも見たかったような……。まぁ、そちらは続編とともに期待したいと思います。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

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