まさかの爆弾処理も!? 『執事 西園寺の名推理2』スーパー執事・西園寺が有能すぎるも、脚本は粗だらけ

まさかの爆弾処理も!? 『執事 西園寺の名推理2』スーパー執事・西園寺が有能すぎるも、脚本は粗だらけ

テレビ東京系『執事 西園寺の名推理2』番組公式サイトより

 上川隆也がハイスペックな執事役で主演を務めるドラマ『執事 西園寺の名推理2』(テレビ東京系)の第2話が3日に放送され、平均視聴率5.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。前回から3.4ポイントの大幅下落となってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 資産家の奥様・伊集院百合子(吉行和子)に仕える西園寺一(上川)は、百合子が支援する養護施設の兄妹を招待し、まもなくネジ工場への建て替えが決定している遊園地へ足を運びます。

 事件が発生したのは、百合子と兄妹が観覧車に乗った直後のことでした。突如として爆発音が園内に響き渡り、観覧車はストップ。コントロール室へ向かった西園寺は、ネジ工場を経営する相良重工の社長・相楽洋介を発見し、犯人からネジ工場建設プロジェクトの中止を命じられたことや、観覧車に相良重工の社員・野本保(松尾諭)が乗っていることを知らされるのでした。

 西園寺は百合子を救うため、執事見習いの松本松五郎(森永悠希)を引き連れて独自の捜査を開始。相楽の専属運転手・涌井敏弘(佐戸井けん太)や元社員に聞き込みを行い、野本がプロジェクトの担当者だということや、相良重工に勤めていた風間るみ子という女性が最近、事故で死亡したことなどを突き止めます。

 また、ネジ工場建設にあたって相良重工が買収した仁科精機が、これまで作っていたネジとは材質がまったく異なるスーパースクリューというネジを作製し始めたことを知った西園寺は、野本がどこか別のところから技術を盗んできたのではないかと疑います。

 そして、野本が経理に提出した領収書を頼りに捜査を続けた結果、藤波義男(斉藤暁)が経営する町工場に頻繁に出入りしていたことが判明。藤波はスーパースクリューを設計したものの、放火にあって工場を失ってしまったのです。

 遊園地内をくまなく捜査したところ、着ぐるみを着て隠れている藤波を発見。すぐさま爆弾の解除、と思いきや、リモコン操作が効きません。実は藤波に犯行を促した真犯人が、爆弾解除のパスワードを密かに変えてしまっていました。

 真犯人は一体誰なのか、と考える間もなく、西園寺は涌井のもとへと駆け付けます。実は、涌井が使っているスマホケースと、写真で見た風間のそれとがまったく同じものであることや、ごく一部の人間しか知らないハズの、犯人がスマホで爆弾の操作をしていることを知っていたため、西園寺は涌井が真犯人ではないかと疑っていたのです。

 追い詰められた涌井は、風間が実の娘であることや、野本の子どもを妊娠していたこと、取引先の令嬢との縁談が決まった野本が娘のことを邪魔に思って殺したのではないかと疑い、犯行に至ったことなどを白状します。

 真犯人を逮捕したことで、あとは爆弾を解除するパスワードを入力するだけ。かと思われたのですが、野本は爆弾を時限装置式のものにすり替えていたのです。そのことを知った西園寺は、爆弾が設置された観覧車のハシゴをよじ登り、自力で解除。百合子を無事に助け出し、一件落着となったのでした。

 頭脳明晰で身体能力も高い完璧執事の西園寺ですが、まさか爆弾処理までこなすとは恐れ入りました。「いくらなんでも有能すぎるだろ」とツッコミたくなるところですが、上川が演じることで妙に説得力があるんですよね。なぜか今回、犯人“様”や、黒幕“様”と敬称で呼んでいましたが、生真面目な西園寺だからこそのユニークさを際立たせていたように思います。

 そんな完璧すぎる西園寺に嫉妬し、露骨にライバル心を燃やす新米執事・澤田慎次(浅利陽介)の存在も、第1シーズンからドラマにコミカルな色を添えていたのですが、前回でケガをしたためなのか、あるいは浅利の他ドラマ出演の影響なのか、今回は出演していませんでした。それに代わって、前回出演した松本が新たに西園寺の相棒として登場したのですが、こちらは西園寺をヨイショするばかりの添え物状態。澤田のように面白い関係性を築けそうな期待はもてませんでした。

 その澤田が恋するメイドの前田美佳(岡本玲)が、今回はイギリス留学中という設定で不在。さらに、百合子役は八千草薫が療養中のため吉行と交代と、第1シーズンから視聴するファンにとっては、キャスティングが少し残念な方向へ向かっている感が否めないのではないでしょうか。

 脚本に関しては、前シーズン同様に粗が目立ちます。今回でいえば、藤波工場に放火するぐらいならば特許料を払うなり買収するなりすれば良かったのでは? という点や、一介の運転手にすぎないハズの涌井がなぜ爆弾を製造できたのか、など疑問に感じる点がいくつかありました。

 ただ、このドラマはあくまでも、西園寺の美しい所作が最大のウリであり、その魅力を伝えることに力点が置かれているのでしょう。次回はフィギュアスケートがテーマということで、華麗なジャンプを披露してくれるのでしょうかね。放送を楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

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