狂妻から「妻のかがみ」へ――加トちゃんの妻・加藤綾菜に見る、嫌われ者の逆転現象

狂妻から「妻のかがみ」へ――加トちゃんの妻・加藤綾菜に見る、嫌われ者の逆転現象

TWIN PLANET ENTERTAINMENT公式サイトより

 今回取り上げるのは加藤茶の嫁、綾菜だ。2011年、45歳差婚で話題を集めたが、「財産狙い」と猛バッシングを浴びていた日々が懐かしいほど、いまや連日、バラエティ番組に引っ張りだこだ。

『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)、『直撃!シンソウ坂上』(フジテレビ系)、『有田哲平と高嶋ちさ子の人生イロイロ超会議』(TBS系)、『あちこちオードリー〜春日の店あいてますよ?〜』『ソクラテスのため息〜滝沢カレンのわかるまで教えてください』(テレビ東京系)、『5時に夢中!』(TOKYO MX)、『怪傑えみちゃんねる』『お笑いワイドショー マルコポロリ!』(関西テレビ)と、とにかく出まくっている。

 直接の理由は今年5月、鈴木奈々やSKE48須田亜香里などが在籍する芸能事務所「TWIN PLANET ENTERTAINMENT」に所属したことも大きい。プロダクションに入った理由は、「自分に何かあった時、マスコミから守ってくれる存在が必要」だと、加藤に勧められたからだという。怒涛のテレビ出演ラッシュはそれが一因だが、需要がなければ露出もない。かつて「狂妻」と言われた彼女に、いったい何が起きているのだろうか?

「臆測」で血塗られた8年間

? やはりそこには、「加藤綾菜」という女がどんな人間か知りたいという、視聴者の欲求が働いている。加藤とゴールインした時はまだ23歳。それから8年間、「売名結婚」だの「毎日パーティー」だの「揚げ物による殺人未遂」だのと騒がれていたが、一般人である綾菜がこれについて釈明する場はなかった。そんな数々の疑問に対するアンサーが欲しいところなのだろう。

「加藤を脂っこいもので殺そうとしている」という2時間サスペンスもびっくりの殺人方法も、加藤の大好物がトンカツで、リクエストに応えて作ったのち、その写真をブログに一度載せただけでそう騒がれたと、『えみちゃんねる』で事情を説明している。

 さらには「財産狙い」という最大の疑念も、真実はまったく違うようだ。当時、加藤には財産がまったくなかったことがわかっている。それは前妻への慰謝料の支払い、さらに結婚当初、資産運用に失敗し、かなりの損失を被っていたようなのだ。パーティー疑惑も、弟が世話になっていた人の誕生日パーティーで、弟から顔を出してほしいと頼まれたため夫婦そろって出席していたことが、のちに明らかになっている。

 また当時、加藤には重病説がささやかれた。綾菜が毒を盛っているのではないかというデマが飛び交ったが、実は手足が震え、筋肉の動きが悪くなる「パーキンソン症候群」だったことが判明。綾菜は必死に看病し、「本当の夫婦になった」と『シンソウ坂上』で語っている。つまり、今はオセロでいえば、黒を白に次々とひっくり返している状態なのだ。しばらく、この疑惑解明のための出演キャンペーンは続くだろう。

 これまで綾菜バッシングが過熱していたのは、彼女がほとんど反論してこなかったことにも起因している。これによって、噂を「認めている」という先入観が働き、あたかも事実のように流布。郵便ポストが荒らされたり、自転車をバットでボコボコにされ、なぜか木の上に吊るされるなど、すさまじい嫌がらせを受け、5回の引っ越しを余儀なくされている。

 綾菜が心ない声に反論してこなかったのは、彼女の過去にその理由がある。中学時代に壮絶なイジメを受けて以来、「自分は中傷とかイジメとかをしない人間になろうと思ったから」と『深イイ話』で明かしている。

 いずれにしても、彼女はこの8年間、世間の誹謗中傷に耐えたわけだが、最近、そうした嫌われ者の「逆転現象」が見られる。例えばキングコング西野亮廣、社会学者の古市憲寿だ。彼らも何かと誤解されやすいものの、自分の信念を貫いてきたタイプ。昨今、芸能人が会見を開いて謝罪や釈明する姿をたびたび見かけるが、西野や古市に教えられるのは、自分にやましいことがなければ、何も釈明する必要はないということだ。

 それにしても高齢男性との結婚=財産狙いという先入観を、いつまで日本人は持ち続けるのだろうか。

遊びじゃないのよ、この恋は

 結婚当初、綾菜はキャバ嬢で、加藤とはキャバクラで出会ったなどとささやかれたが、それも結局はデマだった。20歳当時、小料理店でアルバイトしていた綾菜。加藤とは「客と店員」として半年間接していたが、綾菜は、その頃から加藤のことを素敵だと思っていたそうだ。しかも特に年上好きというわけではなく、同世代の男性と付き合っていたこともあるそう。

 電話番号が書かれたコースターを渡されたその日の夜に電話したという綾菜。それから付き合い始め、結婚して、はや8年。まだ母親のおなかの中にいた頃、「テレビに加トちゃんが出てきたらおなかを蹴る」というエピソードが、母子手帳に書き記されているそうだ。これを「運命です」と言い切る綾菜。派手な顔が災いして「良妻」というイメージは定着していないが、この先、おそらく加藤を手厚く介護するであろうことが容易に想像できる。

 加藤綾菜が「妻のかがみ」と呼ばれる日を楽しみにして待ちたい。

(文=都築雄一郎)

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