水ダウ発のアイドル「豆柴の大群」 “クズ芸人”クロちゃんにプロデューサーとしての才能あり!?

水ダウ発のアイドル「豆柴の大群」 “クズ芸人”クロちゃんにプロデューサーとしての才能あり!?

『水曜日のダウンタウン』公式サイトより

 安田大サーカス・クロちゃんがメンバーを選抜し、新たなアイドルグループをプロデュースする企画「MONSTER IDOL」の5週目が、12月18日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で放送された。

死んだ目のナオ、嗚咽するクロちゃん

 今回は沖縄合宿の4日目、いよいよ最終日である。

 グループのデビュー曲をバックにダンスの練習をする候補生たち。今まではクロちゃんが仮歌を入れたバージョンだったが、今回からはBiSHのメンバー、アイナ・ジ・エンドが歌入れをしたバージョンが使用された。

ナオ「すごく音程がわかりやすくて、頑張って歌えそうな気がしました」

クロちゃん「そうね。俺のは、確かに音程わかんなかったかもね」

ナオ「はい」

 2日目までクロちゃんに恋愛感情があると匂わせていたナオも、ここにきて吹っ切ったようだ。決定打は、クロちゃんが候補生一人一人に実施した個人面談だった。

クロちゃん「ナオは俺のことを男としてどう思ってる?」

ナオ「恋愛対象としては、私は見てないなって思ってます」

 表裏がなくなり、権力に媚びなくなったナオ。クロちゃんに対し、ストレートに物を言うようになった。こっちの彼女のほうが気持ちいいし、今までより全然いい。

「やっと吐き出せたね。よく勇気出せたね」(クロちゃん)

 拒否られている側なのに、カッコつけて上から目線でいるクロちゃんが滑稽である。「やっと吐き出せたね」とは、どの立場でものを言っているのか? そもそも、自分が寝ているベッドに座らせながら面談してるのがキツい。

「最後にさ、ハグだけしてもいい? これで忘れるから」(クロちゃん)

 振られた自分に酔いしれ、本当にナオにハグしに行ったクロちゃん。ナオは嫌がるわけでもなく、遠くを見つめ、ただ死んだ目をした。持ち前のキラキラ感を消し去り、純度100パーセントの虚無。女の子にこんな顔をさせるなんて、アイドルグループのプロデューサーとしてはいかがなものか。

 目が死んでいるナオとは対照的に、クロちゃんは嗚咽している。何も始まっていないのに不可解な……。というか、彼は振られた時にいつも号泣してる気がするのだが。

「好きだったなぁ……」(クロちゃん)

 涙を拭っている姿は、いかにも悲劇的だ。しかし、よく考えると2人いた“お気に入り”が1人に減っただけの話。ナオ or カエデの状態から、カエデ1人へ絞られただけなのだ。

 ついに新グループメンバー発表の瞬間がやってきた。4日間の合宿を経てプロデューサー・クロちゃんが選んだ候補生は、アイカ、ミユキ、ハナエ、そしてナオの4人だった。ということは、最も受かる確率が高いと思われたカエデが脱落! 「クロちゃんのことはなくはない」といつも好意的な態度だったし、ルックスも良い子だと思うのだが……。

「ダンスと歌が、ちょっとみんなよりも後れを取ってた感じがしたので、今回残念ながら不合格ということになりました」(クロちゃん)

 じゃあ、なんで今までカエデを1位合格させ続けてきたのか!? 最後の最後に、突然の真顔でカエデの欠点を指摘し始めるのがえげつない。ただ、カエデ本人もダンスが課題だと自覚しており、この結果には納得しているようだ。

 その後、スタッフからカエデを脱落者にした理由を改めて質問されたクロちゃんは、真意を告白した。

「ダンスとか歌に関してみんなについていけてない部分があったんですけど、実は……カエデを本当に好きになっちゃったから落としました。アイドルに手を出すのはご法度だと思ってるから、本当に泣く泣くですよ。きちんとデートして告白して彼女にするつもりです」(クロちゃん)

「クロちゃんに媚びないナオが落ちるのでは?」という大方の予想を飛び越え「自分の彼女にするためカエデをアイドルにさせない」というクズ理論を展開し、皆の度肝を抜いたクロちゃん。「アイドルになりたい」というカエデの夢は、プロデューサーにガチ恋されたがゆえに潰されたのだ。クロちゃんがナオからカエデに推し変したために起こった悲劇!

 実は、諸説ある。カエデが落ちた理由は「歌とダンスがほかの子より劣っていた」が真実で、「カエデを好きになったから」はあくまでクロちゃんの建前。そんな仮説がSNSの一部で流布されている。

 カエデがダンスを苦手にしていることは、彼女の動きをチラッと見ただけで容易にわかった。WACK からのデビューとなると、歌とダンスができないと厳しい。一方のナオのダンスを見たら、なにげにキレがいいのだ。それら全部をひっくるめ、クロちゃんのクズキャラに落としどころを求めたということ。真偽不明の説だが、エピソードとしては非常に美しい。

 アイカ、ナオ、ミユキ、ハナエの4人で構成される新アイドルグループの名称が決定した。名付けて「豆柴の大群」。モーニング娘。がそうだったように、売れてしまえば名前なんていつの間にか違和感はなくなっていく。豆柴をモチーフにしたキャラクターグッズも作りやすいだろうし、悪くないネーミングだと思う。

 その後、スタジオに登場したクロちゃんが近況報告をした。なんと、クロちゃんはカエデと連絡を取り合っているらしい。今夜放送の2時間スペシャルでは、2人が手をつないでデートする様子が公開されるようだ。

 SNS上では「カエデを合格にし、5人態勢で再始動してほしい」なんて声が根強く残っている。豆柴の大群の各メンバーにはイメージカラーが決められており、赤=アイカ、青=ナオ、ピンク=ミユキ、緑=ハナエというのが現在のフォーメーションだ。ずばり、まだ黄色が空いている。5人態勢での再始動へたどり着くには、デートでクロちゃんがカエデに振られる→クロちゃんのカエデへの恋愛感情がなくなる→カエデがめでたくグループに新加入――という流れが据わりがいいのだが、果たして……。

 ちなみに、現時点での1番人気は、かわいい系のアイカだ。デビュー曲「りスタート」のYouTubeコメント欄を見ると、彼女に関する書き込みが最も多い。天然すぎる名言「少し臭いです」によって、彼女は大勢のファンを一気につかんでいた。

 他のメンバーも負けてない。気の強さとリーダーシップが前面に出たきれい系のナオ、デビュー後にかわいさが一気に増した感があるサブカル系のミユキ、歌とダンスがグループ内でズバ抜けてうまい実力派のハナエ。キャラの違う4人が、バランス良く選ばれていたのだ。クロちゃん、ナイスプロデュースである。

 12月19日より、デビューシングル「りスタート」がタワーレコードで発売中だ。ジャケットのバリエーションは以下の3種類である。

(1)クロちゃんプロデューサー続行ジャケ
このCDが一番売れれば、クロちゃんはプロデューサー続行。

(2)クロちゃんプロデューサー解任ジャケ
このCDが一番売れれば、クロちゃんはプロデューサー解任。

(3)クロちゃんプロデューサー解任&罰ジャケ
このCDが一番売れれば、クロちゃんは解任された上に罰を受ける。

 正直、最も食指が動くのは(1)の続行ジャケだった。単純に、メンバーが最もかわいく写っているのがこのジャケなのだ。ファンになった人は(1)バージョンのジャケが欲しくなると思う。

 実は、この3バージョンにはからくりがある。クロちゃんを解任させたいと思ったとする。すると、選択肢は(2)か(3)のどちらかへ分かれてしまうのだ。続行の選択肢は(1)のみで、解任させたければ2つのバージョンから選ぶ必要がある。要するに、続行派がちょっと有利な構造だ。というか、今さらクロちゃんの罰ゲームを見てそんなに面白いだろうか? 安直なバンジージャンプ(3のジャケ)で済ますならば、クロちゃんのプロデュースを見続けたほうがよっぽど面白い気がするのだが。

 元も子もないことを言うと、グループからクロちゃんが離れたら「豆柴の大群」への注目度はガタ落ちするだろう。なんだかんだ、クロちゃんあってのデビュー。グループの今後を考えるなら、クロちゃんにはプロデューサー業を続行させなければならない。

 あと、クロちゃんのプロデュース力も捨てがたい。「りスタート」は、作詞だけでなく作曲もクロちゃんが担当した曲である。聴くと、BiSHっぽくて普通にいい出来だった。彼のプロデュース論は当初から一貫しており、プロデューサーとしては意外に信頼が置ける。

  番組放送後、「MONSTER IDOL」に関するトピックは毎回トレンドワード入りしている。世を巻き込んだ盛り上がりは、ほのかに90年代のポケットビスケッツを思い出させた。この状況が続き、さらにプロデューサーが不動ならば、「豆柴の大群」大化けの可能性はあると思うのだ。

『水曜日のダウンタウン』藤井健太郎プロデューサーは、同日の放送直後に以下のツイートを発信した。

「去年はせっかく産んだ熱が行き場を失って、良くない方に流れちゃったので、今年はちゃんとしたゴールをとね。それが企画のスタートです。」

 前企画「モンスターハウス」で起きた騒動を意識しているのは明白。番組としても、「MONSTER IDOL」は1年越しのリベンジなのだ。気合が違う。

 今夜放送の2時間スペシャルでは、クロちゃんがカエデに指輪を渡すシーンが登場する模様。まさか、「モンスターハウス」で使い回した指輪じゃないだろうな……。

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