こぶしファクトリーが解散発表、「早すぎる決断」の背景とブーム終焉で変わるアイドル業界

こぶしファクトリーが解散発表、「早すぎる決断」の背景とブーム終焉で変わるアイドル業界

こぶしファクトリー

 ハロー!プロジェクトの5人組アイドルグループ「こぶしファクトリー」が、3月30日にTOKYO DOME CITY HALLで行われるコンサートをもって解散することを発表した。

 こぶしファクトリーは、2015年1月にハロプロ研修生から選出された8人で結成。同年9月にメジャーデビューを果たすと、年末の日本レコード大賞で最優秀新人賞を獲得するなど、順調な滑り出しを見せていた。しかし、17年にメンバー3人が相次いで脱退・卒業。以後、5人で活動を継続し、19年5月には中野サンプラザとNHKホール大阪にて、初の単独ホールコンサートも成功させた。

「メンバーが減少して、活動のペースが緩やかになっていたのは確か。しかし、メンバーの年齢は18歳から20歳ということで、解散するにはちょっと早いような気もします」(芸能ライター)

 グループ解散後、メンバーのうち4人は芸能活動を継続、1人は芸能界を引退する。

「リーダーの広瀬彩海(20)はアイドルとは違った形での音楽活動をやっていきたいとの意向で、4月から音楽大学への進学も決まっています。そんな広瀬の気持ちを尊重するための解散という側面もあるでしょう。メンバーたちは“この5人でないとこぶしではない”という気持ちも強かったようです」(同)

 近頃、ハロー!プロジェクトでは、20歳前後、もしくはもっと若い年齢でアイドルをやめるケースが増えている。昨年12月にはカントリー・ガールズが活動を休止、メンバーの山木梨沙(22)は引退した。また、3月にはアンジュルムの船木結(17)の卒業も決まっている。

「ハロプロを卒業するメンバーのパターンとして最近多いのが、“次なる道に進む”というもの。芸能活動を継続するにしても、アイドル以外の活動を志向することも多い。17歳でモーニング娘。を卒業し、最近はBABYMETALのサポートダンサーを務めている鞘師里保(21)も同様のパターンです」(同)

 どうして若くして別の道に進むアイドルが増えているのだろうか。アイドル業界に精通している音楽業界関係者はこう分析する。

「かつては、女性アイドルグループは4〜5年で活動を終えるということが多かった。つんく♂も“アイドルは4年が限界”と話していたこともあります。しかし、その一方で、ハロプロではメンバーが小学生の時から活動しているBerryz工房や℃-uteの存在もあって、アイドルとしての活動期間が長くなってきた。それと同時に、AKB48のブレイクをきっかけにアイドルブームが巻き起こったことで、アイドル業界全体においてグループの寿命も長くなってきた。

 そういった状況があるので、18〜20歳くらいで別の道に進むアイドルが特別な存在に見えているわけですが、そもそもアイドルというのは10代後半で岐路に立つことが多いものです。そして、そういった若くして決断をするアイドルが増えているのは、アイドルブームが一段落したからだと思います。もともとの “4年限界説”のころと同じような状況に戻っただけという見方もできるでしょう」

 人気も高く“これからだ”という時期に、さらっとアイドルをやめてしまうのはハロプロに限った話でもない。たとえば、私立恵比寿中学の廣田あいかがグループを卒業したのは18歳のときで、現在はYouTuberとして活動中。また、元AKBの川栄李奈がグループを卒業したのは19歳のときだ。

「以前のアイドルというと事務所主導で、メンバーたちは操り人形であるかのようなイメージもありましたが、最近はだいぶ変わってきて、メンバーの意志がとても尊重される傾向にあります。特にハロプロなどは、メンバー自身が進みたい道があるなら、基本的にはその意向が受け入れられると言われています。ブームも終わって、事務所としてもアイドルばかりにこだわっているわけではないし、いつまでも事務所がアイドルをこき使うような芸能界ではいけないという感覚も浸透しているのだと思います」(同)

 たしかに、自分が進む道をアイドル本人が選ぶということは、尊重されるべきだろう。しかし、ファンにしてみれば、応援していたアイドルが急にいなくなるのは、ショックな出来事。アイドルファンにとっては、少々酷な時代がやってきたのだ。

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