地上波最狂バラエティ『キングちゃん』が最終回 「メタ視点とシンプルな笑い」というすごさ

地上波最狂バラエティ『キングちゃん』が最終回 「メタ視点とシンプルな笑い」というすごさ

千鳥

 ここ数年で最も狂っていた地上波バラエティ番組──。一部のお笑いファンからそんな絶賛を受ける深夜番組『NEO決戦バラエティ キングちゃん』(テレビ東京系)が、6月19日に最終回を迎えた。

 お笑いコンビ・千鳥の東京キー局初MC番組である『キングちゃん』。毎週、千鳥と数人の芸人がロケに出かけ、あるテーマに沿った「〇〇王」を決めるというロケバラエティ番組だ。

 2016年7月に1クール限定の予定でスタートしたが、2クールに延長。その後、今年1月にスペシャル版として深夜で復活。さらに、4月には日曜22時というプライムタイムでもスペシャル版が放送され、そのまま深夜でシーズン2のレギュラー放送がスタート。しかし、残念ながら1クールで終了となってしまった。

「ささやいて面白くしろ! エキストラプロデュース王」「ノブ嘆かせ王」「芸人 又吉を救え! 又吉プロデュース王」など、さまざまな企画が放送された『キングちゃん』。その最大の魅力は、出演する芸人たちの狂いっぷりだ。

「番組の基本は、ロケをしながら、芸人たちが思い思いのボケを繰り出していくというもの。その中で、信じられないようなハプニングが起こり、笑いが増幅していく。代表的な企画である『嘆かせ王』では、千鳥のノブなどツッコミ芸人から“嘆きツッコミ”を引き出すべく、芸人たちがとんでもないボケを見せていくというものですが、この企画での野性爆弾・くっきーが、とにかくとんでもない。最終回ではいきなり生卵をかじり始めたり、白いタオルを巻いた状態のペニスを出したりと、完全に常軌を逸しています。もはや恐怖を感じるレベルの衝撃映像を地上波に乗せるという英断に、あっぱれです」(お笑い関係者)

 さらに、「今こそ気持ちを見せろ! 今ヤリにいけるアイドルGP」という企画も画期的だった。バイきんぐ・西村瑞樹が気功を使えるようになったという設定で、気功で吹っ飛ばされるアイドルのオーディションを実施。もちろん西村は気功など使えないのだが、アイドルたちが番組側の意向に沿って、吹っ飛ばされる演技をするかどうかを検証するというものだ。

「テレビに出たいと願いながらも、過剰な演技をしていいものかどうか葛藤するアイドルたちに迫った、ひとつのドキュメンタリーでしたね。その上で、しっかり笑いも生まれていて、感動すら覚えました。確かに“ヤラセ”という言葉がちらつく危険性がある企画ではありましたが、番組を成立させたいというアイドルの使命感や、売れたいと思う野心、さらには芸能界で生きていくんだという覚悟など、心の細かな動きがしっかり捉えられていて、とても興味深いものでしたね」(テレビ関係者)

 この『キングちゃん』のプロデューサーを務めるのは、テレビ東京の佐久間宣行氏。『ゴッドタン』『ピラメキーノ』といったバラエティ番組のほか、『ウレロ』シリーズ、『SICKS 〜みんながみんな、何かの病気〜』など個性的なドラマも手がけている。

「『水曜日のダウンタウン』を手がけているTBSの藤井健太郎とともに、バラエティ界を背負って立つ人物であることは説明するまでもないでしょう。『ゴッドタン』も攻めた番組ですが、『キングちゃん』はそれ以上ですね。バラエティをメタ視点で解体するかのような挑戦的な試みをしているのに、シンプルに笑える番組に仕上げているというのは、本当にすごいことです」(同)

 画期的なバラエティ番組『キングちゃん』。シーズン3の放送が待たれる。

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