Juice=Juiceがデジタルシングル配信で「脱握手会」か 特典イベントありきのアイドルビジネスに風穴

Juice=Juiceがデジタルシングル配信で「脱握手会」か 特典イベントありきのアイドルビジネスに風穴

Juice=Juice|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイトより

 来年、20周年を迎えるアイドル集団「ハロー!プロジェクト」。そのメモリアルイヤーに向けて、グループ間での移籍兼任やハロプロ研修生からのデビューなど、新体制が発表され、装いも新たに走りだした。そんな中、アイドル業界で話題になっているのが、Juice=Juiceの“デジタルシングル”だ。

 カントリー・ガールズから梁川奈々美が移籍兼任となり、ハロプロ研修生から段原瑠々が加わり、7人体制となったJuice=Juice。新体制となって初のシングルとなる「Fiesta! Fiesta!」が8月23日にデジタルシングルとして配信される。

「デジタルシングルとは、CDではなく、配信のみでリリースするシングル曲のこと。これまでJuice=Juiceは、握手券などの特典をつけた形でシングルCDを販売していたのですが、今後はデジタルリリースに移行して、“脱握手会”にかじを切るのではないかと話題です」(音楽関係者)

 Juice=Juiceだけでなく、ハロプロのアイドルたちは、CDを発売するたびに握手会やチェキ会などの特典イベントを開催。さらに、CD発売前は予約イベントとして全国をミニライブや握手会などで回っている。

「ハロプロだけでなく、女性アイドル全般にいえるんですが、握手会などの特典イベントはオリコンのランキング対策という意味合いが大きい。オリコンで上位に入ればメディアに取り上げられる頻度も高くなって、宣伝効果が見込めますからね。一方で、特典イベントを開催するにはかなりのコストもかかるので、握手会やチェキ会ありきでCDを売ったとしても、決して儲けが大きいわけではなく、ほぼトントンといったところ。メンバーへの負担も大きく、ビジネス的にはあまりおいしくないんです」(同)

 また、特典イベントを多く開催することで、全体の活動にも悪影響が出ているという。

「オリコンでは、CD発売3カ月前から予約イベントの売り上げを集計するというルールがあるので、発売3カ月前から発売週までは予約イベントを中心としたスケジュールになってしまう。さらに、発売後は個別握手会やチェキ会を東名阪で開催するので、結果として1枚CDをリリースするのだけで、4〜5カ月くらいのスケジュールが埋まってしまうんです。ハロプロのグループは、かつて1年に3枚から4枚シングルをリリースしていましたが、現在は1年に2枚程度。特典イベントのせいで、活動ペースが鈍っているんです」(同)

 そこで、Juice=JuiceはCDではなくデジタルシングルという形でのリリースに踏み切った。アイドル業界としては、かなり大きな出来事になりそうだとの声も多い。

「デジタルシングルになって特典イベントがなくなるかどうかはわかりませんが、少なくともオリコン対策はしなくなるということであり、予約イベントなどもなくなるとみられています。Juice=Juiceは、今年の秋から世界7カ国でのワールドツアーを控えていて、特典イベントに時間を割けないという事情もあるのでしょうが、握手会ビジネスからの脱却を画策しているのは間違いない。特典イベントをやめれば、アルバムを制作する時間もできるし、ダンスや歌のレッスンを重ねることもできる。パフォーマンス重視のハロプロとしては、“脱握手会“は当然の流れだと思います」(同)

 また、Juice=Juiceだけでなく、カントリー・ガールズについても今後はデジタル配信で新曲をリリースしていくと発表している。

「そもそも、ハロプロが所属するアップフロントグループの山崎直樹会長は、以前からCDを売る音楽ビジネスが終わるということを予言していて、それを見据えてコンサート中心のビジネスモデルに転換してきました。実際、現在のハロプロはコンサートや舞台が主な活動場所であり、そこが売り上げの軸となっている。CDを売るための特典イベントというのは、ハロプロとしては決して望んでいた活動ではなかったということなんだと思います。今も昔もハロプロはパフォーマンス重視ですから、あるべき姿に戻りつつあるということなのではないでしょうか」(同)

 ハロプロの握手会でトラブルが発生したというニュースはないが、AKB48や欅坂46の握手会では、メンバーが切りつけられたり、発煙筒が投げ込まれたりといった事件もあった。そういった意味でも、握手会の問題点が議論の対象となることも少なくない。“脱握手会”に向かうハロプロが、歪んだアイドルビジネスに風穴を開けることとなるか、今後の動向に注目だ。

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