Hey!Say!JUMP、「こんなはずじゃなかった」と言わざる得ないジャニーズでの不思議な立場

Hey!Say!JUMP、「こんなはずじゃなかった」と言わざる得ないジャニーズでの不思議な立場

ジャニーズ事務所公式サイトより

 平成の時代が終わり、5月1日から「令和」の時代がスタートした。投資家の世界では、昨年夏〜秋頃から印刷関連など元号関連銘柄が注目されるなどの動きがあり、世の中全体が改元に向かって大いに盛り上がっていくものと思われたが……。

 ジャニオタ的に「こんなはずじゃなかった」と言わざるを得ないのは、Hey!Say!JUMPの扱いである。「平成」をグループ名に冠する主だったものといえば、Hey!Say!JUMPとコンビ芸人・平成ノブシコブシくらい。さぞかし改元関連で引っ張りだこになるだろうと思われたのに、改元特番で見かけることもなければ、そもそもグループ全体でテレビに出ることがほとんどない。

 グループの冠番組は、隔週で出演する『リトルトーキョーライフ』(テレビ東京系)も、山田涼介・知念侑李・八乙女光の3人が出演する人気番組『スクール革命!』(日本テレビ系)も関東ローカル放送のみ。おまけに、『いただきハイジャンプ』(フジテレビ系)も、もともとは関東ローカルだ。これらの番組が放送されない地方在住で、ドラマやCM、バラエティ出演がないメンバーのファンにとっては、『めざましテレビ』(フジテレビ系)レギュラーの伊野尾慧が披露するプライベート写真コーナー「伊野尾ピクチャー」くらいでしか、テレビでメンバーの“生存確認”ができないかもしれない。

 改元関連でHey!Say!JUMPのやったことといえば、スポーツ新聞に取り上げられた、メンバー個人が舞台などの会見で語った改元に関するコメントと、雑誌の表紙をちょこっと飾った程度。一方で、ジャニーズアンチ媒体には、ジャニーズにまったく関心も知識もなさそうな識者などに「今後大変なのはHey!Say!JUMPでしょうね」などと語られたりと、踏んだり蹴ったりだ。

 ファンクラブ会員数はジャニーズ事務所全体でも嵐、関ジャニ∞に次いで3位。CDやDVD売上もトップクラスのはずだが、テレビでHey!Say!JUMPというグループを見ることはまったくない。にもかかわらず、他グループやベテランJr.などがテレビ番組で“苦労話”をするときは、Hey!Say!JUMPが引き合いに出されてばかりいる。そして、Hey!Say!JUMPの個人仕事が決まるたび、それがSPドラマ1本であっても、他グループのファンから呪詛を盛大に浴びせられ、こうした展開にはメンバーもファンも、いい加減慣れっこになっているのではないか。

 「キラキラで、先輩方から羨ましがられるポジション」は、Sexy ZoneからKing&Princeに世代交代した感があるが、「他グループなどから恨み言を言われるポジション」だけは10年以上もの長きにわたってHey!Say!JUMPの独占市場となっているのだ。つくづく不思議なグループである。


 「推され」と言われるわりに、グループ全体の露出は関東ローカル番組しかなく、周りには妬まれ恨まれ続け、露出が期待された「改元」関連ですらどこにも誰にも呼ばれることのないHey!Say!JUMP。

 と思ったら、ようやく「令和突入記念スペシャル」なるものが行われた。しかし、それは自らの冠番組『いただきハイジャンプ』(5月4日放送分)で、深夜の遊園地にメンバーと平成ノブシコブシが緊急招集されるというもの。まさかとは思ったが、誰も祝ってくれないから、「自分で自分の誕生日会を開いてしまった」パターンなのだ。

 しかも、間の悪いことに、天気は雨。深夜の暗い遊園地のテント下に地味に集い、ノブシコブシを含めた10人でじゃんけんをして、負けた1名がバンジージャンプをやるという、とてつもなく地味な企画。しいていえば、メンバーにもスタッフにもファンにも人気のある有岡大貴がバンジーを引き当てたことが、盛り上がり的にラッキーだった程度で、何とも地味なスペシャルだ。

 でも、そんな扱いがまた、実にHey!Say!JUMPらしく、ときには「ゆとり」と揶揄されてきた、おっとりのほほんとした、脱力感あふれる魅力を大いに引き出した番組ともいえる。

 デビュー12年目で全員がアラサーに差し掛かるグループでありながら、いつまでも“同じ場所”にいて、中高生女子などの若いファンを新規獲得し続け、ジャニオタたちが「あのとき、ちょっとどうかしてた」と自身の「黒歴史」を振り返って語る、熱狂度のど真ん中に居続けるHey!Say!JUMP。

 かつては「嵐のようになりたい」とよく語っていた彼らだが、嵐になる気配はまったく見えず、日々そこから遠ざかっている感もある。でも、「国民的」にならず、一般層や“お茶の間”向けにもならず、同じ場所にいながら先鋭的なオタクを常に狂わせ続けるという特殊性は、すでに彼らが確立した唯一無二の場所なのではないだろうか。
(南山ヒロミ)

関連記事(外部サイト)