第2の「カメ止め」と話題 審査員が語る「あみこ」製作秘話

山中瑶子監督の「あみこ」が異例のヒットを記録 坂本龍一氏がSNSで大絶賛

記事まとめ

  • 山中瑶子監督映画「あみこ」がポレポレ東中野で1179人を集客し異例のヒットを記録した
  • 史上最年少で招待されたベルリン国際映画祭や、香港、韓国、カナダの映画祭で評判に
  • 坂本龍一氏がたまたま海外の映画祭で見てSNSで大絶賛したことが人気の要因にもなった

第2の「カメ止め」と話題 審査員が語る「あみこ」製作秘話

第2の「カメ止め」と話題 審査員が語る「あみこ」製作秘話

あみこ(C)日刊ゲンダイ

「第2の『カメラを止めるな!』になるのではないか」と映画ファンの間で話題になっている。

 ポレポレ東中野(立ち見含めて120〜130席)で1日から7日までの限定レイトショーとして公開された山中瑶子監督(21)がメガホンを取った映画「あみこ」(2017年)。急きょ設けられたスーパーレイトショーも含めて、1週間で1179人を集客し、異例のヒットを記録した。22日から10月5日まで同館でのアンコール上映が決定。

「あみこ」は山中監督が大学を退学した後の19歳から20歳にかけて撮った処女作。世界最大の自主映画の祭典「ぴあフィルムフェスティバル」(PFF=2017年)で観客賞を受賞。その後、史上最年少で招待されたベルリン国際映画祭を皮切りに香港、韓国、カナダと世界各地の映画祭で評判になった。

 ストーリーは主人公の女子高生あみことサッカー部の人気者アオミくんの超ニヒリストな2人の物語。

「あみこ」の制作費は数十万円ともいわれ、スタッフ、キャストは無名の役者を起用。作品内容は大きく異なるが、製作費300万円でいまや興行収入21億円以上の“ゾンビ映画”「カメラを止めるな!」に似ている。

 PFFの審査員でポレポレ東中野スタッフでもある小原治氏に話を聞いた。

「19歳の時に山中監督が日芸(映画学科)を辞めて作った映画です。当時の監督は孤独を苦にしていました。そんな自分をどうにかしたいと思い、ひとりでできない、いろんな人を巻き込んで共同作業がしたいとの思いから作った映画です。映画祭で初めて観賞した時には、エンタメ性もあるけれど、個人の孤独に寄り添っているところがぐっときました。配給・宣伝会社を通さず山中監督と二人三脚で宣伝・上映まで進めました」

 たまたま海外の映画祭で作品を見た音楽家の坂本龍一が、SNSで大絶賛したり、映画祭関係者が自主的に応援してくれたことが人気の要因でもあるようだが、勢いは止まらない。

 今後、「カメラを止めるな!」のように大手配給会社と組んで全国上映する気はあるのか。

「商売目的で作った作品ではないので、その予定はありません。目的はあくまで『(山中監督の)当時の自分をどうにかしたい』ということです」(小原治氏)

 今後の反響次第では監督も心変わりして全国上映もあるかもしれないが、アンコール上映初日に舞台挨拶に立った山中監督は「全てをやり切ったと思っていない。もう一発という気持ちがある」と次回作に対してモチベーションが高いようだ。

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