無為無策の夏フェス主催者はジャニーズ事務所を見習うべき(城下尊之)

無為無策の夏フェス主催者はジャニーズ事務所を見習うべき(城下尊之)

写真は本文とは関係ありません(C)日刊ゲンダイ

城下尊之【芸能界ぶっちゃけトーク】

 8月末に愛知・常滑市で開催された野外音楽フェスティバル。開演と同時に、その会場でステージ近くに人々が密集し、マスクもせずに大声を上げて騒いでいる様子が報道されると、「いかがなものか」と批判の声が大きくなり、案の定、クラスターが発生して大問題になった。

 そもそも、酒を提供した上に、観客の位置を制限することなく、ただ「マスク着用と距離を取るよう」お願いしただけでは、騒ぎたくて会場に行った若者に効果があるとは思えない。

 このため、この時季に開催されるサマーフェスや、今後のライブなどにも大きな影響を与えている。この週末、千葉市で行われる「スーパーソニック」という音楽フェスは、千葉市から中止か延期、または入場制限を申し入れられたものの、主催者側はこの段階で日程は動かし難く、予定通りに開催することにした。一応、入場者の判断で払い戻しに応じる形を取っている。

 一方、西川貴教が2009年から滋賀県の琵琶湖畔で催している「イナズマロックフェス」は、昨年に続いて早々に中止を決めた。これらイベントで収入を得ている関係業者にも、大変な収入減となるわけで、中止しても強行しても大きな問題が残ることになる。

 ここは、僕としては声を大にして言いたいことがある。それは「ジャニーズ事務所を見習え」ということだ。

 ジャニーズは昨年、ほとんどのコンサートを中止し、ライブ配信でファンの要望に応えていた。現在は入場制限や厳しい感染対策を施してライブを行っている。驚くのは、あれだけ叫び声を上げていた女性のファンたちが、全員マスクをして声を出さずにアーティストの応援をしていること。お行儀が良いのにビックリした。

 これはジャニーズの歴史がモノをいっている。ファン同士のトラブルを起こさせないために、これまでライブ会場で口を酸っぱくして注意事項を伝えてきた。他の観客に迷惑をかけないことが大前提で、「もしもこの注意が守られなければ、ライブを途中で中止する」とまでしてきた。中止の原因をつくった観客は、他のファンたちからも許されないことになる。そうして相互にチェックし合い、無事に開催できる。実際にライブを中断することもあるし、ストーカー的に駅待ちなどをする多くのファンがいた時には、そのツアー日程全体を中止したこともあった。

 問題になった夏フェスも公演中にプログラムを中断すれば、会場にいた観客もマスクを着け始めただろうにと思うのだが……。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

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