晩年も「報ステ」で傑作披露 ケーシー高峰さん“知性と愛情”の下ネタ伝説

晩年も「報ステ」で傑作披露 ケーシー高峰さん“知性と愛情”の下ネタ伝説

「グラッチェ」「アミーゴ!」(C)日刊ゲンダイ

「人間、元気が一番だぞ。では病気の予防ってのはあるか」

 8日に亡くなったケーシー高峰さんは寄席などでよく健康ネタを切りだし、こう言った。

「ないんです。予防に勝る治療なしというけど。だから病気にならないための予防としては、死ぬことなんです」

 そして、下ネタがはじまる。食生活などから酸性に偏りがちな女性の体調に黒酢がいいとホワイトボードで講義し、「一滴でも垂らせば」とこう締める。

「いいマンズワインになりますから」

 時事ネタもよく切った。北朝鮮問題が取り沙汰されると、こうだ。

「どういうおっぱいがいいかは、乳房の大きさではなく、乳首で決まる。ピョンと出て、触るとイヤンと感度がいい。これをピョンヤンと言う」

 椎間板ヘルニアを患い、腰部脊柱管狭窄症で手術。05年には早期の舌がんが見つかり、また手術を受けた。それでも舞台にあがれば「グラッチェ、アミーゴ!」といつもの調子で観客を笑わせた。

■困ったような笑った小川彩佳アナ

「晩年まで凄かったともっぱらなのが、昨年1月にテレ朝『報ステ』に生出演したときのことです。山形県酒田市の玉簾の滝からの中継で、雪の降る大寒波のなか、トレードマークの白衣を着て、下ネタを連発していた。『宿出るときに排尿しようと思ったんだけど、ムスコは元気だった』とはじめ、結局、我慢したまま撮影がはじまった。『これをシッコー猶予という』。目をパチクリさせた小川彩佳アナの困ったような笑いがまた傑作で、『さすがドクター』と関係者も盛り上がったものです」(スポーツ紙芸能デスク)

 このコーナーは酒田市が美人大国だと続き、ある美人のお嬢さんが大名に見初められ、大名に呼ばれていったとして、ケーシーさんはこうぶったそうだ。

「3人の大名が、代わる代わるその美人を犯してしまったんだって。これを『3キン交代』と言う」

 芸能リポーターの城下尊之氏が言う。

「ケーシーさんはステージを下りても、テレビカメラが回っていなくても、いつもあの調子で爆笑を誘っていました。舞台裏でのほうが、危なくて、面白かったりするのです。あるとき、誠に失礼な話なのですが、死亡説がマスコミに流れたことがあって、確認すべくご自宅にお電話すると、『死んだ? おれが?』って驚かれるんです。

 当たり前ですよね。これは怒鳴られても仕方ないと覚悟したんですけど、ガハハと笑って、そのまま小噺をひとつふたつ聞かせていただきました。本当に、天性の芸人だったと思います。あのビートたけしさんが、見たい芸人を集める特番というのがあり、何度も呼んでいたのがケーシーさんだったのが分かる気がします」

 訃報が流れると、ケーシーさんのネタの動画の再生回数がぐんと上がった。悲しむべきときに、また笑ってしまう。

「それで、いいんです。映画俳優が亡くなったときに、過去の出演作を見直すように、お笑いの名演を見て笑う。それが一番の供養だと思いますし、天国のケーシーさんも『グラッチェグラッチェ』と喜ばれていると思いますよ」(前出の城下氏)

 享年85。中高年世代の慣れ親しんだハチャメチャ芸人がまたひとり、旅立ってしまった。

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