「アベンジャーズ/エンドゲーム」前代未聞大ヒットの秘密

「アベンジャーズ/エンドゲーム」前代未聞大ヒットの秘密

映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」のアイアンマン演じるロバート・ダウニーJr./(C)ロイター

マーベル・コミックのスーパーヒーローが総登場する映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」が、前代未聞の特大ヒットを飛ばしている。公開2週目にして、すでに世界興行収入歴代2位「タイタニック」(97年)の21億8700万ドルを突破。いまだ勢いは衰えず、「アバター」(09年)の打ち立てた27億8800万ドルの世界記録に迫っている。日本でもすでに動員330万人を突破。興収は50億円に届く勢いだ。こうした状況について映画批評家の前田有一氏が解説する。

「これまで『アバター』の記録はもう永遠に破れないのではないかと言われてきました。というのも、あの大ヒットは『ターミネーター』『エイリアン2』『ターミネーター2』『タイタニック』と、映画史に残る傑作を積み重ねたジェームズ・キャメロン監督への長期にわたる信頼感があってこそ。決して『アバター』1本の力だけで実現したものじゃないのです。しかし『アベンジャーズ――』は、アイアンマンやソーなど、過去21本も作られたヒーロー映画の集大成=完結編として、同等以上の圧倒的な信頼感と期待に後押しされています。これほど大規模なお祭り映画は前例がないのです」

 アイアンマン(ロバート・ダウニーJr=写真・ロイター)たちアベンジャーズがサノス(ジョシュ・ブローリン)との戦いに敗れたことで、全宇宙の生命の半分が失われた。かろうじて生き残ったキャプテン・アメリカら残存するヒーローは再結集し、サノスとの再戦に挑むが……。

■リピーターと中国市場

 前作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」は、ヒーローの多くが命を落とす衝撃的なラストで、物語の続きを求める観客の飢餓感は頂点に達していたもようだ。加えて、アイアンマンの恋人を演じたグウィネス・パルトロウやソー役クリス・ヘムズワースらがシリーズからの引退を発表するなど、いよいよこれで最後、の空気感もファンの足を劇場に向かわせている。

「182分もの上映時間をかけて、じっくりと全ヒーローの物語の幕切れを感動的に描いています。今回は最後ということで、各作品のサブキャラまで大勢登場しますが、その多くを主演級のスターが演じているわけで、キャストの豪華さはちょっとありえないレベルです。ファンサイト等でも内容についての評価は上々。劇場で偶然私の横にいた女性ファンも、すでに3度見たと話していました。そうしたリピーターの存在や、なんといっても現在は北米市場に肩を並べる中国市場があり、そこでも大ヒットしている。『アバター』超えは時間の問題でしょう」(前田氏)

 あらゆる点で型破りなヒーロー映画の最終章、映画興行の新たな歴史が作られる瞬間だ。

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