流れ星ちゅうえいさん 酒席の顔マネから一発ギャグが誕生

流れ星ちゅうえいさん 酒席の顔マネから一発ギャグが誕生

ちゅうえいさん(C)浅井企画

【今だから語れる涙と笑いの酒人生】

 お笑いコンビ・流れ星のボケで、顔マネ一発ギャグが人気の、ちゅうえいさん(40)は、数々のネタを酒席で生んだ。だが、家族が誕生した今年からは、一人ひっそりと宅飲みを。芸人として危機感が……。

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 2〜4歳の頃、オヤジが家でよく麻雀大会をやっていて、うちに来ていた麻雀仲間のおじさんが、酔うとビール臭い口でチューしてきました。たぶん、それが初めてのお酒の味(笑い)。苦いなぁと思った記憶がありますね。

 大人になっては20歳の時。大学生のころ、下北沢で僕ら「流れ星」の路上コントをやっていたんです。場所柄、ロッカーが多く通るから、パンクロッカーの人が毎日見にきてくれて友だちになった。僕が20歳になったころに「じゃ、おまえ、成人祝いだ」とコンビニで缶ビール買ってくれて乾杯した。あれはうれしかったなぁ。路上コントをやっていた時はロッカーとか近くのスナックの人と仲良くなったし、たくさん人が集まるようになりました。

 自分から飲むようになったのは芸人になってから。若いころは酔うとすぐ寝ちゃった(笑い)。先輩におごってもらっている最中に寝ちゃうなんて失礼じゃないですか。だからトイレで。東京ダイナマイトの松田大輔さんと飲んでいる時、「ちょっとトイレ行ってきます」と席を立ち、気がついたら30分眠っていて、「ヤベエ!」と戻ったら松田さんはいなくて、僕が置いておいた眼鏡の柄の部分が割られ、マドラーみたいにグラスに刺さってました。ハハハ! 僕が悪いから何も言えないけど。

 先輩芸人といえば、ネタが生まれるのも酒の席です。飲みの席では先輩から「ギャグやれ」とふられるタイプ。その夜は松田さんから「スベったら一歩下がる」と言われ、何回もスベって、あっという間に店の外に出ちゃった。1階の店でガラス張りだから、中から外が見えるので外でもギャグをやり続けました。でも声は店内の先輩に聞こえない。僕の一発ギャグを知ってる相方の瀧上が「これ、ガンダムの顔マネです」「これは××」とギャグのアテレコをしたら先輩にウケて!

■宅飲みの今は笑いがなく芸人として危機感が…

 その時期、ネタ番組の「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)のオーディションで、漫才をやっても受からなかったのに、僕がギャグをやって瀧上がギャグのアテレコをやるネタをやってみたら初めて合格、その後は番組に何度も出られました。

 そもそもガンダムの顔マネも、酒席で先輩から「おまえ、ガンダムのマネできるよな?」とムチャぶりされて、やったことないのに「できます」とその場ですぐやってみてウケたんです。ふられたモノマネの半分以上はできませんけど、酒席では「できません」と言っちゃいけないと思ってますから(笑い)。飲みの席で数々の一発ギャグが生まれました。

 好きな酒は焼酎とハイボール。年とともに飲めるようになりましたが、いつもは5〜6杯でセーブしてます。今はハイボールに加えて、ホッピーが体によさそうな気がして飲み始めてます。

 実は今年3月に娘が生まれまして、飲み歩かず家で赤ちゃんを寝かしつけ、嫁も寝た後にハイボールを2缶飲むだけ。騒ぐと赤ちゃんが起きるから、静か〜に。今、思えばお店で酔っぱらってギャグやったころは楽しかったですねぇ!

 今の僕の酒には笑いの「わ」の字もない。芸人として危ないなと思っていて危機感しかない。たまには先輩を誘い、ムチャぶりしてもらうために飲み歩きたいです。

(聞き手=松野大介)

▽本名・中島仲英 1978年7月、岐阜県下呂市出身。2000年に漫才コンビ・流れ星を結成。ネタ番組はじめテレビで人気に。

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