NHK「ドラマ聖☆おにいさん」は土曜深夜の小さな“奇跡”

松山ケンイチと染谷将太が「ドラマ聖☆おにいさん」出演 プロデューサーは山田孝之

記事まとめ

  • 松山ケンイチと染谷将太が、NHK「ドラマ聖☆おにいさん」に出演する
  • プロデューサーは俳優の山田孝之で、松山はイエス役を、染谷はブッダ役を務める
  • 脚本・監督は福田雄一氏で、立川のアパートで暮らすイエスとブッダがの日常を描く

NHK「ドラマ聖☆おにいさん」は土曜深夜の小さな“奇跡”

NHK「ドラマ聖☆おにいさん」は土曜深夜の小さな“奇跡”

NHK「ドラマ聖☆おにいさん」 (C)中村 光・講談社/パンチとロン毛 製作委員会

【TV見るべきものは!!】

 イエスとブッダが共同生活をしている。いや、ニックネームではない。一見普通の若者だが、どちらも本人なのである。設定はとんでもないが、イエスを演じるのが松山ケンイチ、ブッダは染谷将太だ。脚本・監督が福田雄一でプロデューサーが俳優の山田孝之ときては見逃せない。「ドラマ聖☆おにいさん」(NHK)は、ハマる人はドハマりする一本だ。

 2人が暮らすのは立川にある6畳一間のアパート。コンビニから戻ったイエスは、「女子高生からジョニデ(ジョニー・デップ)に似てるって言われた」とうれしそう。ブッダも勇んで出かけるが、額の「白毫」(びゃくごう)を小学生に押されただけだった。かと思うと、浪費癖のあるイエスがアマゾンで「陶芸セット」を注文する。倹約家のブッダは怒るが、自分用の「漫画家セット」で懐柔されてしまう。さっそく、ろくろを回すイエス。漫画を描きだすブッダ。しかし、イエスはものの5分で飽きてしまう……といったエピソードがオムニバス形式で展開されていく。

 大きな物語があるわけではない。2人に関する、まともな説明もない。「なんかいいなあ、下界」とか言いながら暮らす彼らの、ボーッとした日常が続くばかりだ。「困った連中だなあ」と笑って見ているうちに、何だか和んでいる自分を発見する。土曜の深夜に、罰当たりな神と仏が現出させる、小さな“奇跡”だ。

(碓井広義/上智大学教授=メディア文化論)

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