妊娠中に200万円稼いだ 元おきゃんぴー橋本雅子の波瀾万丈

妊娠中に200万円稼いだ 元おきゃんぴー橋本雅子の波瀾万丈

現在は呼吸法のインストラクターとして活躍(C)日刊ゲンダイ

 1980年代に人気を博した女芸人コンビ「おきゃんぴー」の橋本雅子さん(55)は現在、呼吸法のインストラクターとして活躍している。芸人時代も引退後も綱渡りの貧乏暮らしが続いて……。

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 芸人になる直前は、お米は高いから小麦粉を買い、私の部屋で、相方のマリコと小麦粉だけを鉄板焼き器でお好み焼きみたいに焼いて醤油味、コーヒー味、砂糖味を作ってました。それを「おいしい、おいしい」って食べてました。

 デビューするとすぐに忙しくなって休みもなかったけど、給料制だったからあまりもらえなかったかな。マンションの家賃を払ったらほとんど残らなくて、衣装も買えない。だから、2人で番組の収録と収録の合間に伊勢丹の試食コーナーでつまみ食い(笑い)。ロケ先でお弁当もらったら大喜び。地方の営業に呼ばれると新幹線のグリーン車を取ってもらえたけど、払い戻しして、自由席に座って差額をもらってやりくりしてました。デビューして2〜3年は本当に苦しかったです。

 90年代に入ってマリコが「就職したい」というので当時、レギュラーが10本以上あったけど「マリコが辞めたいならいいよ」とあっさり解散。私はドラマやリポーターを一人で始めてまだ芸能界にいました。

 それで、辞めてからの30代がド貧乏! 妊娠したけど、付き合っていた男性に結婚の意思がそもそもなくて。でも、産むと決めて狭いワンルームにひとり暮らししながら妊娠中にラジオやリポーターで懸命に稼ぎ、200万円を貯め、出産費用と出産後の生活費に充てました。

■30代でシングルマザー、45歳で離婚を経験

 引退してシングルマザーになった後も大変で、初めてハローワークに行ったけど、資格もなければワープロも無理で、できることが何もない。フランス家庭料理店にどうにか勤められても産後で高熱を出したり体調が悪くて、1カ月で辞めてしまって……。自分は粗末なものを食べても、子供には栄養のある離乳食や栄養のあるブロッコリーをのせたラーメンを(笑い)。他の仕事に就いても、子供を預けられる時間が限られているから、生活費がどうしても足りない。

 “私は不幸なシングルマザー”と体も心も最悪の時期に、知人の小池聰行さん(元オリコン社長・故人)から「歌手や曲作りのアーティストを育てたいから作詞の勉強しない?」と誘われました。試しに10人くらいの教室に行くと、小池さんは毎回呼吸法を教えてくれるだけで作詞を教えてくれない(笑い)。でも、体にいい食事法も教えてもらっているうちに体調がよくなり詞も書けて。1年後には、その呼吸法を習いたい一般の人が増えて私は小池さんから「インストラクターやりなさい」と言われ、自然の流れで呼吸法のセミナーを始めることになったんです。

 それから娘のためにお金を貯め、好きな“ちぎり絵”も始めました。でもその後に結婚した人が私に内緒で借金をしているとわかり、生活のために貯金を切り崩したら全部なくなっちゃってまた貧乏に!離婚して母子家庭に戻った時が45歳。それから違う仕事に就いたら胃潰瘍になり……。

 ただ、「呼吸法とちぎり絵をがんばろう!」と決めて本格的に始めたらどちらも仕事が徐々に増えました。最近やっと生活が安定したんです。出産から25年、綱渡りでしたけど、今は呼吸法の本も出せていろんな街で呼吸法を教えています。

 今は貧乏からやっと抜け出したところ。娘も立派な大人になった。食べ過ぎたトラウマで、ブロッコリーは苦手みたいだけど(笑い)。 (聞き手=松野大介)

▽はしもと・まさこ 1962年3月生まれ。85年にお笑いコンビ「おきゃんぴー」結成。「オレたちひょうきん族」(フジテレビ系)をはじめ、数々のバラエティーで活躍。90年代初頭に解散後リポーターなどを務め、出産後に引退。現在は呼吸法のインストラクターやちぎり絵作家として活動。
新刊「はじめた人から毎日が幸せになる あろは〜呼吸法」(PHP研究所)。

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