今度はジョンヒョンが…“自殺者続出”韓国芸能界の深い闇

今度はジョンヒョンが…“自殺者続出”韓国芸能界の深い闇

「SHINee」ジョンヒョンさんも自ら命を絶った(C)AP

 韓国の男性アイドルグループ「SHINee(シャイニー)」のメーンボーカル、ジョンヒョンさんの自殺(享年27)は、グループ所属の大手芸能プロが「デマや臆測報道は控えて」と訴えるなど大騒動になっている。しかしながら友人アーティストに託されていた遺書がすぐさま公開されたり、「実は死んでいない」とする生存説まで飛び交うなど波紋は韓国社会全体に広がっている。

 この芸能プロ「SMエンタテインメント」はJYP、YGと並ぶ韓国3大事務所の一角で、日本でも人気の東方神起、少女時代、BoAらが所属。レコード会社も持ち、「SM帝国」とも呼ばれているという。今回のジョンヒョンさんの自殺と事務所の関わりは分かっていないが、過去には5人組だった東方神起の元メンバー3人が待遇を巡って事務所を提訴して辞め、2人組になる分裂騒動やトラブルも報じられている。芸能プロデューサーのイ・ビョンフン氏は言う。

「SMに限りませんが、韓国のグループはデビューする前から大変なんです。難関のオーディションに合格しても、それから短くても2〜3年、5年くらいの訓練期間があり、練習生の間は寮生活とスタジオの往復で軍隊のように管理され、携帯の使用も制限される。そこでの競争を勝ち抜き、ランキング上位の者を組ませてデビューさせるからこそ、完成度の高いグループができるのですが、道のりのあまりの過酷さから脱落する者も少なくない。そこであらかじめ脱落者を当て込んで、5人組グループをデビューさせるのに最初は8人で組ませたりしているのです」

 シャイニーは韓国で2008年にデビュー。瞬く間に売れっ子となり、日本でも15年以来、4年連続となる東京ドームでのコンサートを来年2月に開催することが決まっていた。ジョンヒョンさんは単独でのコンサートを盛況のうちに終えたばかり。絶好調とみられていたが、実はうつに苦しみ、公開された遺書には「私は心の底から壊れていた。ゆっくりと私をむしばんでいた憂鬱は結局、私をのみ込み、私はそれに勝てなかった。私は完全にひとりぼっちだ」などとつづられていた。

 11年には、歌手のチェ・ドンハさん(享年30)が首吊り自殺。10年にはドラマ「冬のソナタ」などで日本でも人気のあったパク・ヨンハさん(享年32)も自宅で首を吊った。09年には、「性接待を強要された」「31人に100回以上。接待を受けに来た男性は悪魔だ」などと記して女優チャン・ジャヨンさん(享年29)が、08年には俳優でモデルのキム・ジフさん(享年23)、女優のチェ・ジンシルさん(享年39)も自ら命を絶っている。悲報が相次ぐ韓国芸能界について芸能プロデューサーの野島茂朗氏はこう言う。

「日本だとタレントをやりながら再び大学に入って勉強したりもできますが、韓国でそうした人生のリセットはまずできません。多くのタレントが事務所の言いなりの、奴隷のような契約で締め付けられ、常にトップの成績を求められ、プライベートなどないも同然。ちょっとでも何かあるとネットなどで袋叩きにされる。どこにも逃げ場がなく、がんじがらめの毎日を送っている。そのストレスは日本の芸能界の比ではありません」

 前出のイ・ビョンフン氏はこう言う。

「私は2013年に自殺した元巨人の投手チョ・ソンミンらを知っていますが、亡くなった人たちは皆さん、真面目でした。自殺の原因は大きく2つあると思います。ひとつは男女を含む対人関係、もうひとつは家庭の問題。裏切られたとか、人間関係のもつれですね。それらに悩み、誰にも相談できずに抱え込んでしまうことが多いのです。それで酒やクスリに浸ってしまったりする。自殺は一瞬です。たとえば酔って、心に魔が差しただけで、それまで元気そうにしていた人が突然、首を吊ってしまうことだってある。そういう情報は韓国ではネットを見れば、簡単に入ってしまいますから。ですからメンタルの管理は本当に重要なのですけど、周りが細心の注意を払っていても防げなかったりするのです」

 華やかなステージの裏側にはかくも凄惨な現実が横たわっているのである。

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