「美空ひばりのAI」頼み…NHK紅白歌合戦が令和元年に迎えた“往生際”

「美空ひばりのAI」頼み…NHK紅白歌合戦が令和元年に迎えた“往生際”

第70回NHK紅白歌合戦 初出場アーティスト発表会見 (C)日刊ゲンダイ

大みそかに行われる「第70回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が14日、渋谷の同局で発表され、初出場のKis-My-Ft2(キスマイ)、GENERATIONS、Official髭男dism(ヒゲダン)、日向坂46、Foorin、LiSAが登場した。

■「今ベストな布陣」

 ジャニーズ事務所のキスマイは2005年に結成、11年にデビューするも後輩たちに先を越され、念願の初出場。「感慨深いものがあります。約20年前にここでジャニーズのオーディションを受けて始まりましたから」(北山)とコメント。紅組21組、白組20組で、出場歌手は41組。発表した組数としては近年では最少。

 今年これまでの最高視聴率であるラグビーW杯(日本対南アフリカ戦)の41.6%を超えられるかという報道陣の質問に「視聴率はやってみないとわからない。出場組数が合わないことは過去にもあり(紅白の)対戦形式は変わらない。今ベストな布陣を発表したところで、まだ1カ月半あるのであらゆる可能性を探っていきたい」「(米津玄師については)去年あれだけインパクトのあるシーンを残していただいたので、皆さんの期待がより高まれば出演交渉することがあるかもしれません」(チーフプロデューサーの加藤英明氏)と、更なる大物のサプライズ出演に含みを持たせた。

■「メインディッシュがない」という識者の声

 しかし、である。ヒゲダン、King Gnuは、動画再生回数、サブスクリプションなどの人気が評価されるなど、デジタル化に即した選考基準も加わったが、音楽評論家の富澤一誠氏は「現時点では目玉に欠ける」としてこう続ける。

「今年はヒットソングがないのは事実なのですが、まんべんなく目配せして並べたバイキング料理みたいでメインディッシュがない。一昨年の『安室奈美恵の引退』のような特別企画がないとなると、去年のサザンオールスターズのように、井上陽水、小田和正、中島みゆきなど紅白にあまり出場しない大御所を引っ張ってくる必要性もあるでしょう。東京五輪に向けた五輪ソングメドレーなど、企画性のある内容が求められます」

 令和最初で第70回という節目の紅白。最大の話題が平成元年に亡くなった美空ひばりのAIによる復活では……。いよいよ紅白は“往生際”に差し掛かっていると言わざるをえない。

関連記事(外部サイト)