元陸自・ラファエル氏が語る「時給日本一のYouTuber」の仕事術

元陸自・ラファエル氏が語る「時給日本一のYouTuber」の仕事術

カリスマYouTuberのラファエル(C)日刊ゲンダイ

チャンネル登録者数140万人超、グレーのパーカに白マスク姿で有名なYouTuberのラファエル(年齢非公表)。今や“億り人”の彼が半生を振り返ったエッセー本「無一文からのドリーム」(宝島社)を出版し話題になっている。「僕の1年は13カ月」という本人を直撃した。

  ◇  ◇  ◇

 普段は、どのような生活をしているのだろうか。

「1日4時間睡眠で、毎日動画の撮影は4時間ぐらいですかね。今、会社を7社ほど持っていて……職業はと聞かれたら、起業家。その1事業にYouTuberがあるという感じです。人より早く引退する準備をしていて、会社を3年ぐらいで大きくしてバイアウトしていく計画です」

 自宅兼オフィスは動画でも有名な高級マンションだが、幼少期は貧しい家庭で育ったという。

「『おまえの家ありえないくらいひどいよな』って言われるくらいのボロ家で。父は酒乱で知り合いの保証人になったのをきっかけに両親が離婚しました。父から学んだとすれば、理不尽なことが普通に起こるっていう、現実のシビアさだと思います」

 定時制高校を卒業し、自衛隊に入隊すると頭角を現す。

「陸上自衛隊に入隊すると、EQなど総合した試験で振り分けられるんです。そこで僕は上位のほうに入り、機密事項を扱う通信部門に配属されて。最前線部隊の頭脳として働く部署で、後方支援部隊なのに最前線と連携する面白い部署でした。僕のいた愛知の駐屯地では部隊ができたばかりで、各部隊から精鋭が集められていて、尊敬できるカッコイイ先輩ばかりでした。男だらけのゴリゴリなイメージとは異なり、先輩はインテリで女性にモテて、スマート。ベンチャー企業の草創期のような状態だったのかもしれません」

 自衛隊から営業マンを経てYouTuberに。

「営業でいくら成績を残しても年収1000万円台がやっと。金持ちになるには起業するしかないと考えていました。初期投資とリスクが少なくて、努力でできる選択肢の一つがYouTubeでした。フェラーリが好きで動画を見ていたから知ってたんです。当時は、ネイルサロン経営も考えていて、ネイルもできるんですよ。そんなわけで最初はサラリーマンをしながら始めたので顔バレしないようマスク姿で配信したんです」

 どんな道のりでカリスマに?

「僕は人より遅くて始めて1年半ぐらい経った頃にたまたまバズる動画、いわゆる神回が続き、それをきっかけにバックナンバーが視聴され、爆発的に再生回数が増えました。最初の1年ぐらいの収入は1万円前後、1年半後に30万円になり、450万円を超えたのが2カ月続き、この先も収入が見込めるという確信があったので会社を辞めました。僕の場合は、好きなことをしてきたタイプのYouTuberではなく、戦略です。早くからマネジャーを雇って分析していたし、常に10本は動画をストックして、計画的に運営しています」

ラファエルになってメリットとデメリットは?

 好きなことをして、ノリで億り人(億万長者)になれると思われがちなYouTuberだが、“バズった”内容は?

「有名YouTuberとコラボしたり、チャレンジものですね」

 なぜYouTubeに勝機を確信したのか。

「俺の方が面白いと思ったからです。そこでなぜ他の番組が面白くないのかを徹底分析しました」

 自身のチャンネルの特徴は?

「視聴者の年齢層が高い、男性が多い、再生時間が長いのが特徴です。YouTubeはチャンネル登録者数や再生回数で評価しますが、実際にお金になるのは『再生時間』なんです。僕の体感だと、視聴者の8割は小中学生。でも僕は、残り2割の“大人層”を獲得しようと考えました。『チャンネル登録』は“いいね”が押せて、コメントが書けるというだけで、子供は優位性を感じるけど、大人はメリットを感じないから、見ていても登録しない。『再生回数』も女性の胸の谷間が映れば瞬間的に稼げるけど、さほどお金にはならないんです。僕の場合は『再生時間』に注力しているから、登録者数だと100位以下、でも収入では、トップ3ぐらい。だから時給日本一と言っているんです」

 PR案件をすべて受けるのも珍しい。

「広告に魂を売ったみたいに言われるのが怖くてやらない人が多いんです。でも、アイドルの売り方と同じで、清純派でいくとファンが“ガチ恋勢”だけで苦しくなるけど、先に“企業提供です”と正面から言ったり、商品をちょっとディスるとか、『案件仮面です』って自虐的に言ったり、キャラとトークと企画で回避できるんです。僕の目的は“お金”ですから、できるものはとにかくやります」

 ラファエルになってメリットとデメリットは?

「グレーな人が近づきやすい業種ですが、僕の場合は経済界のトップの人たちに会えるようになりました。僕の仕事姿を知っていて、声をかけてくれるし、話すだけでも勉強になりますね。女性関係はラファエルだと知って会うとやっぱりカネ持っちゃってるんで、疑心暗鬼になります」

 “億り人”になる仕事術とは?

「人より努力する、すぐ行動、管理好き。僕の一年は起きてる時間が長いから13カ月。睡眠時間を削るだけで努力する時間が長くなるし、さらに人より努力もすれば、いいことばっかりです。YouTuberってかなりトップの人でも日々思いつきで動画を配信していたり、雑な人が結構多いんですけど、僕は目標を決めて、そこから逆算して今何をすべきか徹底して管理します。誰でも努力でできるんで、まず絵に描いてみるところからはじめるといいと思います」 (聞き手=岩渕景子)

(聞き手=岩渕景子/日刊ゲンダイ)

▽大阪府生まれ。定時制高校を卒業後、パチンコ店に勤務、自衛隊や営業職を経て2015年からYouTuberを始め、「時給日本一」を豪語するカリスマに。チャンネル登録者数は140万人超、再生回数は3億回に近い。

関連記事(外部サイト)