田川寿美インタビュー「26年目新たな“出発”」

 昨年、節目となるデビュー25周年を迎えた演歌歌手の田川寿美が新曲を6月28日にリリースした。新たな“出発(たびだち)”となる曲は『心化粧』(作詞・さいとう大三、作曲・幸耕平、編曲・前田俊明)。26年目のスタートを切った田川に秘めた胸中を聞いた!

 ――『心化粧(こころげしょう)』はどんな作品ですか。

 タイトルがとても粋ですよね。細やかな女心を描いた、とても素敵な作品です。メジャー調の歌いやすいメロディーラインなので、カラオケ好きな方にもオススメです。

 ――歌詞が田川さん自身の人生を描いたような感じがしますが…。

 そうですね。親近感を感じる歌詞ですね。だからこそ、等身大で気負いなく、優しい気持ちで歌えるのかなと思います。でも、今は働く女性も多いですし、そういった方々にも共感していただける歌詞だと思います。

 ――ジャケット写真も素敵ですね。

 今回は楽曲に合わせた明るい感じのジャケットです。着物は、友禅作家の千地泰弘先生のデザインなんです。千地先生は以前『女の舟唄』でもお世話になりました。スーパー歌舞伎の衣装を手掛けられたり、海外でも活躍していらっしゃる方で、とても斬新なデザインのお着物を作っていらっしゃるんです。『心化粧』の衣装のモチーフは京都の貴船神社で、ジャケット写真ではちょっと見えないんですが、雪景色の中に朱色の鳥居が連なっている、日本画のような雰囲気の素敵なデザインなんです。

 ――昨年25周年を迎えられ、新たな一歩となる今回の新曲ですが、どんな気持ちですか。

 昨年は25周年という大きな節目の年でしたが、ここ2〜3年で気持ちが大きく変わりました。これまでは、“歌手である”ことに対して、必要以上に自分と厳しく向き合ってしまっていた。でも、年齢を重ねていろんな経験をし、環境も変わりました。年が経つごとに鎧を1枚1枚脱いでいくような感じで、自然体になれた気がしているんです。今回の楽曲は、そんな今の私にぴったりの曲です。とてもいい巡り合わせで本当に嬉しく思っています。

 ――“いろんな経験”というと、結婚されてお子さんが生まれました…。

 いろいろ経験しましたね(笑)。息子も5歳になって今年、七五三なんですよ。今まであまり演歌には興味を持ってくれなかったのですが、新曲を私が練習していたら、サビの部分を覚えて歌っていたんです。明るいメジャー調の歌が好きみたいですね。子育ては大変ですが、自分の視野も広がります。子育てを経験されてる女性の方はいろいろと分かっていらっしゃるので、距離もぐっと近く感じますし、会話もはずみます。子供と一緒に外へ出ると、周りの方が話し掛けてくださることもあるんです。先日も家族でファミリーレストランへ行ったら、家族連れのお母さんたちが「田川さん」って声を掛けてくださって、子育ての話で盛り上がりました。こういったコミュニケーションが私を変えてくれたんでしょうね。

 ――6月10日から19日まで梅沢富美男さんとの公演(『梅沢富美男 田川寿美 特別公演』大阪・新歌舞伎座にて開催)がありましたね。

 新歌舞伎座は2001年に最年少座長公演『京の灯、おけら灯、春呼ぶ灯』をさせていただいた思い出の劇場なんです。そんな劇場で、大先輩の梅沢富美男さんと共演させていただいて、貴重な体験になりました。義経役という大役でしたし、歌舞伎調の台詞まわしだったり、早着替えもあったりして、お稽古までは緊張でドキドキでした。梅沢さんが本当に優しくしてくださって、とても楽しい舞台を務めさせていただきました。また、東京でもご一緒できると嬉しいですね。

 ――『心化粧』をカラオケで歌う際のポイントはありますか。

 この曲は、明るいメロディーですし、キーもそれほど高くないんですが、細かいビブラートをさりげなく入れてみたり、裏でコブシを入れたりと、細かいところで意外とテクニックがいるんです。頭2行の♪ひとりで〜から♪私はばかね〜までは優しく、♪髪を揺らす〜で語っていき、♪春の風〜で気持ちを入れて盛り上げ、♪夢色 花色 女色〜では左右に頭を揺らすように歌う。♪女は夢見て〜の“夢見て”部分だけを語り、♪歩いて〜はリズムにのって歌うのがコツでしょうか。今回、4年ぶりにカラオケ大会も開催予定(10月22日)ですので、ぜひ多くの方に歌っていただいて、大会にも参加していただけると嬉しいですね。

 ――最後に30周年へ向けて、今後の意気込みをお願いします。

 今回の『心化粧』は、何年かに1回というくらい夢のある作品との出会いだと思っています。このご縁を大切に大きくしていきたいですね。今年は初めてソロレギュラーラジオ番組も始まって、チャレンジの日々です。今後はTMレボリューションさんや氣志團さんなどのフェスにも参加してみたいですね。『女人高野』とか少しロックテイストの曲も歌っているので、結構合うんじゃないかと思うんですよ。25周年という大きな節目を経て、新しいスタートを迎え、今後もさまざまな挑戦をしながら、色々なカラーの曲を歌える歌手になっていきたいですね。大きく目立たなくても、ちゃんと存在感のあるポジションの歌手になるのが理想です。スタッフや応援してくださるファンの皆様とともに、田川寿美の世界を広げていくことができればこんなに嬉しいことはないです。『心化粧』もこれからの田川寿美のスタートになる作品として、年末に向けて多くの方々に歌っていただけるよう、夢を持って頑張っていきたいと思います。

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