LiLiCoオススメ「肉食シネマ」 ★痛いほどの母の愛を感じられる傑作です!「ベン・イズ・バック」

LiLiCoオススメ「肉食シネマ」 ★痛いほどの母の愛を感じられる傑作です!「ベン・イズ・バック」

(提供:週刊実話)

お仕事お疲れ様です!

 傑作が目白押しの中、見てもらいたい作品がピッタリのタイミングで公開されました。2019年も、まだ半分といったところですが、先日公開された『ある少年の告白』と、今回紹介する『ベン・イズ・バック』は、今年、どんな作品が公開されてもベストランクに残ること間違いなしです。

 なんと、両作品の主人公を演じるのは今、最も注目されている若手演技派のルーカス・ヘッジズ。今作では、薬物依存症の息子ベンと、その子を助けたい母という演技が問われる難しいテーマですが、脚本の素晴らしさにルーカス自身、「自分の父親と仕事をしない」という自身が決めたルールを取っ払ったそうです。その父親とは、監督ピーター・ヘッジズ。今まで『ギルバート・グレイプ』や、私の大好きな『エイプリルの七面鳥』の脚本を手掛けていて、人間の本性を描くのがピカイチなんです。

 ジュリア・ロバーツ演じる母親ホリーは、ベンの父親と別れた後、再婚して新しい子供にも恵まれていました。ただ、ベンと血が繋がっていない父親にしてみれば、ベンは“問題ばかりを起こす息子”。もし、何かあったら、今ある家族の幸せが台無しになると思っています。冒頭で、突然帰って来たベンを見つめる家族の目をよく見てください。この時点で、すぐにみんなの感情が読み取れます。

 クリスマスイブに薬物依存症の治療施設を抜け出し、久しぶりに帰って来て、真面目に生活をしたいとトライするベンではありますが、彼の前には、さまざまな誘惑が待ち受けています。それは、ドラッグの道に誘った仲間の死を悔やんでいる親だったり、悪の道へと彼を誘いたい人だったり…。

 絶対に息子から目を離さないと決めたホリーでしたが、それを裏切るベン。母親も疲れて、どうしようもなくなり、墓場にベンを連れて、「どこに眠りたいの?」と息子を突き放す。愛している思いを伝えようと、感情を露わにするシーンに胸が締め付けられます。

 家族とすごして、年に一番華やかで暖かいクリスマスイブになるはずの日が、ベンの突然の行動で、どう家族を変えてしまうのか? ベンを唯一、救えるのは自分だと分かっているホリーは必死だけど、見ているこちらは、ずっと心が痛い。ただ、その陰に隠れる愛情溢れる暖かさは、あまりにもみんなが素晴らしくて、感動の涙が流れます。

 どうか、この親子の明るい未来を願うばかりです。

画像提供元:(c)2018- BBP WEST BIB, LLC
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■ベン・イズ・バック
監督/ピーター・ヘッジズ 出演/ジュリア・ロバーツ、ルーカス・ヘッジズ、キャスリン・ニュートン、コートニー・B・ヴァンス 配給/東和ピクチャーズ 5月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他全国公開。
■クリスマスイブの朝、薬物依存症の治療施設で生活をする19歳のベン(ルーカス・ヘッジズ)が勝手に実家に戻ってきて、母のホリー(ジュリア・ロバーツ)ら家族は驚く。継父のニール(コートニー・B・ヴァンス)と妹のアイビー(キャスリン・ニュートン)は、彼が問題を起こすのではないかと不安を抱くが、24時間のホリーの監視を条件に滞在を1日だけ許す。その夜、一家が教会から戻ると、家の中が荒らされ、飼っていた愛犬が連れ去られてしまう。昔の仲間の仕業だと確信したベンは、愛犬を取り戻しに向かうが…。
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LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。

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