【話題の1冊】著者インタビュー 渡辺宗貴 わたしの家系図物語 時事通信社 1,800円(本体価格)

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(提供:週刊実話)

4〜5世代前の_先祖までたどれる

――近年、家系図作りがブームになっています。その背景にはなにがあるのでしょうか?
渡辺 NHKの番組『ファミリーヒストリー』『日本人のおなまえっ!』や、民放の苗字関連番組の影響で、家系図に興味を持つ人が増えていると思います。しかし、それだけではなく、私たち日本人が苗字を大切に扱い、生きてきた長い歴史の中で、ご先祖様を知ることへの本能的な欲求が出てきているのかとも感じていますね。

――実際にどのような方法で、先祖をたどっていくのですか?
渡辺 まずは「戸籍調査」です。明治に入って始まった戸籍制度により、明治20年前後に作られた戸籍が残っています。親から親へ順繰りに戸籍をたどり、最も古いところまでたどり着くと、江戸末期から明治初期、世代にすると平均して4〜5世代前のご先祖様までたどれることが多いですね。

 また、戸籍からご先祖様の暮らしを読み取ることもできます。住んでいた村が城下町や武家地であれば、武士や町人、商人の可能性があります。農村地で武士がいないはずなのに、庶民では名乗れないような名前であれば、僧侶や町医者の可能性も出てきますね。

――本書を読めば自分でも家系図が作れますか?
渡辺 今すぐできる具体的な手順と、深い知識を身に付けたいときに役立つ部分を明確に分けて説明していますので、全く知識がなくとも手間を惜しまなければ自分でできるでしょう。

 また、戸籍を取る過程は『戸籍調査シミュレーション』という章を用意し、実際に私が自分の戸籍をたどる過程を説明していますので、参考にしてみてください。戸籍を取った後に、さらに興味や関心が出た場合は、さらに踏み込んで、中世古代の家系図文献の読み方や、戒名等への深い知識についても述べています。

――家系図を作るメリットってなんでしょうか?
渡辺 家族の絆を再確認する意味合いもありますが、特になくても困りません。しかし、心穏やかにすごすきっかけの一つになるんじゃないでしょうか。普段、あまり意識しませんが、私達には親がいて、さらにご先祖様がいます。多くの人が“生命のバトン”をつないでくれたからこそ、自分がいるんだなと再認識させられます。

 ちょっと落ち込んだ時にも「頑張ろう」って気になれます。他人にも両親やその両親がいて…と、考えると、ちょっとくらい気の合わない相手でも愛せてしまったりしませんか?(笑)。そう考えると、家系図って素敵だなと思います。
(聞き手/程原ケン)

渡辺宗貴(わたなべ・むねたか)
家系図作成代行センター株式会社代表。行政書士。北海道釧路市生まれ。古い戸籍の文字を読む難しさを知り、以後、専門業務として家系図作成を扱っている。

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