LiLiCoオススメ「肉食シネマ」 バッグを届けただけなのに…『グレタ GRETA』

LiLiCoオススメ「肉食シネマ」 バッグを届けただけなのに…『グレタ GRETA』

(提供:週刊実話)

お仕事お疲れ様です!

 今回は、すでに公開中の『グレタ』を紹介します。公開から数日経っているので、すでに見ている方も多いと思いますが、もしもまだなら、絶対に見てほしい。

 この秋、ワクワクしたいあなた、女性の心理を覗き見たい方には最高の1本です。今年、公開された作品の中でも興奮レベルはかなりの上位で、結末を知っていても、もう一度見たくなる上質な作品。

 地下鉄の中でハンドバッグを見つけるフランシス。中には持ち主のIDも。駅の窓口が閉まっていたため、親切心から家まで届けることに。持ち主の中年女性グレタはハンドバッグが戻ってきたことに大喜び。友達も少なそうなグレタとお茶を飲みながら会話をしていくうち、共通点を見つけたり、母親の愛情みたいなものを感じるフランシス。ある晩、グレタの家でディナーをすることになり、テーブルセッティングを手伝うフランシスが棚の扉を開けたところ、中にはフランシスが見つけたハンドバッグと同じものが何個も…。

 ここからはもう映画館で足をバタバタしてしまうほどドキドキの連続。女性の心は、時にはホラー映画のキャラクターより怖い。徐々に伏線が繋がって、これでもかというくらいのグレタのしつこさに、見ている側もフランシスを守ってあげたくなります。

 グレタにはフランス女優のイザベル・ユペール! 彼女じゃないとこの役はダメ。素晴らしい。肌質から不気味さまですべて完璧。私は2017年に公開された『エル ELLE』が大好き! あの年のベスト10に入ってます。アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたのも記憶に新しい。あの時もある意味、不気味でしたが、今回もやってくれてます。

 そして、不安の中で生活することになる優しいフランシスをクロエ・グレース・モレッツが演じます。『キック・アス』から9年! 大人になりました。

 しかしこの作品、2人のメインの主人公の心理を考えると、なんだか痛い。誰にでもある弱みだったり、グレタにはもちろん共感や応援はしないけど、とっても哀れな人だなぁと思ってしまいます。

 ’07年公開のジュディ・デンチとケイト・ブランシェットが共演の『あるスキャンダルの覚え書き』が好きだった人は、絶対に気に入るはず。短い上映時間の中に、さまざまな感情が詰まっています。女の心を覗き見してみて〜!

画像提供元:(c)Widow Movie, LLC and Showbox 2018. All Rights Reserved.
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■グレタ GRETA
監督・脚本/ニール・ジョーダン 出演/イザベル・ユペール、クロエ・グレース・モレッツ、マイカ・モンロー、コルム・フィオール、スティーヴン・レイ 配給/東北新社 STAR CHANNEL MOVIES OHOシネマズシャンテ、TOHOシネマズ新宿ほか全国公開中。
■ニューヨークの高級レストランでウェイトレスとして働くフランシス(クロエ・グレース・モレッツ)は、帰宅中の地下鉄の座席に誰かが置き忘れたバッグを見つける。持ち主は、都会の片隅にひっそりと孤独に暮らす未亡人グレタ(イザベル・ユペール)。彼女の家までバッグを届けたフランシスは、彼女に亡き母への愛情を重ね、年の離れた友人として親密に付き合うようになる。しかしその絆は、やがてストーカーのようなつきまといへと発展していく。

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LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。

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