役所広司「日本映画はコロナを乗り越えて豊かになる」

役所広司「日本映画はコロナを乗り越えて豊かになる」

「『映画館に行こう!』キャンペーン2020」記者会見に出席した役所広司(撮影・村上幸将)

役所広司(64)が30日、都内のTOHOシネマズ日比谷で行われた「『映画館に行こう!』キャンペーン2020」記者会見に出席した。

今年のキャンペーンは、30日から8月31日までの約2カ月間行われる。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が4月7日に緊急事態宣言を発令し、対象7都県の映画館が営業を自粛。同15日には緊急事態宣言が全国に拡大したため、全国のほぼ全ての映画館が休業したが、政府が5月14日に39県で緊急事態宣言を解除して以降、全国で映画館の営業が再開されてきている。キャンペーンは「映画館は安全で、安心で、楽しい場所である」ことを発信することを目的に、「新しい映画観賞様式」として各興行会社の感染予防対策を公式サイトで紹介する。加えてキャンペーン・アンバサダーを務める役所をはじめとした、映画業界人10人がYouTubeでリレー動画を展開する。

役所は、アンバサダー就任について「年だけは十分、取っていますが(アンバサダーといった)役割は苦手。映画界には世話になった。役に立てれば」と照れ笑いを浮かべた。松岡委員長は、役所の起用について「製作、配給、興行の垣根を越えたキャンペーン。看板を選ぶべき…役所さんに、すぐに決まったが、引き受けてくれるか心配だった。快諾していただいた」と説明した。

役所は、リレー動画については「映画人がリレー形式で参加する。トップバッターの僕が、スキだらけのアンバサダーだと後がやりやすい」とジョークを飛ばした。その上で「映画界は、いろいろなピンチをチャンスに変え、素晴らしい映画を生んできたと思う。コロナショックで、さらに活性化し、かつての世界の映画に大きな影響を与えたような、才能が生まれるかも知れないなぁ…そういう夢を抱いて自粛していました」と語った。

質疑応答では、自粛期間明けの撮影について質問が出た。役所は「僕は撮影の現場は始まっていないですが、情報交換はしています。やっぱり、人に触れ合うのが僕たちの仕事のエネルギーになっていくので、本番だけフェースシールドを外すというのは非常に不便だし、僕たちの仕事としてはリスクが大きいと考えている。みんなその辺は苦労しているみたいですね」と語った。

会見には「映画館に行こう!」実行委員会顧問を務める、日本映画製作者連盟の岡田裕介会長と同委員会の松岡宏泰委員長が登壇した。岡田氏は、映画館の現状について「去年、映画館(の興行成績)は新記録と言って、今年は入らなかったと落差に驚いております。(映画館が休業し)やっていないのだから、お客さんが入らなかったから、しょうがない。8月になって作品がそろってくる。8月上旬から、元に戻していきたい」と説明した。

役所は会見の最後に「残念ながら、コロナと共存していくしかない時代。一方で、映画は経済と密接に関わる不思議な芸術。覚悟と努力があれば作品が出来ると信じている」と語った。その上で「映画は、映画館で見てもらうために作っている。映画館で魅力が伝わる。コロナショックを乗り越え、豊かで誇らしい日本映画界になるよう、みんなで頑張っていきます」と決意を語った。