【1/200戦艦大和】“鉄の塊”「大和」から感じるデザイン美と、散り際の儚さをプラモで伝えたい

【1/200戦艦大和】“鉄の塊”「大和」から感じるデザイン美と、散り際の儚さをプラモで伝えたい

世界最大・最強を謳われた、旧日本海軍戦艦「大和」/制作:海志

昨年、60周年を迎えた国産プラモデルの中で、長きにわたってモデラーたちから支持を集めている旧日本海軍戦艦「大和」。世界最大・最強を謳われながら満足な戦果を挙げられず、最後は“水上特攻”を余儀なくされた悲哀。こうした歴史的背景はもちろん、その美しいデザイン性もまた、モデラーたちに愛される理由だという。今回、そんな「大和」に魅せられたモデラー・海志氏に、世界各国の軍艦を作り続ける理由を聞いた。

■自国の為に戦って散っていった各国の軍艦を形(プラモ)にして残したい

――スケールモデルにハマったきっかけを教えてください。

【海志】エッチングパーツや資料により、現存しない世界の艦船を徹底的に再現できるところです。ただ、資料のない部分は“想像”するしかなく、自分ならではの艦船を制作できる点も魅力ですね。

――ちなみに、はじめて作ったプラモデルはなんでしたか?

【海志】『機動戦士ガンダム』の1/144 RGM-79ジムです。当時、ガンダムなどの人気キットは品薄で手に入りづらかったというのもありますが、ロボットアニメとして革新的な“量産機”という設定に浪漫を感じました(笑)。

――その後、スケールモデルに魅せられた理由というのは?

【海志】年を重ねて歴史の知識も入ってくるようになると、第二次世界大戦(WW2)中、自国の為に戦って散っていった各国の軍艦を形にして残していきたいと思うようになったんです。特に、旧日本海軍艦艇からは“散り際の儚さ”を感じ、そこに浪漫を感じるようになりました。

■巨大建造物の大和は“美しさ”においても抜きんでている

――海志さんにもっとも影響を与えたキットは何ですか?

【海志】タミヤの1/350旧日本海軍 戦艦大和(新金型)です。

――大和といえば、旧日本海軍における“浪漫”の代表格とも言える存在です。歴史的背景からも思い入れは強いのでしょうか。

【海志】元々は旧日本海軍の精神を具現化した存在でありながら、その能力を発揮する機会を与えられぬまま時代に取り残された儚さがあります。とはいえ、当時、世界最大・最強とも言われる戦艦であったことなど、バックボーンに“浪漫”が詰まり過ぎていますよね。多くのモデラーが大和にこだわる理由がよく分かります。

――では、大和を制作してカタルシスを感じる瞬間は?

【海志】精密に再現できた時の美しさです。戦艦大和はもともと巨大建造物でありながら“美しさ”においても抜きんでていると思います。アメリカ軍の兵器はM4中戦車(通称:シャーマン)やヘルキャットなど、実用性重視のデザインが特長です。しかし、旧日本軍の零戦や大和には美しいデザイン性を感じてしまうのです。身びいきだろうとは思いますが(苦笑)。なので、その美麗なデザインをどうキットで再現するかが、大和の醍醐味だと思います。

――今回紹介している戦艦大和でもっともこだわった点は?

【海志】この大和は2017年6月に制作しました。1/200という大きなモデルなので塗装、汚し表現のバランスには特にこだわっています。大和は当時の資料や写真がほとんど残っておらず、想像で補完すべき点が多くモデラー冥利に尽きるキットかと思います。ただ、考証から逸脱するような改修だと大和が本来持つデザイン性を崩してしまいます。ウェザリングなども適度に抑えつつ、より“らしく”見えるように気を配りました。

――スケールモデルは海志さんにとって、どんな存在ですか?

【海志】今はプラモデルを作るための生活なので(笑)、“人生そのもの”と言っていい存在です。

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