翁の能面のような優しい顔…ゴールデンレトリバーの“おじいわん”に反響「老犬の魅力伝えていきたい」

翁の能面のような優しい顔…ゴールデンレトリバーの“おじいわん”に反響「老犬の魅力伝えていきたい」

穏やかな表情見せる”おじいわん”、ダンクくん(画像提供:むらかみかづをさん)

目を細めて、穏やかな笑顔を向けているように見えるのは、ゴールデンレトリバーのダンクくん。10歳になる“シニア犬”だ。写真が投稿されたTwitterでは「こちらまで同じ表情にさせてくれる、心底癒される」「翁のお面みたい」「若い子とは違う魅力」と話題になっている。投稿したのは、シニア犬の愛おしさを伝える活動を続けている写真家のむらかみかづをさん(@momodog22)。撮影したきっかけや、シニア犬の魅力について話を聞いた。

■「お互いに年を取ったなあ」会話しているようだった“おじいわん”のやりとり

 SNSの犬好きたちの間では、シニア犬のことを“おじいわん”、“おばあわん”と呼び親しまれている。写真を撮影したのも、“おじいわん”同士のほっこりするやりとりがきっかけだった。

――ゴールデンレトリバーのダンクくんを撮影したきっかけについてお聞かせください。
【むらかみさん】私も「じん」というオスの雑種犬を飼っているんです。14歳になるので、“おじいわん”ですね。ダンクくんとは5年ほど前から、よく散歩で出会う犬仲間。オス同士ということもあり、仲がいいというよりはライバルのような関係性です。ダンクくんがくつろいでいるところに、じんが鼻を寄せにいったのですが、その様子が「お互いに年をとったなぁ」という会話をしているように見えて。表情も老犬らしい優しい表情をしていたので撮影をしました。

――むらかみさんのSNSには、過去に飼っていたという“おばあわん”の写真もアップされていますね。
【むらかみさん】2年前に看取った、ももこというメスの甲斐犬です。じんと一緒に飼っていました。17歳11か月まで生きました。性格は日本犬らしく自尊心が高くて少しわがまま、気の強い面もありましたが、私たち飼い主には従順で、逝く間際まで気丈で立派な犬でした。犬は子犬もかわいいですが、めちゃめちゃいとおしくなるのは老犬になってからだなと思います。

――老犬の魅力はどんなところにあると思いますか?
【むらかみさん】ももこもそうだったんですが、犬は老いると性格が穏やかになり、表情もあどけなく感じます。あまり活動的ではなくなり介護も必要になりますが、若い頃とは違い、静かに犬と向き合う時間が増えます。老犬が眠る姿、ゆっくり歩く姿、思慮深い表情など、見ているとこっちまで穏やかな気持ちになるんです。犬は言葉を持たないので意思の疎通は難しいですが、介護などでじっくり犬と接したり、時には一緒に寝たり、抱き上げたりするのもまた愛おしく感じる時です。また、懸命に生きようとする姿は感動すら覚えます。

■「最期まで愛情をかけて共に暮らすことの大切さを伝えていきたい」

 むらかみさんは、4年前にSNSで「#秘密結社老犬倶楽部」というハッシュタグを作り、老犬のかわいさ、すばらしさを発信している。

――「#秘密結社老犬倶楽部」で検索すると、たくさんのかわいい老犬たちの写真が。ハッシュタグを作ろうと思ったきっかけは?
【むらかみさん】私は老犬が大好きなんですが、SNSでは「老いた愛犬の姿を投稿するのは気が引ける」「かわいそうな姿は見せたくない」という声もよく耳にしました。じゃあ思う存分老犬のかわいいく愛おしい姿を投稿するコミュニティがあればいいなと思い、Twitterでハッシュタグを作りました。徐々に反響が大きくなり、今では老犬倶楽部へ入部する老犬がどんどん増え続けています。

――むらかみさんが“老犬の魅力”を発信し続ける理由はどのようなところにありますか?
【むらかみさん】近年は犬を飼う人も増え、動物の医療も発達したのもあり、犬も高齢化していますが、中には「犬の介護が面倒、老犬を看取るのは辛い」と保健所や保護団体に持ち込んだり、捨ててしまったりする飼い主もいます。少しでもそんな犬を減らしたいという思いで発信し続けています。

――あらためて、今後伝えていきたいことは?
【むらかみさん】「動物愛護」は「動物福祉」を抜きしては考えられません。最近では老犬ホームも増えてきましたし、動物介護士を目指す方も増えています。犬を飼おうと思っている方には、一度犬を迎えたら最後まで愛情をかけて共に暮らすことの大切さを一番に考えて欲しい。かわいそうな老犬たちを少しでも無くす為に、今後も老犬のかわいい魅力を広く伝えていきたいと思っています。

関連記事(外部サイト)