モデルとしても活動する“会社員” 「地に足はつけておきたい」

モデルとしても活動する“会社員” 「地に足はつけておきたい」

会社員をしながらモデルとしても活躍する、はたのゆうさん (C)oricon ME inc.

漫画やアニメ、ゲームなどと並び、日本を代表するポップカルチャーの一角として、海外でも広く認知されているコスプレ。年末には大型イベント『コミックマーケット97』の開催も控えていて、これからますますの盛り上がりが予想される。そんな中、今回はコスプレイヤーであり、モデルとしても活躍する、はたのゆうさんにインタビューを実施。コスプレ活動に対するリアルな本音を語ってもらった。

■モデル活動はSNSの写真でスカウト「私がオタクだからかコスプレの仕事も多かったです(笑)」

――ふだんはどういったお仕事をされているのですか?

【はたのゆう】企業の公式コスプレイヤーとしてのお仕事の他に、ファッションモデルとしても活動しています。また、平日は会社勤めをしています。

――会社員ということですか?

【はたのゆう】そうです。会社に勤務しつつ、モデルやコスプレのお仕事が入ればお休みさせていただいています。

――両立できるいい環境なんですね。はたのさんがコスプレを始めたきっかけは?

【はたのゆう】高校の頃から、バンド活動でドラムをしていたんです。その時のバンド仲間が、偶然にもアニメ好きだということをのちのち知って、軽いノリで「コスプレに挑戦してみよう」ということになったんです。やってみたら想像以上に楽しかったので、どんどんハマっていって、気が付いたら一番の趣味になっていました。

――お仕事としてコスプレをし始めたのはいつ頃からなんですか?

【はたのゆう】1、2年ほど前からです。その前からモデルのお仕事はしていて、そこから派生して企業の公式コスプレイヤーもさせていただいている感じですね。

――モデルが先だったんですね。

【はたのゆう】そうなんです。SNSにアップしていた写真を見てアパレル企業から「うちでモデルをやってみませんか?」と声をかけていただいたのがきっかけです。そこから紹介してもらってコンパニオンのバイトもしていたのですが、もともとオタクということもあってか、アニメやゲーム関係のイベントに派遣される機会が多くて。その流れで、メーカーさんから「キャラクターの公式コスプレイヤーをしてみませんか?」と声をかけていただけるようになり、現在に至る…というわけです。

――お話を聞くかぎり、モデルやコスプレイヤーとしての活動で忙しそうですが、会社を辞めて、そちらの仕事1本で生計を立てていこう…という考えはないのですか?

【はたのゆう】それはないですね。モデルやコスプレの仕事は、若いうちしかできないと思っているので。地に足をつけておきたいといいますか、年を取っても続けられる仕事は必要だと考えているので、今後も二足のわらじで頑張るつもりです。何より副業が認められていて、申請すれば休みも取らせてもらえるという恵まれた環境にいることを実感しているので、辞めるという選択肢は考えていないです。

――学生時代にはバンド活動もされていた…とのことですが、そちらを再開する予定は?

【はたのゆう】今のところはないですね。とはいえ、ドラムを叩くことは好きなので、今でもたまにスタジオに通って、趣味として叩いたりはしています。コスプレをしてドラムを叩く「演奏してみた」系の動画を撮るのも、おもしろいかもしれないですね。

――女性のドラマー、かっこいいですね。

【はたのゆう】中学生のころ、ネットゲームで仲良くなった友だちにX JAPAN のhideさんの曲を勧められたんです。曲ももちろんですが、ファッションもカッコいいし、あっという間にファンになりました。そこからX JAPANや90年代のビジュアル系バンドの曲を聴くようになり、耽美な世界観含めて好きになっちゃったんです。そんな経緯から、高校に入ってすぐコピーバンドを組むようになりました。


■“コスプレ=人間関係” 「モデルをしていることも私の武器。双方の活動に活かしたい」

――モデルとしてのお仕事とコスプレ活動時では、撮影のスタイルにも違いはあるのでしょうか?

【はたのゆう】アパレルのモデルとして撮影していただくときは、主役は服なので、表情や体の向きなども含め、すべてカメラマンさんにお任せしています。逆にコスプレ撮影の場合は、こちらからも意見を出して、何百枚でも納得いくまで撮影します。そこが最大の違いですね。いちばん盛れる角度や、スタイルがよく見えるポーズなど、1枚ずつ確認しながら撮影できるので、そこで蓄積した経験は、モデルとしての仕事でも役立っています。

――逆に、モデルの仕事を通して得た知識や経験で、コスプレ活動に役立っていることはありますか?

【はたのゆう】表情の作り方ですね。コスプレのときにさまざまなキャラクターを表現していたことで、いろんな自分を演じることに役立っています。かわいい系の衣装のときは、ふわっとした柔らかい表情を作るし、ストリート系のかっこいい衣装のときは、それに合わせてキリッとした表情を作れるのが自分の強みかなと思います。

――それぞれの活動で得た経験が、もう一方の写真撮影の際にも役立っているわけですね。はたのさんにとっては、モデルもコスプレの活動も、やり甲斐を持って取り組まれている仕事だと思うのですが、コスプレ活動をひと言に集約するとしたら、どのような言葉になりますか?

【はたのゆう】私の交友関係は、コスプレ活動をしていたからこそ知り合えた人たちがとても多いので、“コスプレ=人間関係”そのものですね。今ある繋がりを大切にしたいし、これからもコスプレを通して、いろんな方と仲良くなれたらいいなと思っています。

――SNSのフォロワーも含めると、ものすごい人数と繋がっているわけですからね。そうした人たちとリアルのイベントで会えたりするのも、コスプレ活動の楽しみのひとつなのでは?

【はたのゆう】そうですね。それと私の場合、モデル活動を通して知ってくださった女性のフォロワーさんも意外と多くて。「モデルだけでなく、コスプレイヤーとしても活動しているなんてすごい!」とか、「ゆうちゃんがコスプレをしていたアニメが気になったので見てみたら、めちゃくちゃおもしろくてハマりました」といったことを、女性の方からも言っていただけるのが嬉しいですね。そうやって、双方に還元できるような活動がこれからもできると良いなと思っています。

取材・文/ソムタム田井

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