【麒麟がくる】制作陣が期待する役者・岡村隆史の引き出し

【麒麟がくる】制作陣が期待する役者・岡村隆史の引き出し

大河ドラマ『麒麟がくる』第4回より。只者ではない感じが菊丸からも、役者・岡村隆史からもあふれ出ていた(C)NHK

NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)に第1回(1月19日)からドラマオリジナルキャラクター・菊丸役で出演する岡村隆史。第4回(2月8日放送)では主人公・明智光秀役の長谷川博己と、黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』(1958年)に登場するの凸凹農民コンビをほうふつとさせる掛け合いを演じ、ネット上では「菊丸は実は○○なのでは」といった予想合戦が繰り広げられている。第4回と第5回(15日放送)の演出を担当した藤並英樹氏と制作統括の落合将氏に、“役者・岡村隆史”の魅力を聞いた。

 まず、落合氏が断言するのは「ドラマオリジナルキャラクターはすべて、このドラマのキーパーソン」であるということ。菊丸もその一人。脚本を手掛ける池端俊策氏から、「菊丸」というキャラクターを創作したいというアイデアが出され、「コメディアン的な人が演じるイメージ」が当初からあったという。そこで名前が挙がったのが「身体能力的なポテンシャルも高い」岡村。オファーを受けた岡村も「快諾してくれた」という。

 その菊丸は、第1回の冒頭から登場。明智荘(あけちのしょう)を襲撃した野盗に捕らえられていたところ、光秀たちに救われる。そして、野盗の頭が持っていた「火を吹く長い筒」を「鉄砲」と呼ぶことを光秀に教えるのだった。

 生まれ育った美濃の国から出たことがなかった光秀は、鉄砲を求めて初めて旅に出て、堺へ行き、さらに京で医師の望月東庵(堺正章)と駒(門脇麦)に出会い、駒から「麒麟」の話を聞く。「麒麟」が来る国にしたいという理想を得ることから、この物語ははじまった。

 岡村は「クランクイン初日はガチガチに緊張して真っ白になってしまいました。前日にせりふを完ぺきに覚えて臨んだのですが、本番が始まる前になるブザーの音が大きすぎて、せりふが全部飛びました」とコメントを出していたが、藤並氏も「最初は緊張されていましたね。初めての大河ということで深刻になりすぎている感じがありました」と明かす。

 そして、岡村が「せりふを完ぺきに覚えて臨んだ」というのも大げさではなく、「バラエティーの現場でもそうだと思うのですが、真面目な方。真摯(しんし)に台本に向き合ってくださっているころが、非常に好感が持てる、一番の魅力だと思います」(藤並氏)。

 緊張がほぐれてからの岡村にはさらに驚かされたという。「面白がり方のアイデアが豊富で、引き出しも多い。第4回で、光秀が農民にふんして織田の領地に入ってからの光秀と菊丸が掛け合いは昨年9月頃、ロケで撮りました。同6月にスタジオで撮影がはじまって3ヶ月くらい経っていて、長谷川さんも岡村さんも楽しみながら演じてくれました。せりふは台本に書かれているとおりなのですが、光秀に『兄さ』と呼ばれてちょっとえばる菊丸の面白さを、岡村さんがお芝居で増幅してくれました」(藤並氏)。

 第4回では、人質として織田信秀の屋敷の中に囚われている竹千代と光秀が出会った場面――母親のもとに帰りたいと訴える竹千代を不憫に思いながらも「無理をせず、待つことです」と諭し、干し柿を渡して励ます光秀。竹千代を見送った後、今川の駿河と、尾張の織田に挟まれている三河の窮状について語り始める菊丸。帰り道、織田の家臣に襲撃された際の逃げ足の早さや、絶体絶命の光秀を助ける者たちが現れたこともあり、只者ではないと感じた視聴者も多かったのではないだろうか。ネット上の「実は○○なのでは」予想の盛り上がりにそれは表れていた。

 藤並氏は「身につまされる話をとつとつと話す場面と、駒の前でタジタジになっている場面と、ギャップの出し方もうまい。状況によってうまく変化させてくれる。こちらの要望にも器用に応じて、より面白くしてくれる」と、役者・岡村隆史の魅力は、制作陣にも刺激を与えているようだ。

■第5回「伊平次を探せ」

 斎藤道三(本木雅弘)の命を受けた明智光秀(長谷川博己)は、鉄砲の作り方に加え、なぜ将軍家が鉄砲を大量に必要としているのか探るべく、再び京へ向かう。腕利きの鉄砲鍛冶・伊平次を探しやってきた本能寺で、将軍・足利義輝(向井理)の護衛でやってきた三淵(谷原章介)と再会をする。将軍家も伊平次を探しているが忽然と姿を消したという。三淵に連れられて松永(吉田鋼太郎)の元へ向かった光秀は、松永から、鉄砲の真の力とはお互いをけん制させ、戦を減らす抑止力になることであると聞く。

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