コロナ禍の高校球児の本音に迫るドキュメンタリー BS1で放送

コロナ禍の高校球児の本音に迫るドキュメンタリー BS1で放送

BS1スペシャル『甲子園のない夏』9月14日放送

NHK・BS1で14日、BS1スペシャル『甲子園のない夏』(後9:00〜9:50)が放送される。この番組は、この夏の高校球児たちの本音に迫ったドキュメンタリー。映画『ひゃくはち』(2008年公開)でタッグを組んだ森義隆監督と小説家・早見和真氏が、監督・原作を担当。ナレーターは、女優の安藤サクラが務めた。

 今年、新型コロナの影響で、春夏連続“甲子園”中止という苦渋の決断を迫られた高校野球。突然夢を断たれた球児の中には「身内を失うよりも大きな出来事」と語る者さえいる。幼い頃から甲子園に憧れ、苦しい練習に耐え、高校生活のすべてを野球に捧げてきた彼らのショックは計り知れない。世間が悲劇のヒーローと祭り上げるなか、球児たちは、甲子園のない夏をどのような思いで過ごし、高校野球にどう決着をつけたのか?

 彼らの言葉に耳を傾けた早見氏と森監督は、元高校球児。早見氏は神奈川県の強豪校、桐蔭学園野球部出身。補欠部員として甲子園の地を踏んだ。その経験をもとに綴った小説デビュー作が、映画化された『ひゃくはち』だ。

 企画の発端は、夏の甲子園の中止が噂され始めた今年5月。石川県在住の森監督が星稜高校にカメラを向けたいと早見氏に話したところ、愛媛在住の早見氏も作家として済美高校を取材したいと意気投合。両校は2年前の18年、延長13回サヨナラ逆転満塁ホームランで勝負が決するという歴史的一戦を演じた強豪校。先輩たちの活躍を目の当たりにした今年の3年生(当時の1年生)は、甲子園という夢の舞台がない夏をどう過ごすのか、をテーマに、ドキュメンタリーを撮ることにした。

 番組は、早見氏が球児を取材し、その様子を森監督が撮影する形で進行。甲子園出場経験のある早見氏が、甲子園を目指した者にしかわからない球児たちの本音を引き出し、「高校野球とは何か?」を深く考えさられる思索紀行になっている。“甲子園”という魔法が解かれ、高校野球そのものと向き合う特別な夏。彼らは何を失い、何を得るのか。最後に笑えるのか、泣けるのか。本作は、高校野球や部活動にとどまらない、ウィズコロナの時代をたくましく生き抜く若者たちの記録だ。

【森義隆監督のコメント】
 緊急事態宣言のなか、何を撮ろうかと悩んだとき、自分の根っこに立ち返りました。カメラとペンを持った元高校球児のおじさん二人、真っ黒に日焼けしながら、高校球児たちを見つめ、問いかけ、語らった、最高の4ヶ月でした。僕と早見にとって『ひゃくはち』の続編と呼べる入魂の作品です。 

【早見和真氏のコメント】
 最初から最後まで、彼らをうらやましいと思うことばかりでした。悲劇のヒーロー、時代の被害者はきっとどこにも映っていません。すべての大人が経験していない高3の夏を過ごした彼らが、10年後、20年後の社会でどう立っているのか、本当に楽しみにしています。

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