井浦新、沖縄返還時の外交官を熱演「国の仕事をする方はこうあるべき」

井浦新、沖縄返還時の外交官を熱演「国の仕事をする方はこうあるべき」

沖縄返還時の外交官を熱演した井浦新 (C)ORICON NewS inc.

 俳優の井浦新が3日、東京・渋谷にあるNHK放送センターで行われたスペシャルドラマ『返還交渉人 -いつか、沖縄を取り戻す-』(12日 後9:00 BSプレミアム)の取材会に参加。米国人も驚くほど英語が堪能な役のため「英語はしっかり準備しました」と胸を張った。

 今から45年前の5月15日、アメリカから日本に沖縄が返還された。このとき、日本のプライドをかけ、アメリカと戦った外交官の千葉一夫氏を描く。千葉氏は“米国人よりも上手”と言われたほどの英語力を持っていた。

 作中にも英語で交渉するシーンがふんだんにあり、そのシーンについて質問された井浦は「英語はしっかり準備しました」とにっこり。「普段は、あのように英語で会話できない。今回は先生をつけて千葉さんに少しでも近づきたいと思った」と1ヶ月半に及ぶ猛特訓を行ったという。「先生のところに行って英語をしゃべるだけじゃなくて感情面とかを英語から分析して解読していった。家に帰っても、ずっと独りでぶつぶつと言っているような1ヶ月半を過ごした」と力を込めていた。

 また、“鬼の千葉”と称され、交渉相手からも一目置かれた千葉氏を演じたことについて井浦は「国の仕事をする方はこうあるべきという姿が描かれている。自分自身、少しでも千葉さんの心に近づけるよう全身全霊をかけて向き合った。撮影中も無我夢中で、とにかく監督を信じて千葉さんの役を演じ続けた」と熱っぽく語った。テーマとしたのは生命感だという。「100%千葉一夫さんになることはできない。今回、千葉さんの中で1番、感じ取ったのは躍動する生命感。あの時代に1人で戦い続けた男の躍動感、生命感を表していこうと思った」と役作りを振り返った。

 今なお、続いている基地問題もテーマとなっている。撮影前には沖縄にも足を運んだ井浦は「この作品がクランクインする前に沖縄で基地の視察をしてきました。そのときに感じたのは戦闘機の爆音です。ずっと体の中に残り続ける」と沖縄の現状を語る。ラストシーンは沖縄の基地の目の前で撮影された。「この問題は終わっていないというのをラストシーンから感じた。忘れてしまってはいけないこと。風化させてもいけないこと。終わってはないということを、ちゃんと知っておかないといけないんだなと感じた」と素直に感じたことを表現していた。

 同席した戸田菜穂も「ひっきりなしに(戦闘機が)行ったり来たりしている。沖縄のことは日本人全員で考えていかないといけない問題だなと体感した」と思いを明かした。

 同作は宮川徹志氏の『僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫』を原案に、映画『火垂るの墓』(2008年)、『沈まぬ太陽』(09年)、『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-』(11年)などを手掛けた西岡琢也氏が脚本化。ほかに尾美としのり、中島歩、佐野史郎、大杉漣、石橋蓮司らが出演し、語りは仲代達矢が務める。音楽は『あまちゃん』などの大友良英が担当する。

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