にわみきほ(天装戦隊ゴセイジャー)「衣装が短パンに生脚だったので、生傷が絶えませんでした」スーパー戦隊ヒロイン名鑑

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歴史的名作『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975〜1977)の放送以降、長きにわたり親しまれているスーパー戦隊シリーズ。その最新作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が革新的な作品として話題を呼んでいる。3月19日に発売された『週刊プレイボーイ14号』では「素顔のスーパー戦隊ヒロイン大集結」と題し、歴代のスーパー戦隊ヒロインたちが登場。最新水着グラビアだけでなくインタビューなども収録し、スーパー戦隊シリーズへの愛を見せてくれている。

その特集から、歴代ヒロイン4名のインタビューを最新撮り下ろしとともに連続掲載。今回はシリーズ第34作『天装戦隊ゴセイジャー』(2010〜2011)で、ゴセイイエロー/モネを演じたにわみきほさんが登場。モネは地球を守り続ける「護星天使」の見習いのひとり。勝ち気で猪突猛進なタイプで、ゴセイブラック/アグリの妹。仕切りたがり屋の一面もあり、メンバーたちをまとめようと奔走する女性だ。当時の心境や秘蔵エピソードなどを通じて、作品の魅力を語る。

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――ゴセイイエロー・モネ役を演じることになった経緯を教えていただけます?

にわ 20歳の時にオーディションを受けました。ただ、マネージャーからは何の番組なのか知らされないまま行ったんです。テレビ番組のオーディションを受けるのはこれが初めて。緊張しないようにという配慮だったと思います。途中でスーパー戦隊作品だと気づきましたが、人数の多さと張り詰めた緊張感に驚いたのを覚えていますね。

――決まった時の心境は?

にわ すごく嬉しかったです! ただ一方で、戸惑いもあって。スーパー戦隊シリーズって、それまでほとんど見たことがなかったんですけど、女のコはかわいいピンク役を演るものだと漠然と思っていたんです。だから「え? イエロー?」って(笑)。でも台本を読んだら、ゴセイイエローのモネは明るく活発で、場を仕切りたがる強気な性格。しかもゴセイブラックの兄を慕う妹キャラで、自分とよく似ていたんです。私自身、兄もいますしね。なので、自然体で演じられました。

にわみきほさんが演じたモネ(?東映)

――演じるにあたって、何か役作りはしました?

にわ 長かった髪をバッサリ切りました。ピンク役のさとう里香ちゃんが長かったので、キャラ分けができたほうがいいと思って。それに兄のブラック役・浜尾京介くんが年下だったので、少しでも幼く見えたほうがいいかなって。あと役作りとは違うけど、子供にも読めるよう、名前を漢字表記からひらがなの「にわみきほ」に改めました。

――やる気十分に臨まれたんですね。実際の撮影現場ではスムーズに演じられました?

にわ いえ、ずっと怒られていました(苦笑)。ちゃんとお芝居をするのはこの時が初めて。しかもスーパー戦隊はチームのドラマだから、みんなのお芝居も気にしないといけないんです。全員並んだ時の立ち位置とか、一人だけズレるわけにいかないし。毎回怒鳴られ、ヘコんで、ロケバスで帰る。そんな毎日でしたね。

――集合時間も朝すごく早いんですよね。

にわ 大体、5時メイク開始でした。みんな、撮影所の近くに部屋を借りていましたけど、私は、気持ちを切り替えたかったので自宅から通っていたんです。疲れて帰宅して、朦朧としながらシャワーを浴び、少し寝て、また現場に行くみたいな。たまに里香ちゃんの部屋に泊めてもらって。でもきついのは全員一緒。そんな中でチームワークが出来上がっていった気がします。

――特に印象に残っているエピソードはあります?

にわ 第3話(『ランディックパワー、分裂』)ですね。

――気分に任せた戦い方を兄・ブラックにダメ出しされ、いいところを見せようとモネがひとり敵に立ち向かうストーリーでした。

にわ 兄妹の話ですけど、私のシーンがとても多いんです。物語自体もまだ序盤でしたし、早々に失敗できないぞってプレッシャーの中で演じました。岩を蹴ったり、雪の中を転がったりするアクションシーンもその時が初めてだったし、ひたすら無我夢中でした。あと『エキサイト・モネ』(第37話)も印象に残っていますね。

――怒ると体が石灰化する敵の装置を誤って身につけてしまったモネが、何モノにも動じない精神を会得する話でした。

にわ タイトル通り、私のメイン回です。劇中で瞑想をしたり、華道をしたり、絵変わりが多かったんですけど、その度にモネを魅力的に見せようと尽力してくれる、スタッフさんたちの愛情をすごく感じました。それもあって普段以上に気合が入りましたね。

――病気の子を勇気づけようと、モネがチアを披露する話がありましたよね(第11話(『スパーク・ランディックパワー』)。あのチアは実に鮮やかでした。

にわ 小学校の頃からずっとダンス、チアをやっていたんです。それこそ将来はダンサーになりたいと思っていたくらいで。そのお話を事前にしていたので、チアのシーンを入れてくれました。ダンスやチアはその後も活かしてくれて、エンディングやヒーローショーでのダンスシーンの振り付けを私に任せていただきました。仕切りたがり屋の性格なのもわかってくれていたと思いますけど(笑)、当時まだ20歳です! そんな大役を任せていただいたのは本当に感謝しています。

――物語全体で苦労したことは?

にわ アクションシーンです。跳んだり蹴ったりは得意だったんですけど、衣装が短パンに生脚だったので生傷が絶えないんです。爆破シーンではものすごく熱いし。パンツやスパッツを穿いている他のメンバーが羨ましかったです(笑)。あとは「苦しむ」顔ですね。苦しさを伝えるのって意外と難しくて。ただやるのはいいんですけど、そういう顔って普段、人前で見せないじゃないですか。テレビで見て、複雑な気持ちになったのは覚えています(笑)。

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――ちなみにメンバー間で張り合ったり、ケンカになったことは?

にわ まったくないですね。ゴセイジャーの男性陣は全員、ソフトなタイプで優しいんですよ。逆に女性陣は勝ち気。「ほら、行くよ!」みたいな(笑)。それがいいバランスだった気がします。あとレッド役の千葉雄大くんはこれが芸能デビュー作。他の四人はすでにテレビや舞台で活動していたので、自然と彼を支える形になりました。千葉くんはとにかく熱心なんです。自分の出番が終わっても、現場にずっと残ってスーツアクターさんの動きを研究していて、私たちも一緒に付き合いました。彼がいたことでそれぞれがお仕事を始めた頃の「初心」を取り戻し、最後まで役を真摯に演じ切れたと思います。いまも5人は家族みたいな関係で、よく連絡を取り合っていますよ。

――最後に、にわさんの芸能人生にとって、モネと『ゴセイジャー』はどんな位置付けでしょうか?

にわ スーパー戦隊シリーズに出演された他の皆さんもそうだと思いますけど、青春であり、学校ですね。しつこいですけど、とにかくこれでもかってほど怒鳴られ、たくさんヘコんだんですよ(笑)。私は小さい頃から芸能のお仕事をしていたんですけど、それぞれの場で良くも悪くもチヤホヤされていた気がします。それだけにスーパー戦隊の現場で厳しくしていただいたのは本当に財産です。あの1年間があったからこそ今がある。モネと『ゴセイジャー』を通じ、女優として、人として大きく成長できた気がします。

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●にわみきほ
1989年9月27日生まれ、愛知県出身。14歳で『ニコラ』モデルとしてデビュー。2013年より、情報番組『ZIP!』にリポーター、インタビュアーとして出演。以降、テレビ、イベントなど幅広く活躍中。

取材・文/大野智己 撮影/荻原大志

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